【僕たちが歩んだ4年間】㉝~吉田瑞樹~
33人目は、吉田瑞樹(捕・スポ・浦和学院)です。

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こんにちは。今年度副将を務めています、埼玉県東松山市出身の吉田瑞樹です。背番号は6番です。地元の良いところは焼き鳥が美味しいところと自然が豊かなところです。今回は私が過ごした4年間を振り返りつつ思い出に浸りたいと思います。もし時間がなかったとしても、なにかの縁だと思って読んでいってください。
早稲田大学に憧れを抱くきっかけとなったのは当時テレビで見た早慶戦です。いつかこの舞台で大好きな野球をしてみたいと子供ながらに強く思いました。高校は悩みましたが浦和学院に進学しました。レベルの高い早稲田で活躍するためには高校の過ごし方が重要だと考えたからです。早稲田大学に進めるかわかりませんでしたが、自分を信じて決めました。今考えると良い選択をしたなと思います。高校での3年間は厳しくも人間的に成長することのできた時間でした。甲子園にも出場することができたり、こうして早稲田でプレーできているのも、森監督はじめ教え導いてくれたスタッフの方々のおかげだと思っています。本当にありがとうございます。
こうして夢の早稲田大学へ進学することができたわけですが、入学当初は練習について行くのに必死でした。グラウンドの緊張感に圧倒され、先輩方とのレベルの差を実感しました。入部するとすぐ「1年生ラン」がありますが、私は運がいいことにAチームの練習に参加させていただいていたのでランニングの思い出はありません。当時は大変そうと他人事のように必死に走っている仲間を見ていました。それがバレたのか、4年になった今でも石郷岡(石郷岡大成・4年・外・社会・早稲田実)や田和(田和廉・4年・投・教育・早稲田実)から「1年生ランしてないからまだ仲間と認めていない」と厳しいお言葉をいただくこととなってしまいました。ごめんなさい、もう許してください。
1年生の頃は蛭間さん(蛭間拓哉・R5卒)によく面倒を見てもらいました。いろんな場面に誘ってもらって多くを吸収することができました。野球のことだけでなく考え方など参考になることばかりでした。今でも何かあるたびに連絡をいただいたり気にかけてもらって本当にありがたいです。理想の先輩像はずっと蛭間さんです。
2年生になるとなかなか試合に出れない実力のなさに焦りを感じるようになりました。考えても上手くいかず、練習しても結果が出ない自分が嫌になりました。うまくいかない中でも熊田さん(熊田任洋・R6卒)や島川さん(島川叶夢・R6卒)といったストイックで変わっている先輩たちに可愛がってもらい頑張ることができました。感謝しています。その頃、神宮の舞台では樹(伊藤樹・4年・投・スポ・仙台育英)以外にも田村(田村康介・4年・内・商・早大学院)や尾瀬(尾瀬雄大・4年・外・スポ・帝京)、周平(小澤周平・4年・内・スポ・健大高崎)など同期が活躍することが増えました。その姿を見て嬉しい気持ちよりも悔しい気持ちでいっぱいになりました。
3年になりベンチに全試合入ることができました。バスの席は固定されていて、学生トレーナーの妹尾さん(妹尾将大・R7卒)と隣で、特に仲良くなりました。今はほとんど連絡をくれないので寂しいです。肝心の野球は代打での出場機会が増え、全日本選手権の決勝ではDHでスタメンに選んでもらいました。しかし全く打てずほとんどのチャンスを自分が潰しました。当時の学生コーチの川内さん(川内脩平・R7卒)と主将の印出さん(印出太一・R7卒)がスタメンに押してくれたことを知り不甲斐なさと実力のなさを痛感しました。次の日グランドに行くと金森助監督がいて、投げてくれるボールを何箱も打ち込みました。当時は苦しかったですが今となってはその熱い思いと優しさのおかげで立ち直り頑張ることができたと思います。金森さんほどバッティングが大好きなコーチを見たことがありません。いつも付きっきりで見てくれる人がいることがとても支えになりました。
多くのことがあった3年目、チームは春秋連覇という最高の形で終わることとなりました。間近で見てきた4年生の凄さを肌で感じ嬉しい気持ちと、来年はこの4年生のようになれるのだろうかと不安が押し寄せました。
勝負の4年生、副将に任命されました。ほとんど試合に出たことがない私にとって役割を果たせるか不安しかありませんでしたが、目の前にもっと不安な顔をした小澤主将がいたのでその気持ちは一瞬で吹き飛びました。「自分にできることをやろう」と前を向いてやると決め、苦しい時は神宮で活躍する自分を想像して踏ん張りました。監督から背番号の希望を聞かれた時は、おこがましいと思いつつも6番を背負いたいと伝えました。その時さらに覚悟が決まった気がします。そして冬練、浦添キャンプを経て迎えた春リーグは苦しいシーズンになりながらも優勝することができました。自分たちの代で優勝することは何よりも嬉しかったしあの時の歓声、喜びを分かち合った瞬間は一生忘れられません。シーズンを通していろんな方に支えていただきました。

1個上の先輩は気にかけてくれることが多くて連絡をくれたりご飯に誘ってくれたりします。すごく嬉しいです。特に印出さんには深夜にわたる悩み相談を受けさせてしまいました。配球から試合の心の持ちようから、ここぞとばかりに聞きまくってしまいました。それのおかげで、自信を持ってあの場所に立つことができました。ありがとうございました。またご飯連れて行ってください。
応援部のみなさん、いつも素晴らしい応援ありがとうございます。春優勝できたのも間違いなく応援の力があったからです。「コンバットマーチ」も「大進撃」も自分が打った時に塁上で聞こえてくる「紺碧の空」も全てが私にとって最高の応援歌です。グラウンドとスタンドが一体となる、そんな応援席を作っていただいて感謝してもしきれません。もうすぐ最後の早慶戦がやってきます。応援席に負けない熱いプレーをしたいと思います。絶対に勝ちます。

<同期のみんなへ>
115期のみんなと野球ができて良かったです。優勝は無くなったけど早慶戦の最後まで頑張ろう。
みんなとは1人ずついろんな思い出があります。濃い4年間でした。最近涙腺が緩みまくっている4年生が多いね。歳かな。
ここからは個別にメッセージを送ります。ここに書ききれなかった人には直接伝えようと思います。聞きにきてください。
<誇南(宮城誇南・3年・投・スポ・浦和学院)と碧真(大内碧真・3年・内・スポ・浦和学院)へ>
後輩だと思えない距離感で接してくるのが生意気だけどちょっと可愛かったりもします。来年は2人がチームを引っ張っていく存在になると思うから、今シーズンうまくいかなかったり怪我したりして悔しかったと思うけど、それを糧にして頑張れ。最後、先輩らしい姿を見せられるように頑張ります。
<尾形(尾形樹人・2年・捕・スポ・仙台育英)と黒﨑(黒﨑将太・4年・捕・文・國學院久我山)へ>
リーグ戦で試合に集中できたのは2人のおかげです。尾形は同い年なのではないかという態度で普段は接してきますが、感性は本物で中継ぎの投手のアドバイスはいつも参考にしてきました。ポテンシャルも高く来年はとんでもない活躍をすると思います。とても楽しみです。黒﨑はいつも褒めてくれます。ネガティブになりそうな時は話しかけに行くようにしていました。それだけで力をもらえました。ありがとう。
<樹と田和へ>
先日ドラフトがありました。2人ともおめでとう。しかも2人が連番で呼ばれるというなんともサプライズな発表でした。名前が呼ばれた時とてもホッとしました。喜び涙する2人を見て黒﨑と「俺らのおかげだな」と捕手ならではの喜びを共有しました。
樹はバッテリーとして組んでみて改めて凄さを感じました。普段は一緒にいることは少ないけど組むようになってから話すことが増えたね。ラストの早慶戦、今までで1番の試合にしよう。サインが合わないのもオレらの持ち味だね。
田和は1年の時からよくバッテリーを組むことが多くて息はぴったりだと勝手に思っています。最後もバッチリ締めてくれることでしょう。
<香西(香西一希・3年・投・スポ・九州国際大付)へ>
今シーズンは思い通りいかないことが多かったシーズンだったと思うけど、終盤息を吹き返すように良くなってきてとても頼もしいです。よく長風呂してたくさん話したね。あんまり悩まないようにね。
<渋谷(渋谷泰生・4年・内・スポ・静岡)へ>
お互いリーグ戦経験がない中だったけど一緒にセンターライン守れて良かった。ゼミ誘った時も来てくれてありがとう。ゼミで喋らないのは渋谷もでしょとツッコミたくなりますがやめておきます。卒論も助け合おう。
<福(清宮福太郎・4年・外・社会・早稲田実)へ>
いつも声を枯らしてチームのために動いてくれてありがとう。最後、福のヒット見たいな。
<マネージャーへ>
大変な仕事を引き受けてくれてありがとう。さきちゃん(井上彩希・4年・スポ・金沢泉丘)はいつも明るくて、ちょっと落ち込んでいても吹き飛んでしまうくらいパワーのあるうちの大黒柱です。かおり(成瀬かおり・4年・スポ・千種)は真面目で冗談が通じませんがそれが良いところでもあってバランスを取ってくれています。きたじ(北嶋晴輝・4年・スポ・早稲田佐賀)は信じられないくらい頼もしくなりました。今でも入部初日、ボロボロのユニホームできた姿が忘れられません。いつも夜遅くまで仕事してくれていることも、チームのことを1番に考えてくれていることも知っています。きたじが主務でよかったです。
<学生コーチ・トレーナーへ>
選手を上がって、ノック打ってくれたりチームのために動いてくれてありがとう。春の優勝もみんなのおかげです。ちから(飯島周良・4年・教育・早大本庄)は学生トレーナーだけどキャッチャーフライの練習にも付き合ってくれる優しいやつです。試合前日はキャッチャーフライを練習するのがルーティーンになりました。最近は監督も打ってくれるようになりかなり上手くなりました。川内さんを呼ばずにすんで良かったです。
<副将たちへ>
健伸(前田健伸・4年・内・商・大阪桐蔭)とは遠征のたびに同部屋で、喧嘩もしたけどやっぱり相方としてしっくりきます。これからも色々と助け合っていこうね。一輝(松江一輝・4年・内・人間・桐光学園)はいつも馬鹿にしてきますが根はいいやつで何かと頼りにしています。2人とはここには書ききれない思い出があります。またゆっくり話そうね。あれもこれも3人だったから支え合ってここまでくることができたと思います。

写真左から 前田健、中島稜太(4年・学コ・人間・桐朋)、吉田瑞、田村

写真左から 吉田瑞、飯島、黒﨑
<周平へ>
この1年で、仲良くなっただけじゃなくていろんな話をしてきました。1番印象に残っているのは新チーム始まってすぐの時のミーティングかな。大学に入って初めて本音でぶつかったと思います。そういう過程が春の優勝につながったと感じます。主将に任命されてすぐ「俺が変わるから」とみんなに宣言していたのが昨日のことのようです。チームを背負ってくれてありがとう。最後、完成形を見せよう。
<家族へ>
試合に出ることができるようになって活躍する姿をみせることができて良かったです。たくさんの愛情をいつも感じています。2人の息子でよかった!どんな時も応援してくれる存在がいることに支えられ助けられました。いつもありがとう。
兄は社会人になっても応援に来てくれたりして、恥ずかしさがありつつもちゃんと感謝しています。兄は根っからの巨人ファンですが仙台に異動になったそうなので、楽天ファンにもさせて同期2人の応援をさせようと思います。3人ともいつも本当にありがとう。
最後に、小さい頃から憧れた早慶戦が学生野球最後の舞台になります。苦楽をともにした仲間と共に戦えること、すごくありがたいことです。これまでサポートしてくれたみんな本当にありがとう。思う存分、持てる力の全てを出し切りたいと思います。
長い文章になってしまいましたが読んでいただきありがとうございました。次は誰よりも熱い思いを秘めている「きたじ」こと主務の北嶋です!
主将 


