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『僕の野球人生』vol.28 西前 颯真 副将

4年生特集、『僕の野球人生』では、ラストシーズンを迎えた4年生に1人ずつ、今までの野球人生を振り返ってもらいます。

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「僕の野球人生」vol.28 西前 颯真 副将(4年/内野手/彦根東)

僕の野球人生にしまえ 2 3

 今回僕の野球人生を執筆するにあたって、改めて自分の野球人生を振り返ってみると思い浮かぶことが多すぎてまとまりそうになかったので、野球を通して学んだことの中で、特に後輩に伝えたいことを二点書こうと思います。

 まず僕が一番伝えたいことは、仲間を大切にするということです。僕は大学3年生のころから、思うように結果を出せず試合に出られない悔しさと焦りによって自分のことばかりに目が向くようになり、チームメイトを応援するとか励ますとかいう感情が消えていました。そのころはまだ4年生の先輩が気にかけてくださったおかげで孤独に野球することはありませんでしたが、僕が最高学年になったとたん自分の周りに誰も味方がいないように感じはじめ、試合中にチームメイトが出してくれている応援の声ですら応援に聞こえず、誰からも期待されていないような孤独感を感じるようになりました。そして打撃の調子も下がっていき、4年の夏には4年生で唯一のBチームに落ちてしまいました。しかし、このBチームで後輩たちと過ごした期間が僕に仲間の大切さを気づかせてくれました。そのころは、Bの試合にいる4年生が僕だけなんてこともよくあり、かなり寂しさと恥ずかしさと情けなさがありましたが、僕が打席に入ったときに聞こえてくる後輩たちの大きな声に何度も励まされ、勇気づけられ、次第にこんなに応援してくれている後輩たちに絶対に結果で応えたいと思うようになりました。それまでは自分の感情に振り回されて、自分のことばかり考えて余裕がなくなっていましたが、自分の感情なんて置いておいて仲間を全力で鼓舞することがいかに大事で、自分のことを応援していただけるということがどれだけ自分の力になるのかということに後輩たちが気づかせてくれました。悔しい気持ちが先走って感情をあらわにしてしまうことはあると思いますし、それ自体は全く悪いことではないと思いますが、仲間にその影響を与えないこと、仲間を雑に扱ったりきつく当たったりすることがないようにしてほしいと思います。自分と仲間が高め合っていけるように、仲間に対して思いやりと敬意をもって頑張ってください。

 二つ目はプレーに関して述べさせていただきます。僕は、スタメンになれるかどうか、ベンチに入れるかどうか、Aチームに入れるかどうかのような狭間の立ち位置に常にいました。これからそういう経験をする後輩たちも多いのではないかと思うので、そんな後輩たちに少しでも参考になったら幸いです。狭間の立ち位置になると、常に結果を求められてかなりメンタル的にしんどい状況になると思います。僕は3年生のころ、その状況下で自分のメンタルが結果に左右されまくって、少しでも調子が悪くなると焦りに焦って全く結果が出せませんでした。そこで僕は、出すべき時にしっかり結果が出せる選手になりたいと思うようになり、ぶれないメンタルを手に入れるために高木さんに紹介していただいたメンタルコーチの方に相談させていただきました。そこで学んだことの中で一番大切だったなと思うことを紹介します。

それは、結果を気にしないということです。正確には、結果が気にならないくらい徹底的に準備をするということです。まず、大前提として野球では投手以外は相手ありきのプレーで、相性などもあるので、結果が出ないときは出ないし、特に打撃は打てない確率の方が高いですから、打てたらラッキーだと僕は思います。しかし以前の僕は、野球は結果のみが評価される世界なので、どうしても結果が気になってしまって、打てなかった打席を引きずって次の打席にも悪い影響が出てしまっていました。しかし、試合当日の打席に入るまでの準備、日ごろの練習を徹底的に少しも手を抜かずにこだわってやることで、結果が出たらラッキー、もし結果が出なかったらこんなに準備して出なかったなら仕方ないかと思えるようになりました。結果が出ないことはよくあることで仕方ないので、切り替えて次打てるにはどうしたらいいか、過去にとらわれず、過去を利用して、未来に思考を持っていく癖をつけていたらメンタルはかなり安定して、安定した結果を残せるようになるかなと思います。自分の能力と自分がその打席、守備につくまでにやってきた準備を信じて、自信をもってとにかく楽しんで試合に挑んでほしいです。

今までお世話になった指導者の方々へ

 僕はいつも感情剥き出しで、実力がないのに少し態度がでかくて扱いにくかったかと思いますが、最後まで見捨てずに熱心に指導してくださってありがとうございました。大学野球でしんどい時期に今までお世話になった指導者の方々のお顔やお言葉を思い出し、自分を奮い立たせて何とか踏ん張ることができました。本当にお世話になりました。

先輩方へ

 たくさん甘えさせてくださったり、愚痴をたくさん聞いてくださったりして本当にありがとうございました。最高学年になって、仲良くお話ししてくださっていた先輩方や、時には注意もしてくださっていた先輩方のありがたみを非常に感じました。先輩方と野球をするのはすごく楽しかったし心強かったです。お世話になりました。

 同期へ

  みんなと一緒にいる時間は本当に楽しくて、何気ないしょーもない雑談から、みんなで真剣に野球やっているときまで本当に尊い時間だったなと思います。副将のはずなのに、心が折れて野球のやる気が無くなってしまったときも、みんなが頑張って練習している姿に引っ張られまくって、もう一度頑張ろうと何度も立ち直ることができました。ほんまにみんながいなかったら四年間も大学野球頑張れていなかったと思う。今まで本当にありがとう。これからもお世話になります。

 後輩へ

  自分が人見知りのせいで、すごい話しかけづらい感じだったと思うけど、たくさん話してくれてありがとう。実は、だれだれが仲良く話してくれて嬉しかったという話をよく誰かにしています。あなたたちのおかげで楽しく野球出来たし、僕の野球人生と人間性を変えてくれたことにすごく感謝しています。今までありがとう。これからもずっと応援してるから頑張ってね。

応援部の方々へ

 どんな状況になっても野球部の勝利を信じで大きな声で応援してくれて、勝った時は一緒に喜んでくれて、負けたときは一緒に悔しがってくれて、ほんとにいい仲間だなと思います。四年間ずっと応援してくださってありがとうございました。

 家族へ

  いつも応援してくれてありがとう。いつも僕の感情と決断を尊重してくれて、こんなに心強い味方はいないなと思っています。今までさんざん迷惑かけてきたしこれからもかけると思いますが、よろしくお願いします。親孝行はちゃんとしたいなと思っています。

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次回は10月23日(水)、山口真之介副将を予定しております。