【あなたにとって野球とは―#31】嶋田壮真(捕手・秋田)
4年生38名によるラストシーズンにかける想いを投稿いたします。
31人目は、嶋田壮真(捕手・秋田)
です。
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平素より法政大学野球部を応援していただきありがとうごさいます。
指定校組の練習会の日、ブルペンで昼食を食べながら「スクランブル交差点ってどうやって行くの?人たくさんいる?ビル高い?」と、都会出身の同期に質問攻めしていた日が、つい先日のように感じられます。緑色の交通系ICカードさえ持っていなかった私は現金で切符を購入し、その日の夜に足を運びました。そして、今まで見たこともないような光景に無事圧倒されることができました。優しく教えてくれたみんな、ありがとう。
さて、そんなこんなでいよいよ野球人生を終えるときが来ました。
野球に魅せられ、勝負の楽しさと厳しさを知り、多くの学びとご縁を得て引退を迎えた今、それほど悲しい気持ちや寂しい気持ちはありません。どんなに偉大な選手もいつかは引退しますし、恵まれた環境で恵まれた仲間と共に、多くの方々に支えられながら大学まで野球ができたと考えると、むしろ感謝しなければなりません。
4年生投稿のテーマが告知されたとき、正直この問いに対する答えはすぐには出てきませんでした。それほど、これまでの人生や生活と野球が切っても切り離せないものだったのだと思います。ただこれまで、時間や労力をかけてでも「勝ちたい」「打ちたい」などといった目標を達成するために、少しでも自分を成長させようと努力してきました。私にとって野球は、単に成果を追求するだけでなく、自分自身を高めたり磨いたりする営みそのものであったのだと思います。そこで、陶冶という言葉を選びました。私の中で野球は、単に技術が上手になることよりも、組織の中で自分のできることを見つけたり、努力しても結果が出ず苦しいときに立ち止まらないようにしたり、その集団に所属する仲間と目標を共有したり、互いに高め合ったりといった、自分自身の内面を磨く側面が大きかったです。
野球を始めた小学生の時から、野球ではなく勉強も頑張りなさい、自分から野球がなくなったときに空っぽの人間になるな、などといった言葉を頂いていたこともあり、自分自身の中でも野球が上手いに越したことは無いけどそれだけではだめなのだという感覚がうっすらありました。
しかし、そのことを鮮明に意識するようになったのは、私が今まで経験したこともないようなハイレベルな選手・環境の揃うこの大学野球部に入部し、私にとって野球が社会の縮図に見えてならないと感じさせられたからだと思います。
様々な経歴を持った色々なタイプの部員がいて、それぞれが持つ想いも異なります。そして、それぞれの立場の中でチームの勝利という目標に向けて、個々の役割を果たしていくことが求められます。私自身、輝かしい成績を残すこともチームの勝利に直接的に貢献することもできませんでした。そして何よりも、相手から求められる期待と、自分自身がすべきだと思ってることは必ずしも一致しないと感じた4年間でした。自分から少しでもできることを見つけて、それに自分自身で意味を持たせることの大切さを学ぶことができたと思います。
話が冗長になってしまいました。
大学1年の極寒の冬の夜、点呼終わりに公園のベンチで豊田明平君(4年)と数時間にわたり世間話をしていた時のごとく話が長くなってしまいそうなので、感謝の気持ちで締めたいと思います。
家族
進学、野球継続、就職など、私がするどんな選択も尊重し応援してくれました。
お父さん、私を野球とめぐり合わせてくれてありがとう。多くの人から慕われる父のような存在になれるように精進します。
お母さん、病気一つしない頭丈な身体に産み育ててくれてありがとう。大きな怪我を一度もすることなく、大好きな野球に打ち込めました。
妹、兄の野球を受け入れてくれてありがとう。家族が野球中心になり多くの我慢を強いたと思いますが、文句ひとつ言うことは無かったと思います。
家族の存在には本当に助けられました。後悔することなく野球人生を終えられたこと、その環境を整えてくれたことが当たり前ではないことに、ようやく気が付くことができました。時間をかけて恩返ししていきます。
同期のみんな
おそらく全員の投稿に記載がありますが、本当に同期の仲間に恵まれたと心の底から思います。愚直に努力することができ、努力している仲間を応援することができる、一人一人それぞれ違う良いところを持った、本当に素晴らしい同期に囲まれて充実した日々を送ることができました。飲み会ではやりすぎて失敗してしまうことも多々ありましたが、この同期の仲間に出会えたことは私の人生の中で大成功です。今後は、それぞれが別々の道に進み、今までよりさらにシビアな世界で挑戦していくことになると思います。困ったときは、ここでの縁に立ち返り、お互いに励まし合えたらと思います。たくさんの思い出をありがとう。これからもよろしく。
小杉、中原、新丸子周辺の飲食店の方々
野球部員が店に行った際、当たり前のように量を増やしてくれたり、サービスしてくれたり、試合結果を気にかけてくれたり、本当にどれも当たり前のことではないと痛感しています。特に、2年次からは通い・第二寮生への食事の提供が廃止され、外食をする機会が増加しました。腹が減っては戦はできぬという言葉もあるように、お店の方々の温かいご厚意と美味しい食事のおかげで、日々の練習を頑張ることができた部員も多くいたと思います。本当にありがとうございました。
野球で出会った全てのご縁に感謝したいと思います。支えてくれた人、環境を用意してくれた人、見守ってくれた人、応援してくれた人、本当に多くの方々のおかげで野球に打ち込むことができました。
まもなく東大戦が始まります。最後、チームみんなで力を一つに2連勝しましょう!
今後とも法政大学野球部への応援、よろしくお願いいたします。
主将 


