10人目は田中陽大(学生コーチ・法政)です！

人生の「糧」
この言葉を言えるようになるにはあと数年、社会に出てから気付くと思います。しかし、今既に感じられる程にこの法政大学野球部に居た4年間は濃かったと言い切れます。

大学入学後、想像の数倍以上にレベルの高い環境で自分が何を出来るのかを必死に考えました。下級生の頃はフレッシュリーグ出場に向けて、またその先にあるリーグ戦に向けて、本気で目指し努力をすることが出来ました。様々な人に無理な目標だとか、諦めて学生コーチになれだとか言われて来ましたが、長い時間を過ごし同じ志を持った同期の存在のお陰で努力をし続けることが出来たのだと思います。そんな中、大学2年生の夏から大学3年生の夏まで腰痛が酷く全体練習に参加出来ませんでした。この期間、初めて大好きな野球を嫌いになりました。今まで毎日共に練習していた同期の活躍を見るのも辛くなりました。毎日補助をするだけの日々が続く中で、モチベーションも何も無く惰性で日々が過ぎていったのを覚えています。今のままではチームに対して何も出来ていない、しかし選手を辞めたく無い、何かに負けた気がする。しかしもう一度野球を好きと言うためには選手を辞めチームに貢献できる人材にならなくてはならない。葛藤の日々が続きました。そんな葛藤という岐路から決断に至るきっかけになったのがオータムフレッシュリーグの大会運営の経験です。他大学の学生と共に大会運営を行なっていくことで、選手であったら分からない達成感、楽しさを覚えることができました。そこで一緒に大会運営をした作山にも相談し、学生コーチになることを、10年間続けてきた選手を辞めるという決断をすることができました。

大学生活の大半を過ごした野球部で1つ改めて大切だと感じたことがあります。それは感謝の気持ちです。「ありがとう」この一言を言える人間にこれからもなり続けたいと思いました。

感謝を伝えたい方々にこの場をお借りし言葉を伝えていきたいと思います。

いつも支えてくれた家族へ
たとえ家庭が辛い状況でも自分に満足の行くまで野球を続けさせてくれてありがとうございます。小学校から高校まで毎日とても大きく美味しいお弁当を作ってくれたお母さん、野球を始めるきっかけとなり毎日・毎試合応援してくれ、辛い時も楽しい時も共にした今は亡きお父さん、野球優先の生活で我慢ばっかりさせてしまった妹、家族には感謝の気持ちしかないです。甲子園に連れていくことも大学野球で結果を残すことも何も達成できなかったけど、最後のマチュアカップでお母さんにヒットを見せることが出来て良かったです。このヒットは自分の今までの努力もあると思いますが、最後はお父さんが力を貸してくれて打たせてくれたのだと思います。ただやっぱり生で観ていてほしかったです。
12年間という長いようで短いような野球人生はここで終わります。これから最大限の孝行で恩返したいと思います。「ありがとう」

共に逆境の地を超えてきた指定校組へ
私が学生コーチになった時のミーティングで言ったことを覚えていますか。様々な葛藤の中で学生コーチになることを決めたのは「神宮の舞台でプレーする」という私の夢を代わりに叶えてほしいと心から思えたからです。補助も整備も理不尽なことを含めて沢山経験し、雑草より雑草の日々を送ってきた皆ならまだまだもっともっとやり切れると思います。ラストシーズン暴れましょう。「ありがとう」

同期には恵まれ続けた野球人生でした。だからこそ道を逸れることなく、毎日をやり切ることができ、その結果が日本一となって私たちの元に帰って来てくれると信じています。
私たちの代はどの代よりも仲の良い代だと思います。仲が良いが故にプレー中に遠慮や配慮が出てマイナスに働いてしまうこともあると思いますが、𠮷安を含め姫野、黒坂を中心にチーム作りを行なっているため、優勝に相応しいチームであることは間違い無いです。コロナで甲子園が無くなり、大学でも辛い経験を多くしてきた私たちはこれから先良い経験だったと言い切れる程に皆がそれぞれの地で羽ばたくと思います。その時まで毎日必死に食らいつこう！

最後にいつも弊部を応援してくださりありがとうございます。毎年毎年優勝すると言っておりますが、今年こそは「必ず」優勝します。そのためこれからもご声援の程よろしくお願い致します。

最後に長いことは言いません。「結」束して「結」果を出して優勝しよ！！