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『僕の野球人生』vol.1 鈴木 太陽 投手

本日より4年生特集、『僕の野球人生』が始まります。
この企画では、ラストシーズンを迎えた4年生に1人ずつ、今までの野球人生を振り返ってもらいます。

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「僕の野球人生」 vol.1 鈴木 太陽 投手(4年/国立)

僕の野球人生太陽 3 2

野球で1番を打つことはほとんど無かったのに、『僕の野球人生』ではトップバッターを務めることになり、緊張しております。拙い文章となりますが、お付き合いいただけると幸いです。
自分の野球人生を振り返って、この競技の様々な面を満喫させてもらった時間だったと思います。

 

小学4年の春、転校初日に勧誘されたことが野球を始めたきっかけでした。自分にとって初めてのチームスポーツであり、声をそろえて応援し、互いに連携してプレーすることが非常に楽しかったことを覚えています。あまりの荒れ球ぶりに一時期サードからセカンドに転向したことも、今となってはいい思い出です。
当時の自分はただひたすらに友人たちと野球をしていれば満足であり、強いチームに行きたいという思いは微塵もなく、中学生になるときも迷わず地元中学の野球部に進むことを決めました。

 

ここでもほとんど変わらない仲間と楽しい時間を過ごしましたが、一つ大きな転換点がありました。初めはエースの怪我による人員不足から投手をするようになり、中学生にしては球速が早かったこともあり結果も出せたことで投手の魅力に気が付きました。
この小中の六年間は勝敗も成績も全く気にせずただ野球という競技を楽しんだ時間でした。

 

中学で勉強の成績が伸びたこともあり、高校では野球も勉強も両立したいと考え、都立国立高校に進みました。ここでの三年間が私の野球観に変化をもたらしました。
1年秋の予選決勝、青貝(3年/内野手/攻玉社)のいた攻玉社高校との試合の延長戦でサヨナラホームランを打って都代表の選考会に呼ばれたことで高いレベルでの野球に憧れ、2年夏、国学院久我山に負けて先輩たちとの夏が終わり強豪校にリベンジしたいという思いが生まれ、毎年十数名は入部するとされていた同期はまさかの自分を含め6人、一学年下は7人、うち選手は11人と苦しい状況でも一丸となって秋大会で岩倉高校に勝利し、下剋上の喜びを知りました。

 

これらの一つでもなければ、東大野球部に所属している今の自分はなかったと断言できます。この三年間は、高校球児として野球の楽しい面も辛い面も味わった時間でした。

 

奇跡的な逆転合格で東京大学野球部に入部してからもさまざまなことがありました。
二刀流という独自の挑戦に取り組み、フレッシュやリーグ戦でも早いうちから出番をいただきました。特に3年春の明治2回戦、自己最速を一気に4キロ更新するも決勝点を許してしまった試合は非常に強く印象に残っています。
結果が出ない苦しさも、活躍できた喜びも人の2倍味わうことが出来ました。
この四年間はトップレベルの選手たちと向き合い、技術論や分析といったプレー以外のものも含めた野球のすべてに取り組んだ時間でした。

 

これまで野球を続けてきた中で自分が感じたことが一つあります。それは、プレーすることを楽しめなくなったら、絶対に結果はついてこないということです。もちろん勝利するために厳しさや反省、時に議論は必ず必要になります。ミスをしたときは、試合に出るのが嫌になるときもあると思います。しかしながら、結果を残した人たちや勝利を収めているチームが苦しそうにプレーする姿は、自分の記憶にありません。結果が出るから楽しいのか、楽しんでいるから結果が出るのか、この因果関係は人によって考えが違うかもしれませんが、少なくとも自分は後者だと考えます。
特に投手陣の皆、神宮のマウンドでは苦しい時間が多いです。でも、そんなときも投げる楽しさを見失わずにいられれば結果はついてくると思います。マウンドを楽しみましょう。自分もそうします。

 

既に引退したような文章になってしまいましたが、まだ秋リーグは4カードも残っています。早稲田戦では個人としても思うようなプレーが出来ませんでした。この悔しさを晴らすためにも、残りのカード、より一層気合いを入れて臨みたいと思っています。
最後、この代でリーグ戦勝利の喜びを分かち合うことだけを目指して最後まで走り抜けようと思います。

 

お世話になった方々へ
若松ホーマーズ、浅間中野球部、国高野球部のチームメイトたち、大学生・社会人になっても神宮に足を運んだり試合後に連絡をくれたりして本当に嬉しかったです。ありがとう!なかなか草野球には顔を出せていませんが、引退したら沢山参加しようと思います。

 

これまでの指導者の皆様、自分が今まで一瞬たりとも野球自体を嫌いにならなかったのは、ひとえに皆様が野球の魅力を伝え、また気持ちの伝わる指導をくださったからだと思います。特に自分の内野守備はもどかしさを覚えさせてしまう場面も多かったかと思います。本当にお世話になりました。

 

東京大学野球部関係者の皆様、神宮球場での応援に応えられるようなプレーをいまだ見せられていないことを非常に悔しく思います。何としてでも、プレーで恩返ししたいと思います。

 

両親へ
文字にするときりがないほど多くの協力をしてもらい、時間を費やしてもらいました。今はまだプレーで喜んでもらうことが出来ます。完全に引退したとき、改めて口で感謝を伝えさせてください。

 

ここまでお読みいただきありがとうございました。
鈴木太陽

 

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次回は明日9/20(金)、中村薫平投手を予定しております。

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