【Weekly MGR】vol.110
ブログをご覧の皆さん、こんにちは。主務の中原由信です。夏本番を感じる暑さが早くもやってきたように思いますが、いかがお過ごしでしょうか。
少々私事ではありますが、先日、我が母校である早稲田実業が高校野球西東京大会で優勝を果たしました。実に9年ぶりとなる夏の甲子園出場。私自身も、多くの先輩々も届かなかった場所にたどり着いた彼らを本当に誇らしく思いますし、背筋が伸びる思いです。
また、これぞ西東京といったような両校の打線の繋がりや、ここぞの場面での投手の粘りが、多くの人間の心を動かすベストゲームを作り出したと思います。決勝の対戦校である日大三高にも最大のリスペクトを送ります。
さて、そんな母校の頑張りを私はどこで見届けていたかといいますと、熱気あふれる神宮球場でも、ホームグラウンドの安部球場でもありませんでした。7月28日、私は、韓国におりました。
弊部は7/27~29にかけて韓国に滞在し、28日には、高麗大学校との定期戦を行いました。毎年行われる高麗大学校との定期戦。昨年は日本に迎え入れての交流でしたが、交互開催ということで今年は私たちが海を越えました。コロナ禍もあって5年ぶりとなった韓国遠征。今回は、その様子を振り返るブログになります。お楽しみください。
初日・7/27(土)
お昼ごろに羽田空港を出発し、およそ2時間。ソウルは金浦空港に到着しました。入国審査に時間がかかりながらも、なんとか全員無事に到着。スケジュールが押していたため、すぐにホテル行きのバスへ乗り、夕食の場所へと向かいました。
食堂では、韓国の名物料理「タッカンマリ」を堪能しました。若鶏を餅、ネギ、ニラ、ジャガイモなどと一緒に鍋の中で煮込む鍋料理は、見た目こそ素朴ですが、鶏肉や野菜のうまみをダイレクトに感じられました。具が減ってきてからは麺を入れたり、お米を入れておじやにしたりと、鶏の出汁が良く出たスープを最後まで楽しめる大満足の料理でした。二日目の試合に向けて英気を養い、空旅の疲れを取り、一日目は終了となりました。
写真左手前から、印出太一(4年・捕・スポ・中京大中京)、梅村大和(4年・内・教育・早稲田実)、写真右手前から川内脩平(4年・学コ・スポ・八王子)、山縣秀(4年・内・商・早大学院)。
写真左手前から、伊藤樹(3年・投・スポ・仙台育英)、寺尾挙聖(2年・外・人・佐久長聖)、吉田瑞樹(3年・捕・スポ・浦和学院)、小澤周平(3年・内・スポ・健大高崎)、写真右手前から、岡西佑弥(2年・内・スポ・智辯和歌山)、前田健伸(3年・内・商・大阪桐蔭)、尾瀬雄大(3年・外・スポ・帝京)
2日目・7/28(日)
いよいよ高麗大学校定期戦当日。前日まで降り続けていた雨も止み、良好な天候で試合の日を迎えることが出来ました。若干のグラウンド不良はありましたが、高麗大のみなさんの水抜きや整備により、素晴らしい状態で練習・試合に臨むことが出来ました。試合前は、普段高麗大の選手たちが使っている食堂での昼食でした。これぞ韓国といった焼肉弁当に舌鼓を打っていると、食堂の方々からカップ麺の差し入れが。「辛ラーメン」や「ブルダック麺」など、日本にいても良く聞くような品々に、選手たちはテンションをあげていました。(私もいただきましたが、想像を二回り越えてくる辛さでした。が、癖になる辛さで非常に美味しかったです。)
昼食をとる選手たち。左手前から、石原壮大(4年・学コ・スポ・日大習志野)、吉田、伊藤樹、写真右手前から、田和廉(3年・教育・早稲田実)、鹿田泰生(4年・商・早稲田実)、壽田悠毅(2年・内・社学・早稲田実)、越井颯一郎(2年・投・スポ・木更津総合)、梶田笙(3年・スポ・早稲田摂陵)
昼食を終え、試合前のノックなどの練習が終わると、開会のセレモニーが始まりました。
両校、校歌を斉唱し、ペナントを交換。ソウル北部の松湫野球場にて、戦いの火ぶたが切って落とされました。
両校主将によるペナント交換
前日に急遽決定した、監督同士の始球式。投手を務めたのは小宮山監督でした。
【戦績】
戦歴:5勝2敗1分
2023年:◯W11-2K●(@日本)
【1回】
早稲田の先発は田和。1回の表に早稲田の攻撃が3人で終わってしまっただけに何としてでも抑えたい初回でしたが、支配的な投球で流れを渡しません。
上場の立ち上がりを見せる田和
【2回】
試合が動いたのは2回表でした。1アウトからライト前ヒットで出た前田健を、続く6番の寺尾が右中間二塁打で返し、先制に成功します。
しかし2回の裏、先発の田和が2連打と守備の乱れで満塁のピンチを作り出すと、押し出し死球と内野ゴロで2失点。すぐさま逆転を許してしまいます。
先制タイムリーを放つ寺尾
【3回】
とられたら取り返すのが野球。3回表、2番山縣、3番吉納翼(4年・外・スポ・東邦)、4番印出の日本代表野手トリオが3連打を放ち、1得点。試合を振り出しに戻します。
タイムリーを放つ印出
【4回】
4回表、この試合初めての3者凡退を食らい、若干の不安を感じながら攻守を交代すると、嫌な予感は的中。この回からマウンドを譲り受けた鹿田が先頭の5番打者にホームランを浴びます。打った瞬間それとわかる完璧なアーチに、高麗ベンチは大盛り上がり。打線に火が付いた高麗大はこの回5安打と鹿田を攻め立て、早稲田は3点差をつけられてしまいます。
【5、6回】
早稲田は高麗大2番手のサウスポーを攻めあぐねますが、状態を立て直した鹿田も完璧なピッチングを見せます。両校ともに2イニング無得点で試合は硬直し、後半へと入ります。
3イニングを投げ切る鹿田
【7回】
なんとか点差を詰めたい早稲田打線ですが、2番手サウスポーをなかなか攻略できません。対する高麗打線は7回裏、この回からマウンドに上がった梶田笙から3本のヒットを放ち、ダメ押しの1点を追加します。
失点を許すも粘りのピッチングを見せる梶田
【8、9回】
試合終盤も高麗投手陣の細かな継投策の前に得点を挙げられず、そのままゲームセット。2-6で敗戦しました。両校安打数はともに11と並んでいただけに、交流試合と言えど非常に悔しい試合となりました。
定期戦の日の夜には、高麗大学校の皆さんによるレセプションが開かれました。試合が終われば、みな同年代の友人。選手たちは言語の壁をたやすく乗り越え、和気あいあいと会話を交わしていました。また、食事はビュッフェ形式となっており、選手たちは豪華に並ぶ品々を楽しそうに選んでいました。
印出主将による挨拶。特に打ち合わせなどはしておりませんでしたが、韓国語で話し出した印出に会場は大盛り上がり。さすが主将です。
ビュッフェを楽しむ両校の選手たち
食事をとりながら仲を深める選手たち。写真右手前から越井、梶田、吉田
言葉が通じないまま盟友を作る岡西。お調子者は海を越えても通用します。
最後に集合写真を撮影し、レセプションは終了。遠征のメインであった2日目が終わりました。
3日目・7/29(月)
せっかく海を越えて韓国に来たのですから、すぐ帰るのでは少し勿体ありません。ということで、3日目はお昼から少しばかり自由時間。選手たちは各々タクシーや地下鉄などを利用して行きたい場所に行き、お土産選びや食事を楽しみました。
韓国のコンビニはカップ麺の品ぞろえが豊富です。これだけあるのに「辛くなさそうなもの」が見つけられず、尻込みしてしまいました。
自由時間で私は明洞に。大人気のお菓子であるハニーバターポップコーンを大量に買い、マネージャー陣へのお土産としました。他にも明洞には目を引く食べ物やファッショングッズ、コスメグッズがたくさん売られていました。想像するより1つ桁が多い価格が目に飛び込んできて、その後「あ、ウォンだから円に直すと大体1/10で…」と脳内で変換をするため、金銭感覚が狂い、ついついお金を使いすぎてしまいそうになりました。
大人気男性アイドルユニット「BTS」と「怪盗グルーシリーズ」がコラボした壁紙。日本でも爆発的な人気を誇る韓国スターは勿論韓国でも大人気で、町中至る所で音楽が流れていました。
16時ごろにホテルから金浦空港まで移動。20時ごろに離陸した飛行機は約2時間かけて羽田空港へ着陸しました。大きな怪我・病気や笑い話になるようなアクシデントもなく、無事2泊3日の韓国遠征は終了しました。
以上になります。
今回の遠征にあたってご協力いただいた高麗大関係者の皆様、通訳の方々、ホテル関係者の方々に多大なる感謝を申し上げます。
恐らく、来年は日本での定期戦開催となります。今年は敗北を喫する形となってしまいましたが、来年必ず、今年のリベンジを果たしたいと思います。高麗大学校の皆さん、お待ちしております。
また、今回の遠征は個人的に人生で初めての海外経験となりました。自分が知覚したことのない音や景色を体全体で感じる経験は新鮮で、また時間が取れたらゆっくりと韓国旅行を楽しみたいと思いました。その時までにはハングルを覚え、辛くないカップ麺をスマートにに選べるようになっていたいと思います。
また、弊部は8/4~18にかけて新潟県南魚沼市にて夏季キャンプを行います。あっという間に迫ってくる秋季リーグを前にしっかりと鍛錬を積み、春秋連覇にふさわしいチームへの成長を目指しますので、温かい応援の程、宜しくお願いいたします。
各種SNSや当ブログでも、夏季キャンプの様子を皆様にお届けする予定です。天気予報を見ると、まだまだ気温は上がっていくとのことでした。夏本番はこれからで、今はまだ夏のリハーサルに過ぎないのかと思うと頭が痛くなりますが、少しでも多くの方々にキャンプの様子をお伝えできるよう努めます。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。