【Weekly MGR】vol.170~秋季リーグ戦 早慶戦~
こんにちは!4年マネージャーの成瀬かおり(スポ・千種)です。
日によって変化の激しかった気温もいくぶん落ち着き、秋も終わりを告げようとしています。木々も続々と衣替えをし、私の通う東伏見キャンパスでは、綺麗なイチョウの木を見ることができます!先日のWeekly MGRで、早稲田キャンパスに通う木村(木村理緒・1年・マネ・教育・青森)がイチョウの紹介をしておりました。早稲田キャンパスのイチョウは、一般の方も観に来られるほど有名なのですが、実は東伏見キャンパス前のイチョウも綺麗であることを、声を大にしてお伝えしたいです!
さて先週の早慶戦をもって秋季リーグ戦が終了し、4年生は引退となりました。明治大学戦で勝ち点を落として明治大学の優勝が決まった後、「早慶戦で2連勝する」ことだけを目標に掲げて練習に励みました。結果は2連勝で勝ち点を獲得し、勝ち点3・7勝5敗の2位で秋季リーグ戦を終えました。
今回のWeekly MGRでは、早慶戦の振り返りと、各試合のハイライト・選手のコメントをお届けします!ぜひ最後までお読みいただけますと幸いです。
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11/1(土)
〇早稲田大学 5-3 慶應義塾大学(神宮球場)
W 000 100 040=5
K 001 000 011=3
〈バッテリー・長打〉
早:○伊藤樹、田和ー吉田瑞
二塁打:
三塁打:
本塁打:寺尾ソロ
〈得点経過〉
[3回裏]慶:適時打で1点先制
[4回表]早:寺尾のソロで同点
[8回表]早:小澤、寺尾、前田健の適時打、田村の犠飛で4点勝ち越し
[8回裏]慶:適時打で1点返す
[9回裏]慶:適時打で1点返す

初回、2死からヒットを放ち、チームを勢いづけた小澤周平(4年・内・スポ・健大高崎)
小澤は同点で迎えた8回、1死満塁からタイムリーを放ち、大量得点の口火を切りました。相手は慶大主将の外丸投手。同じ主将・群馬県の高校出身者の対決ということもあり、記録以上の思いがあったことでしょう。
小澤コメント
「高校時代から互いに切磋琢磨してきた外丸と最後に対戦できたことが本当に嬉しかったです。ツーシームを空振りした瞬間、この打席では必ず打てるという確信が湧きました。結果として、自分らしいセンター方向へのヒットで締めくくることができ、これまでの努力が報われたように感じました。」

3回にヒットを放ち、通算安打数を99とした尾瀬雄大(4年・外・スポ・帝京)
2回戦ではヒットが出ず、惜しくも通算99安打で大学野球を終えることとなりました。しかし通算打率は.327で、六大学の中でも13番目と、100年目の東京六大学野球に新たな記録を刻みました。
尾瀬コメント
「憧れだった早慶戦で早稲田のユニホームを着て最後にプレーできたことは、何にも変えられない最高の思い出となりました。100安打には1本届きませんでしたが、『尾瀬にもう1打席回そう』と試合中にみんなが言ってくれて、同期のみんなが自分のことのように悔しがってくれて、記録の達成以上に、これまで頑張ってきたことが報われたなと心の底から思いました。そんな最高の仲間のためにも、これからの野球人生、またさらにバットを振り続けたいと思います。」


写真左から 寺尾拳聖(3年・外・人間・佐久長聖)、前田健伸(4年・内・商・大阪桐蔭)
先制された直後の4回表、慶應ムードになりそうな中、初球を力強いスイングでレフトスタンドに叩き込み、試合を振り出しに戻しました。今季これまで思うような結果を残せていなかった寺尾でしたが、1回戦ではホームランを含む2安打2打点と、きっちりと4番の仕事を果たしました。
寺尾コメント
「早慶戦はお客さんも多く入り、特別なものだという事を改めて感じました。ホームランは、感触は良くなかったのですが結構飛んでくれて良かったと思います。4年生を2連勝で送ることができて良かったと思います。」

写真左から 小澤、渋谷泰生(4年・内・スポ・静岡)
7回裏、先頭打者が放った打球に、ショートの渋谷が追いつくも落としてしまい、内野安打での出塁を許します。同点で流れが慶應に傾きかけた中、次の打者の打球は再び二遊間に。渋谷は難しいバウンドに追いつき、不安定な体勢ながらも上手くセカンドの小澤にトスし、小澤は素早く一塁へ投げてゲッツーに。華麗なプレーに球場は大きく沸き、流れを相手に渡しませんでした。
渋谷コメント
「1つの目打球は、上手くボールが握れず投げれませんでした。その次に飛んできた打球は、体が勝手に反応して、気づいた時にはプレーが終わっていました。あの時の球場の盛り上がりは、一生忘れられない思い出です。」
11/2(日)
〇早稲田大学 3-0 慶應義塾大学(神宮球場)
K 000 000 000=0
W 001 002 00X=3
〈バッテリー・長打〉
早:○髙橋煌、香西、伊藤樹、田和ー吉田瑞
二塁打:小澤
三塁打:
本塁打:
〈得点経過〉
[3回裏]早:暴投で1点先制
[6回裏]早:寺尾の適時打、押し出し四球で2点追加
この日は、八木澤荘六さん(S42卒)が始球式を務められました。
小宮山監督・金森助監督とはプロ野球でもご関係が深く、試合前には当時を懐かしむように談笑する姿がありました。

力強いピッチングで球場を沸かせ、東京六大学野球連盟100周年を記念したレジェンド始球式のトリを、締めくくっていただきました。

2回戦の先発を務めた髙橋煌稀(2年・投・スポ・仙台育英)
次期エースとして呼び声が高い髙橋煌は、6回被安打3、6奪三振無失点と圧巻の投球を披露しました。ランナーを背負いながらも、落ち着いた投球で慶大打線を完封。先発デビューをした今季は、5イニング以上を5試合投げ、防御率1.86と、大器の片鱗を見せました。
髙橋煌コメント
「4連覇は達成できませんでしたが、4年生とのプレーは最高に楽しかったです。早慶戦ではいい形で2連勝出来たので良かったです。」

初回、ヒットを放った石郷岡大成(4年・外・社会・早稲田実)
早慶戦開始前は打率トップであったものの、1回戦は3打数無安打で、タイトルの行方は2回戦での活躍に懸かっていました。初回にヒットを放ち、ベンチもスタンドも大盛り上がり。その後は願い届かず無安打となり、惜しくも首位打者の座を逃すこととなりました。しかし12票で外野手のベストナインを自身2度目の受賞。石郷岡の野球人生は大学で幕を下ろしますが、彼の活躍は、多くの人の心に残り続けるでしょう。
石郷岡コメント
「昨年秋の、早慶戦で8打数6安打で首位打者という絶望的な展開に比べ、今秋は5割キープで首位打者と、狙える位置に2回もいれたことをすごく嬉しく思いますし、ここまで成長させてくれた多くの人に感謝しかありません。悔しい結果には終わりましたが、私の人生においてこれ以上ない糧となる経験となりました。特に、早慶2回戦9回表のライトから見るあの神宮満員の景色は、今後一生忘れることはないと思います。ご声援ありがとうございました。」


写真左から 大内碧真(3年・内・スポ・浦和学院)、伊藤樹(4年・投・スポ・仙台育英)、石郷岡
1回戦で先発し、8回2失点で試合を作った伊藤樹は、2回戦では8回からリリーフ登板をしました。2者連続で空振り三振に取り、2死からヒットを許すも、次の打者を空振り三振。安定感抜群の投球で慶應に付け入る隙を与えませんでした。大学野球最後のマウンドを噛み締めるように投げていたのが印象的でした。
伊藤樹コメント
「1回戦から、最後の登板になるかもしれないと1イニングずつ思いながら投げていたので、楽しみたいという気持ちと絶対に抑えたいという気持ちが混在していました。4年間で1番思い出に残る早慶戦でした。」

8回裏、2死から代打でバッターボックスへ送られたのは清宮福太郎(4年・外・社会・早稲田実)。これまで代打で送られるも、5打数無安打となっていました。引退ブログでも多くの部員が口にしていた「福太郎の神宮初ヒットが見たい」。大きな声援の中バッターボックスに立ち、初球を力強く振った打球はライト前に落ちてヒットに。彼の執念・チームメイトの強い思いが結実した瞬間でした。
清宮コメント
「早慶戦という大舞台で初ヒットを出せたことは本当に嬉しく、とても良い思い出になりました。また、なんといってもベンチにいた同期達が泣いて喜んでくれたあの景色は一生忘れません。早稲田で野球をやれて心から幸せだったと感じられる早慶戦でした。」

写真左から 吉田瑞樹(4年・捕・スポ・浦和学院)、田和廉(4年・投・教育・早稲田実)
2回戦でも9回のマウンドに上がった田和は、1回無失点で試合を締めました。1回戦では1回1失点と、周りの期待が高い分悔しい思いをしただけに、2回戦で最後の打者を三振に取り、吠えた後の表情には、安堵と嬉しさ、様々な気持ちが表れていました。
田和コメント
「早稲田のユニホームを着て投げる最後のマウンドに立てたことは、今後の人生でも一生の思い出となりました。マウンドに上がる前に清宮のヒットがあったので、込み上げるものがありましたが、しっかりと堪えて投げ切る事がました。慶應の凄まじい応援を肌で感じれたのは最高の経験です。」
試合後には早慶の選手が応援席前に整列し、両校最後のエール交換を行いました。

たくさんの人が腕を振って校歌を歌う光景を、一生忘れることはないと思います。私は列の一番後ろにいたのですが、ふと右の方を見ると、涙ぐむ選手たちがいて、つられて目頭が熱くなってしまいました。部員として校歌を聞くのはこれが最後かと思うと、色々な思い出が走馬灯のように駆け抜けていきました。
その後閉会式が行われ、2025年秋季リーグ戦は幕を下ろしました。閉会式が終わる頃には、空が燃えるようなオレンジと、夕闇が垣間見える薄暗い青が混ざっていて、それがあまりにも綺麗でまた涙が出そうになりました。
閉会式の後にはセレモニーが行われ、応援部の皆さんと紺碧の空や校歌を歌い、野球部・応援部主将から挨拶を行いました。


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振り返ると、たくさんのドラマがあった早慶戦でした。目標としていた4連覇を達成できなかったことはとても悔しかったですが、そこから全員が切り替えて、早慶戦で2連勝するという目標を成し遂げることができ、本当に嬉しく思います。
3年生以下は、今年感じた嬉しさや悔しさなどの様々な感情を糧に、リーグ戦終了からすぐ、日々の練習に取り組んでいます。ぜひ、彼らの活躍にご期待ください。今後とも早稲田大学野球部へ温かいご声援をいただけますと幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。次回もお楽しみに!
主将 


