【野球人生を振り返って】藤森粋七丞
37人目は藤森粋七丞(副将・投手・青森山田)です!

私の野球人生の礎を築いた第一章が終章に近づいてきました。
「学生野球の終わり」それは親離れを意味するものだと考えています。
今まで何不自由なく自分の大好きな野球を思う存分する事ができたのは両親のおかげです。本当にありがとうございます。
入学当初は、東京六大学野球で本当にプレー出来るのかという不安と焦りから始まりました。
しかし、先輩方を見ていく中でいつしか自分もあのマウンドで投げたいという憧れを抱き練習に没頭する日々でした。

しかし、現実は甘いものではありませんでした。出場するだけではなくAチームに入る事さえも中々出来ず、夢や目標ばかり先走る状態で正直苦しい事がたくさんありました。そんな中でも練習に打ち込めたのは家族という存在があったからです。
青森という田舎から「頑張って来い」と背中を押し、送り出してくれた両親への恩返しは野球でしか返せないと思いました。
父は、多くは語らず男としての生き方を背中で見せてくれる私の偉大な存在であり、目標とする人です。私が野球を始めたきっかけをくれたのも父で、憧れから野球を始めました。幼少期に見た父のプレーする姿を見ていつしか私もそうなりたいと気づけばボールを握り、外で祖父と3人で練習していました。まだまだ遠く、追いつく事が出来ませんがいつしか父に「お前は俺よりすごいぞ」と言わせる事ができる野球選手になりたいと思っています。
母は、私を成長させてくれた第一人者だと思っています。そのおかげでここまで大きくなれたし、母の教育無くては今の自分は居ないとおもいます。多くの支えがあったからこそ今こうして東京六大学でプレーをし、副将という役割を担っていると思います。本当にありがとうございます。

もう1人私がありがとうを伝えたい人がいます。
それは6歳離れた妹です。小さい頃から休みの日には試合や練習があり、その度に付き合わされて本当に嫌だったと思います。本当ならたくさん遊んで、色んなところに出かけて家族の思い出を作りたかったはずです。しかしそんな中でも常に一緒に行動してくれて本当に感謝しています。それに、中学3年からは親元を離れて寮生活をしていたので妹が物心持つようになってからは会話するところか会うことも少なかったと思います。そんな兄で申し訳ないと思います。
しかし、そんな妹が私を追いかけて同じ中学校高校と入学してくれ野球部のマネージャーとして活躍している姿に心を打たれ、兄として本当に嬉しいです。ありがとう。
今まで私に携わっていただいた方全てに感謝の気持ちでいっぱいです。今自分がこうして大学野球をできているのもたくさんの応援や後押しがあったからだと思います。
自分が憧れてきたマウンドで飛躍するためには底知れぬ努力と相当な覚悟が必要だと知らされました。それを教えてくれたのも篠木さんでした。どんな状況でもチームの為に腕を振り、勝つ為にマウンドを守り続けようとする姿を見て私もチームの為にプレーしようと心に誓いました。憧れ続けてきた背中を私も見習い、次に残せるようにこのラストシーズンは役割を全うします。

全てをかけて上手くなりたい、勝ちたいという気持ちが芽生え、夢中になれる素晴らしさを教えてくれた野球に出会う事ができ、プレーできる事に感謝をして、学生野球最後の礎を築き最後は部員167名で笑って終われるように頑張ります。
最後の秋季リーグ戦、日頃応援してくださる方々と神宮をオレンジ色に染め共に一丸となり勝利を分かち合えるように戦います。ぜひ、闘う姿を見に神宮に足を運んでいただけたら幸いです。そして最後は、有終の美を飾れるように家族の為、そして4年間苦楽を共にしてきた仲間のために腕を振りたいと思います。