【4年間を一言で表すと】上田太一
24人目は上田太一(内野手・國學院久我山)です!
入部当初に想い描いていた理想には程遠く、壮絶な茨の道を辿る中で、時折咲いている希望の花に手を差し伸べもがき続ける。そんな日々が私の法政大学野球部での4年間です。
「リーグ戦に出場し、立教大学野球部出身の父親に、法政対立教の試合を神宮球場で観戦してもらう」という憧憬し続けた世界を現実にすることはできませんでしたが、私にとってはそんな4年間の方が強く、逞しくなれたようです。
入部初日からの日々を回想する中で、周囲に誇ることができる実績や記憶が頭に浮かんでくればいいのですが、思い起こされるのは、現実逃避したくなるような辛く、苦しい記憶ばかりでした。ただ、そのような日々を紡ぎ合わせ、一歩ずつ着実に歩んできた私にとって、この4年間は”人生の原点”です。
たった22年しか生きていない未熟な人間ですが、これからのキャリアで数多の困難に直面しようと、ここでの経験があるから何も心配はいらない。そう心の底から本気で思えるほど、ここで過ごした日々は私の人生の支柱となっています。
そして、多岐にわたる経験を通じて、多くの学びと自分自身のルーツを辿ることができました。その中でも、今回はこの4年間を通じて形成された私の信条を1つ記したいと思います。
それは「過程の肝要さ」です。
生きていれば、勝負事をすれば、必ず良し悪しや勝ち負けはつきまといます。加えて、多くの人が真っ先にその結果に目が向いてしまうと思います。ただ、全員が全員、常に優れた結果を残せるわけではなく、成功し続けることができる人は僅か一握りです。野球に限らず、誰しもが憧れる世界に手が届く人が限られている社会で、結果を恐れず挑戦し、目標達成に向けてどう考え、どう取り組むか、そこから何を学び、そしてそれをどう次に活かすか。一連のプロセスに着目することが、成長するための重要な要素だと感じます。結果に関わらず、このサイクルを続けている限り、例え目の前の物事に失敗したとしても、人生というフェーズにおいて失敗はなく、必ず最後に大きな成功が待っていると感じますし、それを信じ続け、これからの人生も邁進していきたいです。
そして、ここまで歩んできた野球人生を”正解”にすることができるよう、自らの足で歩み続けていきたいと思います。
ここに記載したこと以外にも、「野球」を通じて数多の教訓を得ることができました。加えて、野球を始めた頃には想像できないほどの自己成長を遂げることができました。それは両親や妹、チームメイトをはじめとする多くの方々の支えがあったからこそだと確信しています。
改めて、私の野球人生に携わってくれた全ての方々に、胸いっぱいの愛を込めて、心から感謝の言葉を送りたいと思います。
「本当にありがとう」
これからの人生では、ユニフォームを着ることはありませんが、沢山の方々との出会いを大切にし、より良い社会を構築する一助となれるよう精進していきたいと思います。
最後にはなりますが、部員一同、優勝に向かってチーム一丸となり突き進んで参りますので、これからも法政大学野球部への変わらぬご支援、ご声援のほど、よろしくお願いします。