「ベーT」 〜なぜ我々はベーTを着るのか〜
TOKYOROCKSをご覧の皆さん、こんにちは!
2年マネージャーの大沼です。
毎日厳しい暑さが続いておりますが、皆さんいかがお過ごしでしょうか。
私はというと、休みの日は極力家にこもり、アイスなど冷たい食べ物に頼りながら、静かに楽しく過ごしています。
そして部活に行くときに欠かせないのが、そう、「ベーT」です。
「ベーT」
突然出てきたこの言葉、皆さんには聞き馴染みのない言葉かもしれません。しかしこの「ベーT」、私含め多くの東大野球部員の生活を支える、非常に重要なアイテムなのです。
ということで今回は、この「ベーT」について、思う存分話していきたいと思います!!
まずはベーTがどんなものか知りたい方のために、写真をお見せします。

〈↑矢印で示しているものは全て、ベーTです。〉
こちらです。あーあれか!となる方、なんだこれはという方、さまざまいらっしゃると思います。
こちら簡単に言うと、部内限定で販売している、東大野球部オリジナルTシャツです!
「ベーT」という名前は、正式にいえば「旧ベーT」、もっと正式にいえば「旧ベースボールTシャツ」という名前です。なぜ「旧」かの説明は割愛しますが、一応「旧」じゃない「ベーT」も存在します。部員たちはこの「旧ベースボールTシャツ」を「ベーT」と呼び、親しんでいるのです。
ではこのベーTについて、更に深掘っていきましょう
〜デザイン〜

ベーTの背面には、毎年4年生の選手2名のシルエットと、スタッフも含めた全部員の名前がデザインされています。
今年のシルエットは、渡辺投手(4年/海城)と杉浦主将(4年/捕手/湘南)です。唯一無二の渡辺投手のアンダースローのシルエットと、渡辺投手とバッテリーを組む主将・杉浦捕手のシルエットのコンビネーションが素敵です✨
このように毎年デザインが変わるため、多くの部員が4年間毎年ベーTを購入しています。そのため、次に紹介する「色」が、複数枚持つことになるベーTに個性を与えるために重要となってくるのです…!
〜色〜
ベーTには豊富なカラーバリエーションがあります。

なんと、上の写真にある色の中からどれを選んでもオッケー!先ほど紹介したデザインが、選んだ色のTシャツに施されるのです。
皆同じデザインが施されているベーTにおいて、色はとても重要です。
自らの好みを反映できる場であり、自らのファッションセンスを発揮できる場であり、自らを表現する場でもあります。
この色については部員も様々なエピソードや思い入れがあるそうで、今回その一部をご紹介します。
・堀端外野手(2年/向陽):「成瀬悠人(2年/内野手/筑波大駒場)とお揃いのピンクTシャツ」
この「ピンク」は具体的にいうと「ホットピンク」という色で、下の写真の通りとても目立つ色です。

〈↑右奥に見えるのが、ホットピンクを着ている成瀬内野手です。手前は、「旧」じゃない方の本物の「ベーT」を着ている、片桐内野手(2年/時習館)です。〉
どうやら購入時期を調べると、成瀬内野手の後に堀端外野手が買っていることが判明。堀端外野手があえてお揃いにしたのでしょうか。仲良しですね。

〈↑サックス色のベーTを着ている堀端外野手〉
お揃いに関しては、こんなエピソードも。
・前田投手(3年/熊本):「江口(3年/投手/海城)とイエロー×グリーン(通常ブラジルカラー)を一緒に買ってリーグ戦で神宮に行く時に、何も示し合わせずにペアルックになったことがある。」
ブラジルカラーというのはこちらの色です。

確かに、ブラジルの国旗🇧🇷のような色をしています。その奇抜さ故に購入している部員はほとんどいない色のため、それでペアルックとなると匂わせ度MAXです。ピッチャーの絆を感じますね。
また伊藤滉一郎外野手(3年/県立千葉)曰く、「江口がブラジル代表みたいな色を着て授業を受けてるからかなり目立っていて発見しやすい」そうで、ブラジルカラーは実用性にも優れているようです。

〈↑伊藤外野手〉
続いてはこちら。
・「明石(3 年/捕手/渋谷幕張)は目がチカチカする蛍光色ばかり着ている」
ベーTには蛍光色が何種類かあります。例えばこちら。

〈↑蛍光イエロー〉

〈↑蛍光オレンジ〉
生で見ると、写真以上に目立つ色をしています。明石捕手の写真ではないのですが、いかに目立つかよく分かる写真がこちら。

〈↑後ろで三塁審をしている杉山投手(1年/西大和学園)が着ているのが蛍光イエローです。手前は大森投手(2年/一宮)〉
明石捕手は蛍光色ベーTの申し子とも言えるほど、「蛍光色といえば明石さん」というイメージが部内では定着しています。
部内でも何人かの部員が持っている蛍光色ベーTですが、内から滲み出る輝きでしょうか、明石さんは一際輝いているように思います。

〈↑蛍光ではない日の明石捕手〉
蛍光色に関しては、こんなエピソードも。
・「前田(前田投手)は試合前に緊張していると蛍光ピンク(+サングラス)」
試合の際移動着としてベーTを着用する選手は多いのですが、勝負服やゲン担ぎ的な意味合いでベーT を選んでいる選手もいるのでしょうか。確かに蛍光ピンクはパワーみなぎる感じがしますね。

〈↑昨年Engateの「夏の男選手権」にエントリーした際の前田投手〉
また、奥畑主務(4年/智辯和歌山)は母校・智辯和歌山のチームカラーの赤色のベーT を持っているそうです。愛ですね。

〈↑ピースの似合う奥畑主務〉
また、今年のベーTのデザイン作成・発注などを担当した番匠マネージャー(4年/富山中部)からは、こんな話が。
・「ライトブルー・サックス・ターコイズの青系3色が圧倒的に多い!みんな東大カラーが好きなんだなぁと思いました。」
さすがはベーT担当マネージャー。確かに、青系のベーTを着ている人は多い気がします。またベーTはカラーバリエーションが豊富なので、同じ青系でも様々な色があるのが個人的には嬉しいところです。

〈↑ベーT担当・番匠マネージャー in 神宮球場 (もちろん、ベーTの担当だけをしている訳ではありません。数え切れないほどの仕事をされている、番匠マネージャーです。)〉
〜刺繍〜
ベーTは、左の袖のところに刺繍ができる場所があります。

↑こちらです。多くの部員はここに自分の名前を印刷しているのですが、その名前の書き方や、名前以外に何か書くなど、個性豊かです。
中には、刺繍でボケている人もいます。
奥畑主務もその一人です。
部員皆から「女性主務」という愛称で親しまれている奥畑主務ですが、
「名前のとこ女性主務にしようかな」
と、自らのベーTの刺繍に「女性主務」との言葉を選んでいました。さすがのサービス精神です。
また、他にも多くの部員が刺繍にこだわりがあるようで、
・江口投手:「『蟷螂(カマキリ)』の刺繍入りの黄緑ベーTを買ったらカマキリをたくさん捕まえられるようになった」
虫とふれあうのが趣味の江口投手らしいエピソードです。こちらの今年の誕生日投稿の写真は、その時の写真だそうです。

〈「蟷螂」の刺繍と、黄緑色のベーTに注目です。それにしても、「蟷螂」なんていう文字も刺繍できるだなんて、すごいですね。〉
続きまして、
・酒井太幹学生コーチ(4年/筑波大駒場):「今年ついに背番号ができたので、背番号を刺繍した(#50)」
名前を刺繍するのが定番ですが、背番号も程よく自分らしさが出せて、オシャレでいいなと思いました。部内で流行りそうです。

〈↑弾ける笑顔の酒井学生コーチ〉
続いては、堂埜マネージャー(3年/湘南)の刺繍に関するエピソードです。
・「今年買った旧ベーTには、座右の銘の一部(?)、“Always do”と入れました。正式には”Always do what you are afraid to do―最も困難な道に挑戦せよ―”で、この言葉は母校、湘南高校の合言葉です(元はアメリカの思想家のお言葉)!野球部の先生も、ことあるごとに私たちにこの言葉を伝えてくださいました。東大野球部でも最も困難な道に挑戦し続け、チームの勝利に貢献します!」
なんという素敵なエピソード!!まず私のこのブログのアンケートにここまで丁寧に答えてくださる優しさに感動ですが、刺繍にこんな想いが込められていたとは、感動です。
この“Always do”は湘南高校出身者の中ではかなり浸透している言葉だそうで、堂埜マネージャーは高校の卒業記念に野球部同期からこの言葉が刺繍されたグローブをプレゼントしてもらったそうです。

〈Always doの刺繍、鮮やかな青色、グローバルエリート、全てがかっこ良すぎます✨〉
続きまして、先ほども登場したベーT担当・番匠マネージャーからのエピソードです。
・「刺繍の欄に保護者の方のイニシャルが書かれていたり、絶対本人が着られないサイズが注文されていたりすると、「旧ベーTの販売あるよって親に連絡したんだな偉いなぁ」ってほっこりします。」
なんというか、エピソードにほっこりするのはもちろん、このような想像を膨らませている番匠マネージャーにもほっこりします。
ベーTは部内限定販売ですが、部員経由で家族も買うことができるため、刺繍の欄にそのご家族の名前が入ることもあります。
確かに、家族と連絡を取っている部員の皆さんを想像すると、心が温かくなりますね。
家族の話でいうと、我が同期マネージャーの❤️おのゆみ❤️(小野マネージャー/2年/西大和学園)は、「ONO.Y」と書かれたベーTを着ていた際に、お姉さんの小野優華さん(R5卒)と間違われたことがあるそうです。確かに小野姉妹は雰囲気が似ているので、それで苗字も名前のイニシャルも一緒となると、間違えてしまうのも分かります。

〈↑バレンタインプレゼントを渡す小野マネージャー。受け取っているのは荒井孝太内野手(2年/西大和学園)、中央に見えるのは土ヶ端捕手(2年/城北)〉
〜その他〜
その他、部員のベーTに関するエピソードをご紹介します!
・「好きな先輩から卒部時にいただいたベーTを大事に使わせていただいてます。(俺の着て登板すると燃えるからやめた方がいいよっていわれそう)」
いやー青春ですね。どなたかは分からないのですが、先輩がこのことを知ったらどんなに嬉しいことか。制服のボタンみたいな感じで、後輩にプレゼントするのも粋ですね。
その他編に入ったばかりですが、ここからは私のベーTへの想いを綴ろうと思います。
2024年3月に高校を卒業し、同年4月に大学への入学を果たした際、
小中高と制服だった私は、この時期大きな不安を覚えました。
制服はもう着れないのか、毎日私服を着なければいけないのか、そしたら何を着ればいいのか…と。
そんな時、助けてくれたのは7月に届いたベーTでした。
毎日私服を着なくてもいい、部活がある日はベーTを着れば良いんだというだけで、私はどれだけ救われたことか。
しかもベーTは、いろいろな色があります。私は1年生の時は2色買いました。今年も2色買ったので、今では4色もあります。

〈ミントブルー(左上)、メトロブルー(右上)、サックス(左下)、ミックスピンク(右下)の4色です。どの色もとても気に入っています。〉
4色あれば、「毎日同じ服着てるじゃん」と思われることもありませんし、「今日はどっちの色にしようかな」と考えることで、ファッションを楽しんでいる感も得られます。
またベーTは素材も素晴らしく、サラサラしていて着心地抜群です。夏を乗り越えるためには、今やベーTはなくてはならない存在です。
そしてベーTは、会話のきっかけにもなります。
マネ部屋(マネージャーやアナリストが普段仕事をしている部屋)に誰かが朝入ってきた時、私は「おはよう」の後に、6割くらいベーTの話をしています。
「今日のベーTいい色だね」
「その色〇〇とお揃いだね」
「その色って何ていう色?」
今パッと上げただけで、3つも会話の切り口があります。ベーTがなければ生まれなかった会話も、たくさんあるでしょう。
私の生活を支えてくれているベーTには、感謝の気持ちでいっぱいです。
ここまでベーTについて話してきましたが、
「ベーT姿は部員以外は見られじゃないか!」
そう思った皆さん、確かに、ベーTは部員以外の方が見られる機会はそう多くはありませんよね。
しかし、東大野球部員のベーT姿が見られる、良い機会があります。
それが、東大球場でのオープン戦です!
東大球場での試合では、試合に出る選手だけでなく、審判を担当する選手、ボールボーイを担当する選手、スタンドで観戦する選手、スタッフ、多くの部員が球場にいます。
試合のメンバーじゃない人でも、試合中球場にいる人は部の統一品を着用するというルールがあるため、部内統一品でありかつユニフォームなどよりラフなベーTは、試合に出ない選手にはちょうど良い服装なのです。
そのため、半袖の季節の東大球場のオープン戦は、皆のベーT姿が見れる絶好の機会です。特に整備の時間は、球場にいる選手がたくさんグラウンドに出るので、とてもカラフルな光景が見られます。
ぜひみなさん、オープン戦に来てください!
(オープン戦の魅力は、堂埜マネージャーがこちらこちらのブログで熱く語っています。ぜひご覧ください!)
私の興味関心に寄りすぎているベーTの話から、上手く(?)東大野球部のアピールに持っていくことができました👏
次回は、ラングドシャとしゃぶ葉が大好きな、おのゆみこと小野マネージャーによるブログです🎶
お楽しみに!