俺たちのラストシーズン──浅利太門(興國)
ラストシーズンブログの切込隊長、急先鋒、先兵を任されました浅利太門です。
毎年、先輩方のラストブログを読んできましたがついに自分も同じようにこのブログの1ページを書く日が来たと思うと少し寂しくなります。野球ではスターターとしての適正はイマイチですがラストシーズンブログではこの大役をしっかり果たしたいと思います。
写真:中学時代の浅利(左から4番目)
自分達の学年は甲子園が新型コロナウイルスの影響でなくなった世代として入学しました。甲子園常連校出身者はもちろんですが、私のような甲子園から遠い高校出身者もどこか虚無感のような喪失感のようなものが高校時代にあったと思います。甲子園以外にも修学旅行など学校行事がなくなった者も多くいます。その分私自身大学生活に対する期待はとても大きかったことを覚えています
写真:独自大会で8回表2アウトで先制決勝点ソロホームランを打たれる浅利
しかし、入学後も新型コロナウイルスの蔓延は収まらず東京六大学野球のリーグ戦でも無観客、ポイント制が続き、寮内のクラスターで野球すらできない時間もありました。2年生の春季リーグになって有観客でファンの方々やOBの方々、応援団に応援していただけるようになり、当時メンバー外だった自分は試合してる様子をスタンドで見ていてメンバーに憧れを感じたことを覚えています。その春季リーグ戦で先輩方を中心にリーグ優勝を果たし、初めて東京六大学野球で優勝するすごさや素晴らしさを知りました。
同年の秋季リーグでは私自身出場することはできませんでしたがベンチに入らせていただき、リーグ優勝をグランドで経験することができました。さらに、神宮大会でも日本一になることができましたが、自分達の学年になり、ラストシーズンを迎え、日本一になることの難しさを身に染みて感じています。
自分は3年生の春季リーグ戦で初めての登板を迎えることになりました。3年生では、春秋を通して投げたイニングは多くなかったですが思うような結果を残せたと思います。年末には松山での日本代表候補合宿にも参加させていただき、高いレベルを直で体感し、良い刺激も貰えました。
4年生になって、先発としてチームを引っ張り、チームの中心として投げたかったのですが思うような結果を出せず春は悔しい思いをしました。自分の野球人生の中でも1番悔しい思いをした2ヶ月間だったと思います。特に早稲田戦では初戦で自分の失点を野手が返してくれました。3戦目では、後輩の投手を中心に自分までゼロで繋げてくれたバトンを自分が負けに繋げてしまいました。本当に自分の力のなさ、不甲斐なさ、実力不足を実感しました。春優勝できなかったのは自分に責任があると感じています。この悔しさは秋に必ず返しますので自分達4年生のラストシーズンの応援よろしくお願い致します。
と堅い振り返りはここまでにさせていただき、ここからは緩く思い出話をさせていただこうと思います。
まず、入寮して初めての同部屋が宗山(4年・宗山塁)でした。皆さんが知っての通り彼はどちらかというと無口で寡黙なんですけど部屋で話しかけても「うん」か「いや」ぐらいしか返事が返ってこなかったことを今でも覚えていて根に持っています。その割に、地元の友達と電話するときには無駄に声がでかくて「あ、こいつとは仲良くなれないな」って思ってました。大学で学部とクラスが同じなのもあり、どうにか仲良くなれて良かったです。気づけば宗山はすぐに神宮デビューを果たし、2年生で大学JAPANにも選ばれて2024年ドラフト1位筆頭にまで颯爽と駆け上る姿が自分には良い刺激になっていました。ですが、野球よりも宗山とは授業がほとんど同じで単位取得に向けて切磋琢磨し、今も卒業するために苦しんでる良い戦友です。宗山がどうにか卒業できることを祈っています。皆さんもどうか祈ってあげてください。宗山だけじゃなく、商学部の直井(4年・直井宏路)、加藤(4年・加藤巧也)、鈴木(4年・鈴木将好)には学部の友達がほぼいない自分は本当に助けられました。ありがとうございました
ピッチャー陣
まずは、蒔田さん(R6卒・現JFE東日本・蒔田稔)、石原さん(R6卒・現ヤクルトスワローズ・石原勇輝)、村田さん(R6卒・現ソフトバンクホークス・村田賢一)にはスイッチのオンオフの大切さを学ばせていただきました。自分以外のピッチャーも3人のオンオフのスイッチの切り替えには尊敬していると思います。リーグ戦での3人の力の凄さを自分の代になってより実感しています。
そして同期のみんなです。決してみんながみんな仲がいいとは言えませんが一応定期的に投手会を開催させていただいております。それでも、例年の先輩方よりは仲は良い方かもしれません。笑いの申し子千葉汐凱(4年)を筆頭に、期待と自信だけがでかくなった松島(4年・松島元希)、変化球と顎は切れ味抜群菊地くん(4年・菊地竜雅)、逆に切れ味なさ過ぎ江口さん(4年・江口陽太)、サイコ気味なやましょー(4年・山田翔太)、前腕コブラ森田(4年・森田大夢)、やっと2人きりになれた甲斐敬太郎(4年)、「あがん」藤江星河(4年)。みんなのおかげで練習中もプライベートでも楽しく過ごせました。ありがとう。
そして可愛い可愛い後輩投手陣。3年のみんなは特に全員プロ行けます。明治投手陣最多の同時指名目指してください。リーグ戦でもいっぱい助けて貰いました。本当にポテンシャルとセンスが羨ましい限りです。個人的には月曜日のホームラン製造機髙須(3年・髙須大雅)により一層の活躍を期待しています。そして1年間同部屋の三浦(2年・三浦心空)には新しい良い同部屋相手を見つけてもらって、真面目に真剣に怪我をしないように野球を頑張って欲しいです。
高身長family
渡部慎之介さん(R6卒・現SUBARU)が発足したfamilyです。186cm以上、または学年最高身長が条件のfamilyです。あまり先輩から可愛がってもらうことのない自分ですが慎之介さんには個人的にもfamilyでもよく食事に連れて行っていただいて、引退した今でも高身長familyを集めてご馳走していただいています。自分達もそろそろ卒部してしまいますがこのfamilyを絶やすことのないように後世に引き継いでいきたいと思います。誠に勝手ながら翌年のfamily長は、仁(3年・井上仁)に指名させて貰います。よろしくお願い致します。
他にも仲良くしてくれた同期、後輩沢山いますが名前をあげだすと本当にキリがなくなるのでこの辺にしておきます。毎日楽しく過ごせたのはみんなのおかげです。ありがとう!!卒業しても連絡待ってます!
写真:高身長family
写真:最新高身長family
最後に
自分は、この4年間で野球生活、寮生活を通して良い意味でとても変わったと思います。明治に入って、周りの環境の大切さを学べました。意識の高いみんながいたから自分はここまで野球選手としても人としても成長できました。4年生はそれぞれの進路に分かれるけど各々が各々の場所で活躍してくれることを楽しみにしています。浅利も浅利の場所で浅利らしく頑張ろうと思います。この秋季リーグ戦ではラストシーズンとして明治大学浅利太門として、チーム宗山世代としての集大成を見せられるように頑張りますので応援よろしくお願い致します。
次は胸郭のしなりと抜群の要領と間の悪さで明治で今話題の江口陽太くんです。胸郭のしなりを活かして執筆した江口くんのラストシーズンブログにご期待ください!