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号外WEB版

通常、紙面にてお届けしている号外スタイルの東京六大学野球情報紙。 2020年秋季からは特別版として、本サイト上にて掲載させていただきます。 野球部員による記事だけでなく、各大学の新聞部や応援部などの様々な寄稿がこの号外を盛り上げます。

TOKYOROCKS2025 秋季号外

第1週

この夏の収穫

2025/9/10 UP
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慶應義塾大学

この夏の収穫はディフェンス力の強化と粘り強い攻撃力の獲得である。投手陣は外丸東眞(4年=前橋育英)、渡辺和大(3年=高松商業)の2枚看板に加え、水野敬太(2年=札幌南)の台頭により厚さを増した。守備でも、捕手として活躍していた渡辺憩(2年=慶應義塾)のサードコンバートを実行。より強固な内野陣となりディフェンス力の向上に繋がった。攻撃面では、春季リーグ戦後に課題として挙げられた三振の多さを克服するために、多くの練習やオープン戦をこなし、粘り強く接戦に強い攻撃力を獲得することができた。今夏は例年の北海道キャンプだけでなく、8月末に『オール早慶野球戦名古屋』『オール早慶野球戦愛媛』を実施。リーグ戦のような緊張感のある雰囲気の中で宿敵・早稲田大学と2試合戦うことができた。結果は両試合ともに引き分けに終わったが、今夏に培った粘り強さを発揮することができた。夏の期間、合宿先の地元の方など多くの人の支えの中で部の活動が成り立っていることを改めて実感した。塾野球部を応援してくださっている全ての方への感謝と恩返しを胸に、夏に培った力を発揮して秋季リーグ戦に挑みたい。(勝野淳)

明治大学

今年も例年同様、島岡吉郎御大ゆかりの長野県高森町にてキャンプを行い、朝から夕方まで汗を流して練習に打ち込む9日間を過ごした。今年、選手たちを苦しめつつもパワーアップさせているのは通称「松トレ」と呼ばれる松岡功祐コーチによるトレーニングであろう。選手たちが球を追いかけて走り回る姿はとても印象的で、練習終了後の表情には達成感が滲んでいた。辛い練習を共に乗り越え、秋季リーグ戦に臨むための団結を強めてきた。チーム木本として挑むラストシーズン、選手たちはそれぞれに想いがある。主将・木本圭一(4年=桐蔭学園)は「やり残したことはリーグ戦優勝と日本一」と話し、4年生の結束も高まった。優勝への覚悟を決めた秋が今始まる。(本岡里空)

法政大学

この夏の収穫といえば、なんと言っても基礎体力の向上だ。春、弊部は力の差はもちろんのことだが体力的な部分で他大学と比べ劣り、試合終盤の粘りに繋げることができなかった。その反省を元にこの6.7.8月は食事の大切さや連戦を戦い抜く為の練習に時間を割くことができ、ひいては集中力やチーム力の向上にも繋げることができた。その成果は明確で、この夏練習量は減らすことなく重度の熱中症患者も出すことなく、また実戦での試合終盤の逆転や勝ち切りが一歩ずつではあるが数字に表れるようになってきた。リーグ戦とは体力勝負であり、リーグ戦期間中の体力的、技術的、チーム力の成長が優勝に繋がること、これは間違いない。弊部は天皇杯を喉から手が出るほど欲しい。ただ、一歩ずつではあるが成長できている弊部にとって、焦りは禁物である。この夏やれるだけのことはやり切った、そう自負しており、当たり前のことを当たり前にやりきることができれば必ず勝てる、私はそう信じております。110年の輝かしい伝統に相応しい法政大学野球部を、そして100年の歴史に相応しいゲームを他校と繰り広げ、この秋が東京六大学野球、そして法政大学野球部の歴史に新たな1ページを刻む年になることを切に願っています。
末筆にはなりましたが、日頃より弊部への多大なるご支援、ご声援を賜り誠にありがとうございます。是非皆様におかれましては神宮球場にお越しいただき、スタンド、グラウンドが一体となり、季節は秋へと移り、涼しくなりますが神宮球場だけは常に情熱あふれる舞台にしたい、そう考えております。引き続き変わらぬご支援をいただきますようお願い申し上げます。(藤森創立)

東京大学

Aチームは北海道遠軽町、Bチームは岩手県盛岡市、洋野町で合宿を行った。Aチームは合宿先で東京農業大学オホーツク、北海学園大学という全日本選手権の北海道代表2校とオープン戦を戦い、全国レベルを体感した。合宿後に行われた七大戦(全国七大学総合体育大会)では、初戦大阪大学戦で9回ツーアウトから逆転勝ちを収め、終盤に粘れるチームになったように思う。次戦の北海道大学には敗戦してしまったものの、3位決定戦では辛くも名古屋大学に勝利した。勝利の喜びと敗戦の悔しさを知る大会となった。その後もオープン戦を重ね、猛暑にも負けない熱い夏を過ごしてきた。春の悔しさを胸に、一皮向けた東大野球部をこの秋ご覧いただきたい。(奥畑ひかり)

立教大学

この夏、立教大学野球部は「1球」に懸ける強い思いを胸に、岩手県盛岡市と陸前高田市で夏キャンプに臨んだ。天候にも恵まれ、朝から晩まで仲間と共に汗を流しながら成長を重ねた。例年以上に多くのオープン戦に挑み、その一球一球に緊張感と責任を感じながら、実践の中で実力を磨き上げてきた。さらにはプロ野球球団との対戦を通じて、大きな刺激と学びを得ることもできた。春のリーグ戦で「サヨナラの立教」「粘りの立教」と呼ばれた私たち。しかし、誰ひとりとして結果に満足してはいない。胸にあるのはただ一つ、優勝という目標だけ。春に味わったあの「1球の後悔」を、二度と繰り返さないために。そして、応援してくださるすべての方と喜びを分かち合うために。この夏に積み重ねた努力と覚悟を胸に、立教大学野球部は飛躍し、秋のリーグ戦を全員で戦い抜く。(田中佑樹)

早稲田大学

この夏の最大の収穫は、「チーム力の深化」である。早大は8月、新潟県南魚沼市にて夏の強化合宿を行った。この強化合宿は、天皇杯を死守し、4連覇の栄冠をつかみ取るために極めて重要な意味を持っていた。弊部・安部寮ではレギュラーメンバー約20名と限られた部員での生活が中心だが、強化合宿は大所帯で寝食を共にすることで、チームとしての結束力を高めるかけがえのない時間であった。この夏の強化合宿でチームが大きく成長できた要因の一つは、毎日の練習にテーマを設け、それを共有し、意識して取り組んだことにある。練習開始時にはその日のテーマを全員で確認し、夜のミーティングでは達成度を振り返り、翌日のテーマを設定する。こうした積み重ねが、選手一人ひとりの意識を高めると同時に、チーム全体の方向性を一致させる大きな力となった。寝食を共にしながら切磋琢磨する中で、仲間の声掛けに励まされ、自らの課題に気づく場面も多くあった。強化合宿を通して、単なる技術向上にとどまらず、互いを信頼し合う強いチームへと成長することができた。この秋、リーグ戦4連覇と通算50回目の優勝に挑む最高の舞台が整った。夏に磨き上げた六大学一のチーム力を神宮の地で証明する。(北嶋晴輝)