フリーパス付きアプリ 2025年度版 販売中!
BIG6 BLOG LEAGUE

明治大学
野球部ブログ

主将 木本 圭一
  • TOP
  • 俺たちのラストシーズン──三部大智(明大中野八王子)

俺たちのラストシーズン──三部大智(明大中野八王子)

明治で野球を続けるべき理由、”試合に出場することだけがすべてじゃない”明治大学野球部の魅力を全力で伝えます。

同期、先輩後輩、みんなから愛され誰よりも寛大な心をもつ郷原くん(4年・東京都市大付)からバトンを受け取りました、三部大智です。

リーグ戦にも出場していないので、大学4年間でインスタグラムやXなどメディアに登場することは少なく、初めましての方が多いかと思いますが、読んでくれる人がいると信じて書きました。ぜひ最後まで読んでいただければ幸いです。 

バトンを受け取った郷原とは最初入寮できず、約半年間、実家からグラウンドに通った仲です。明治での大学野球生活が始まった気がせず、周りに対して劣等感を抱きながらも一緒に踏ん張りました。彼とは部屋で結局深い話なのか浅い話なのか分からない話をしたり、飲みに行ったり、サウナに行ったり、仲良くさせていただきました。避暑地に行こうと2人で湯河原にも行きました。帰り道すごいアツい話をしました。別れが寂しいので別れません。これからも会います。

大学4年間を振り返って、私は試合に出場する機会も少なく、チームに何をもたらしたのか、何に貢献したのかと言われたら、答えは明確ではないです。”嬉しさ、悔しさ”この感情を忘れてしまうほどワクワクしない日々を過ごしてきました。しかし、一度も辞めたいと思ったことはありません。それは、この野球部に所属しているからこそ得ることのできる学びや面白さがあるからです。

〜グラウンドIQオバケ〜

全国から選ばれし者が集う、明治大学野球部は打って当たり前、投げて当たり前、僕は当たり前のレベルの高さに驚きました。何より”引き出しの多さ”に差を感じました。自主練習のレパートリーの多さ、練習中に何度もスイングの動画を見直す姿、欠かさないルーティンが確立されていることなど、新しい発見ばかりで今まで過ごしてきた環境では中々見ることのできない光景でした。よく考えて練習していることが多彩なプレーを披露することに繋がる、これはチームメイトを見ていて間違いなく言えることです。アドバイスを求めたらいつも腑に落ちる答えが必ず返ってきます。下手くそな自分にも野球を教えてくれてありがとう!

〜メンタル大渋滞〜

「明治出て、怖いとか辛いとか思ったこと一度もない」

この言葉は新チーム始動と同時に弊部に再来した松岡コーチの言葉です。この方は生涯野球しかしてないです。僕はこれから先、野球界ではなく一般社会に進むのでどうなるか分かりませんが、この言葉は本当かも知れません。人によってこの4年間の辛さは違います。思うように結果が出ないことが辛い人、練習や寮生活が辛い人、みんなは何が辛いですか?

たくさん辛いことがありました。毎年、社会人、プロ野球に進む人も多く、卒業後、野球を引退する人の方が少ないのは明治ならではだと思います。とても素晴らしいことです。しかし、就活生が上の世界で野球を続けない選択をしたと同時に”頑張る”ことを諦めた人達のように見られてしまうことがすごく悔しかったです。時にはチームの士気を下げてしまっているような感覚があり、そこが自分にとって「居場所」ではなく「負担」に変わってしまうこともありました。自身のモチベーションの低下と共に思い描いた”学生野球”ができなかったことが心残りです。本音を言うと、同期の皆んなともっと苦楽を共にしたかったです。様々な感情の自分と向き合った4年間、松岡コーチの言葉通り、大学が1番辛かったと思えるように、社会人では自分を見失うことなく精進していきたいです。

〜影のヒーローたちに最大の敬意を〜

控えとしてチームを支えることがほとんどだった4年間。その中で改めて誰かのために”自己犠牲”ができる人の偉大さに気付かされました。下級生の頃からずっとサポートばかりやってきて、「一体、何をしてんだ」と馬鹿らしくなる瞬間ばかりでした。そんな時、このチームを支えてくれているマネージャー、そしてアナリストを見ると、いつも素直に凄いなと思います。それが仕事とはいえ、自らチームを支えたいという思いのもと文句ひとつ言わず4年間やってのけることはきっと選手を4年間続けることよりも大変であり、すごいことであると改めて感じました。珠海(4年・加藤珠海)、本岡(4年・本岡里空)、石健(4年・石田健太朗)、薗(4年・中薗遼太郎)、後輩のみんなも本当に尊敬してます。そして、4年間このチームを支えてくれてありがとう。

〜仲間って最高の先生〜

みんなと寝食を共にした4年間。寮生活をしているからこそ得られる仲間からの学びがたくさんありました。

まずは、学生コーチの遠藤(4年・遠藤雄介)と八幡(4年・八幡優介)。

誰よりもグラウンドに早く出て準備する姿、ノックを頼まれたら何球でも打つ姿、選手が嫌がるバッティングピッチャーを率先してやる姿。これだけチームのために動ける人はいません。そして、何より2人はこのチームをつくりあげていく上で、色々なことを考えたと思います。指導者との話し合いの場にいるからこそ、選手には分からない”リアル”を知っています。その中で指導者からのきつい言葉も聞いていたでしょう。仲間が悪く言われることほど辛いことはないと思います。それを言葉を選びながら選手に伝えることがどれだけ難しいことか。

人のために何かをすること、人のために”伝える”こと、色々なことを学ばせてもらいました。2人には感謝しかありません。ありがとう。

次は衛藤(4年・衛藤晃太)。

各々が努力している中で、努力といえば衛藤とみんなに言われることは本当に凄いなと思います。まだ練習するの?まだ追い込むの?と何度、思わされたことか。

スポーツ推薦ではなく一般組で入部した同士として、どんな時もモチベーションを保ちながら努力し続けられることは僕にはできなかったことです。衛藤がスタメンでリーグ戦に出場する時、一般組みんなで心から応援してました。

衛藤の物事に取り組む”姿勢”と自然にできる何気ない”心遣い”がきっとそうさせたのだと思います。今後の人生で、役に立つ何かを学べた気がします。ありがとう!

他にも仲間から人生において大切なことをたくさん学ばせていただきました。人生の教訓として今後、生かしていきたいと思います!

ここからは、少し思い出話でもしようかと…

三部&郷原部屋からはじまった127号室ファミリー。

福王コーチが近くの部屋だというのに、寮内で1番うるさかった部屋だったと思う。主にひで(4年・今井英寿)、髙須(4年・髙須大雅)、仁(4年・井上仁)、しょうご(4年・吉田匠吾)、八幡、菱(4年・菱川一輝)が居座り、部屋移動を禁止されていた中で2人部屋のはずが、7人部屋くらいに…

郷原家から段ボールで届くお菓子の山々は一瞬で売り切れ、そのゴミは床に置きっぱ。みんなが部屋にいない隙間時間にれおと掃除をした日々が懐かしいな(笑)

部屋に帰ってくると、俺のベッドで寝てる人がいたり、床で寝てる髙須を起こさないようにまたぐのが大変だった。夜中2時くらいからトランプでマジックを披露する菱、二段ベッドの上からチョコボールを投げてみんなにぶつける仁、食いかけのカレー皿を自分の机に2日くらい置きっぱにする八幡、朝起きた時は絶対しょうごはいたね。ひでが俺の腕時計を巻き付けている写真が送られてきた時は流石に発狂したのを覚えている!皆んなでスマブラ(大乱闘スマッシュブラザーズ)やりまくったね。なんか罰ゲームで一発ギャグとかやった記憶もあるな。でも、皆んな神宮でプレーする時は戦う顔してカッコよかったし、そのギャップがよかった!127号室という部屋を通じて、色々な一面が見れて楽しかったし、何度も笑わされたよ。

ヤローファミリーやサンベーパイでは飲みいくことも多かったし、川にBBQに行ったり、泊まりにも行ったりしました。とち狂ったかのようにお酒を飲みます。皆んなとはグラウンドで一緒に練習ができる機会が少なかったからこそ、すごく貴重な時間だったし思い出深いです。”日本一を獲りたい”と本音で語り合う姿を見て、なんとか力になりたい、貢献したい、いつも失いかけそうになるこの気持ちを思い出させてくれるのはこのメンバーです。ラストシーズン全員が爆発する姿を是非、見せてほしい!

この中でも、仁は高校野球部からなので、7年間、共に過ごしてきました。

大学に入っても尚、周りの友達から「今、あいつ何キロでるの?」「今季、投げそう?」「仁ってどうなったの?」とかよく聞かれるので、改めて明八の人気者だなと感じた!大学に入って、リーグ戦のベンチ入りをした時は自分のことのように嬉しかったよ!ラストシーズンも期待してる。

次に岡本(4年・岡本藍士)、宮崎(4年・宮崎雄太)、もとし(4年・福岡元翔)。

よくグラウンドで一緒に練習することが多く、同期で唯一、7回連続府中キャンプを経験したメンバーです。

俺らの代が始まると同時に、腐らず例年と違う4年生になろうってみんなで話をしたのを覚えているかな?

結果的には、俺らが描いていた理想通りにはならなかったし同期に残念な思いをさせてしまったこともあった。でも、きっと今B、Cチームにいる後輩たちに何か届いていることはあると思う。

日々、サポートか、サブグラウンドか、日の目を浴びない中でよく4年間頑張ったと思う。お前らとだから乗り越えられた!ありがとう。

ラスト1年、同部屋だった小島大地(3年)。

小島が学生コーチになってから本当によくチームの話をしたね。選手を評価する立場になって色々なことを考えて、悩んでいるなと思ったよ。でも、それって責任感があるからだと思う。”選手時代にした苦い経験をできるだけ後輩にしてほしくない”すごく良い考えだと思う。就活も始まって忙しい中で、電話がきたら室内にバッティングピッチャーをしに行ったり、ノックを打ちに行ったり、大変だと思うけどよく頑張っている。小島が目指す”学生野球”を1人で体現することは難しいだろうけど、仲間を巻き込みながら徐々に改革を起こしていこう。色々、相談をしてくれて嬉しかったし、俺自身が正されることばかりだった。これからもいつでも相談してくれ!

後輩へ

100人も部員がいれば直面する困難はそれぞれ違うと思います。

試合で結果が出なかった人

自分には技術的なことを教える力はありません。しかし、メンタル面だけでも支えさせてください。周りの目なんて気にしないでください。思っている以上に周りは認めてるし、応援してるから。みんなを代表して試合に出場したことに”自信”を持ってほしい。悩めるって幸せなことだと思う。それすらも羨ましいと思っている人もいるからね!

自分を見失いかけてる人

何だかんだで4年間やり遂げている先輩たちがいるからきっと大丈夫。同じ壁にぶち当たっている仲間がきっといるだろうから、一緒に感情をぶつけ合おう、愚痴を言い合おう。それでいい。それでもダメだったら、いつでも先輩を頼ってください。たくさん悩んだ先輩、苦悩を乗り越えた先輩ほど、おそらく今を生きて、楽しんでいると思います。人として1番成長できる時間だと思って、挫けず頑張ろう!

B戦を共に戦った思い出、就活に一区切りがついて挑んだ4年春のラストB戦シーズン、皆んながB戦に行きたい、試合に出たいと思っている中、Bキャプテンとして応援してくれたこと、本当に嬉しかった。ありがとう。

今でも皆んなの結果を追っています。1人でも多くの人が神宮でプレーしてほしい!応援してる!

これからも指導者の方針に沿わざるを得ない状況に思うようにいかないことばかりだろうけど、自分たちの持つ”芯”と仲間との”信頼関係”を大切にして、是非、全員が理想とするチームを作っていってほしいです。

戸塚監督

4年間ありがとうございました。満足のいくまで愛のあるノックを打ってくださったこと、率先してバッティングピッチャーをやってくださったこと、本当にありがとうございました。就職活動をしている時も、どうなのか?うまくいってるのか?と気にかけてくださいました。おそらく頑張りを評価してくれる人、気にかけてくれる人だと思ってみんながそう信じて頑張っていると思います。試合に出る出ないは別として、一部員としてほっとかれなかったことが何より嬉しかったです。今後、僕自身が何か人の上に立つようなことがあるとしたら戸塚監督のように愛される人間でありたいなと思います。

コーチの皆さん

4年間ご指導いただきありがとうございました。野球人として素晴らしい功績を残してきた方々なので野球に関してものすごく尊敬しています。

田中さん、山口さん

俺らは指導者じゃないから何でも聞いてくれ、話してくれ、この言葉に救われました。キャンプでは沢山ティーを投げてくれたり、ノックを打ってくれたりと、僕は相手にされること、ご指導をいただけることがすごく嬉しかったです。きっと他のB、Cチームの選手も同じことを思っています。ありがとうございました。

織原トレーナー

アップにしかり、ランメニューにしかり「お前らちゃんとやれ、頑張ってくれ」この言葉に応えられないことの方が多くてすみませんでした。

僕らの愚痴をたくさん聞いてくださりありがとうございました。

家族へ

お父さん、お母さん

これまで22年間、そのうち14年間の野球人生を支えてくれてありがとう。

幼稚園年長の時に、WBCのイチローさんの劇的決勝打をテレビで見た時に野球が大好きになって、小学校に入学したら少年野球チームに入りたいとお願いしたのを覚えています。しかし、野球を始めることは、父はコーチをしたり、母はお茶当番をやったりと親への負担が伴います。いつも帰りが遅く、忙しすぎる親のもとで少年野球チームに入団することは三部家では簡単ではありませんでした。日曜日にマンションの下とか、公園で父とキャッチボールをよくしていたのを思い出します。周りの友達がチームに入っていることが羨ましいなと思うこともあって、あの時何も分かっていなかった自分は怒りの感情をぶつけながらお願いしたこともありました。母に泣きながら断られたことも覚えています。でも、自分に気づかれないように両親が話し合って、時には喧嘩もしながら、何とかしてくれようとしていたことも知っています。友達の親も大変だったら何とかするからと両親に説得してくれて、小3で僕の野球人生がスタートしました。本当に家族、周りの方々の支えがあったからこそ大好きな野球をここまで続けることができました。大学に入って、プレーをしている姿を中々見せることができず、やるせない気持ちでいっぱいですが、この野球人生で努力することの大切さ、人を想う大切さなど、これからの人生で必ず無駄にならないことをたくさん学べました。野球を通じて、最高の仲間にも出会えました。ありがとうございました。

ちーちゃん

そっくりな姉。ツーショットが全然なかった(泣)

ほとんど喧嘩をしたことがない、本当に優しい姉です。小さい頃からいつも姉の真似ばかりしてました。向かい合わせでご飯を食べると、姉は右手で箸を持つ、それを僕は真似するので左手で箸を持つし、隣で食べると右手だし、今思えば、右利きなのにあらゆる場面で自然に左利きになっているのは姉のおかげです。可愛いエピソードだね!野球を始めるにあたって両親が家を空けるとなると、犬の面倒を見るために留守番をさせてしまったり、大会の関係で予定していた家族旅行が直前にキャンセルになってしまったり、本当に野球に振り回されることばかりだったのにいつも側で応援してくれてありがとう!

最後に

14年間の野球人生にピリオドを打つ場所として明治大学野球部は最高でした!

次は、野球ファンお待ちかねの髙須大雅です!

グラウンドでは真面目だけど、プライベートでは常にふざけてばかりです。人にちょっかいばかりかけてます。良いエピソードたくさん持っていると思うので、ご期待ください!!