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『僕の野球人生』第4回 田中啓資投手

『僕の野球人生』第4回

田中 啓資 投手(4年/筑波大駒場)

田中啓①

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[(左から)柳川投手(4年/富山中部)、田中投手]

 

結局のところ後悔の残る野球人生だったように思います。むしろ今まで野球を続けてきて後悔の残らない終わり方をできたほうが少なかったのでこれが自然なのかもしれません。

小学校のときこそは2年生から入っていた少年野球チームでも受験のために移籍した横浜キッズ(小宗君(投手/4年)と一緒のチーム)でも活躍はできており、いわば満足な野球人生を送っていました。

中学に入るとうまくいかなくなりました。ほかにピッチャ―がいたこともありキャッチャーなどのほかのポジションに回されたのですが最終的にあまりにも打てな過ぎてベンチの2番手ピッチャーに。

高校に入ってからはプレーの内容以外にも悩まされました。校風もあるのか野球部同期がどんどんやめていき高2の夏が終わった段階で自分とその夏に留学から戻ってきた1人以外みんなやめてしまったのです。その時点で野球をやめることも考えましたが顧問の千野先生のおかげで何とか踏みとどまることができました。今でも感謝しています。その他にも勉強面で遅れていたり某OBの方からの「ありがたいご指導」などなかなか大変な目にあいました。さらにプレーにおいても高3に入る直前の紅白戦で肩を壊してしまい、夏の大会までまともに投げることができず、しかし高3ということもありチームの足を引っ張りながらも試合には出させていただいていました。

東大野球部に入ってからは最初の方は順調に進んでいました。1年の夏からOP戦で投げるようになり、最初はかなり打たれていたものの2年直前の福岡のメンバーに選ばれるなどこの時は怪我もなく順調だったと思います。この時期は何かいたちっちゃいおっさんにキャッチャーミーティングで「啓資みたいなスペックの低いピッチャーでも抑えられるような組み立てを考えろ」とか悪口を言われたりもしましたがそれでも野球を楽しめていました。2年の春のリーグ戦ではワンポイント敗戦処理ながら3試合を投げ、夏のカナダの対サクラメントでは勝ち投手になるなど大学野球人生の絶頂でした。秋もリーグ戦でこそ結果は出ませんでしたがフレッシュで良いピッチングができたので「来年こそは」と自分で意気込んでいました。

2年の冬から一変しました。それまでどれだけ投げても怪我をしなかったのが沖縄での肘の骨折以降怪我が絶えなくなってしまいました。沖縄から帰ってきた直後に2回の腿の肉離れ、肘が治ったと思えば肩が痛くなり回復したと思って投げ始めるとまた痛くなる、それに腰や背中の痛みも挟まるなど満足に投球をすることができなくなりました。それでも何とかリーグ戦で投げよう、活躍したいと思っていたのですが今年の9月最初のOP戦で万全の準備をして痛み止めやテーピングをして、それでも投げられなかったので選手として活躍するのをあきらめました。現在はバッティングピッチャーなどでチームに貢献しようと肩を治している途上です。

正直、まだ大学での野球生活は終わっていないですが後悔がいっぱいです。特に怪我関係のことでこうしていたらよかった、しなきゃよかったというのが沢山あります。自分は悪くない、他人のせいで怪我をしたんだ、と思ってしまいたい自分もいます。ですがどんなに後悔しても今から過去の怪我を治すことはできないし怪我で自分が苦しんでいた過去を改善することはできません。

実は自分の父親も東大野球部で投手をやっていたそうですが、父も怪我などで満足のいく大学野球生活を送れなかったようです。父親と似たような感じの大学野球人生、毎回後悔をする学生野球人生、もしかしたらこの後悔だらけの野球人生は分相応のものだったのかもしれません。

正直↑のことよりも言いたいことがあるのですが、小宗君の「僕の野球人生」記事で2つほど訂正があります。まず僕が横浜キッズに入ったのは小学5年生のときです。ちなみに小学校時代から球速は彼に勝てず自分は約90キロだったのに対して彼は約100キロだったので当時から現在の大器の片鱗を見せていました。もう1つはまた東大野球部で会おうという約束はしていない気がします…。もしかしたらしていたのかもしれませんが少なくとも覚えてはいません(少なくとも[要出典]という感じ)。

あと1か月で野球人生は終わりで、試合で投げるのをあきらめる身になった現在は映画でいえばエンドロールのようなものですが、最後まで退席せずに頑張りたいと思います。

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次回は9/22(水)、古川投手を予定しております。

お楽しみに!