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【野球人生を振り返って】山下陽輔

29人目は山下陽輔(内野手・智辯学園)です!

甲子園準優勝の主将です。そんな人間の現在地を記したいと思います。

この度、15年続けていた野球に終止符を打つことにしました。

長い間、野球の為に生き、野球のおかげで生きてこられ、野球に縛られてきました。

「我流こそ人生」と書いてありますが、信念をもって生きて来られたかと思うと疑問に思います。小学生、中学生では大抵のことは上手く行き、高校では厳しくもありながら、初めて自分のやり方や考えを確立できたと思います。しかし、大学では色んなものに負け自分の弱さに痛感し逃避ばかりをしていました。そして、様々なことに失望した大学4年間でした。

しかし、自分という人間を形成してくれた野球には感謝しても感謝しきれません。数え切れない経験をして、沢山の人間と出会い、多くのことを学ばせてくれました。特に大事なことは何事に対しても誠実に取り組むということです。練習や勉強に対して誠実に取り組んだときとそうでないときの結果は高校の結果と大学の結果ではっきりしたと思います。また、人間関係もそうです。たくさんの人と多くの時間を過ごして、誠実な人とそうでない人の温かみや人間としての深さ。この違いをこれから社会に出ていく前に知ることができてよかったです。

あまり多くの挫折をして来なかった人生と思っているのですが、だいたいの挫折を大学で経験したと思います。そして同時にとてもたくさんの迷惑をかけた同級生に謝りたいと思います。特に、川上くんと共に寮に帰還したことです。僕たちのせいで外禁になってしまいました。本当に申し訳ございませんでした。いおんライブキャンセルなってしまってごめん。いざ4年になって蓋を開けてみれば僕と陸斗はこうなってしまいました。なるほど1年生からダメダメだったんですね。共に帰った先輩達はプロやら社会人に行ってるらしいです。不思議な話ですね。

大学4年間では結局、良い結果を残すことはかないませんでした。調子が上がれば怪我を繰り返し、どうして俺を使ってくれないんだと監督に責任転嫁した記憶があります。長い間BチームCチームで、なんでこんな扱いを受けなければいけないんだと思いながら悔しさを野球にぶつけました。しかし、次第に気持ちは野球から離れていき、自主練習の時間も減っていきました。就職活動をする中で自分を見つめたときに、好きだった野球に縛られていることに気づきました。

ここで同期のみんなや後輩たちへメッセージです。

僕が野球を辞める理由の一つに、将来野球しか能がない人間になるのが嫌で様々なスキルを身につけたいと思い、就職活動を始めました。それでも好きな野球をこれからも続けていける希少なみんなには本当に尊敬しかないです。正直グラウンドでプレイしているみんなが輝きすぎて自分がとても矮小に感じています。たまに後輩から「就職活動しようか迷ってます。」という相談を受けることがあります。正直就職活動して損はないと思うしこれからの人生で自分が何をしていきたいかを理解することができるいいきっかけになると思います。全員が自分の人生の主人公やから、自分のやりたいことを自分のやり方で生きていけるように「我流こそ人生」を思ってこれからも頑張って欲しいです。

家族へ

22年間本当にありがとう。父のおかげで野球に出会え、ここまで成長することができました。土日は絶対に潰れるし、毎回の送迎やお弁当、加えて僕のグローブ磨きやユニフォームも洗ってもらってました。わがままでめんどくさい僕を面倒みてくれてありがとう。高校から寮生活で、今ではこんな遠いとこまで来たけどめっちゃ応援してくれてるのが伝わってたしそれに応えられるようになりたかったです。弟と妹にもしんどい思いをさせたと思います。両親はいつも僕に付きっきりで遊びに行ったりすることができず我慢ばっかりさせたなと思います。今は逆に遊んでばっかりやからちゃんとしてください。振り回し続けた22年間の恩をこれから一生かけて返したいと思います。

最後に4年生のみんなには有終の美を飾ってほしいと思います。一人一人が主役です。みんなのかっこいい姿を神宮で見せてください。よろしくお願いします。