2019春 早稲田戦振り返り
こんにちは。
4年学年スタッフの岡林です。
6月の初めに行われた早慶戦が開け、しっとりとした空気に汗ばむこの頃は、鮮やかな色の花を咲かせた紫陽花を見ては初夏の訪れを感じます。
しばしの休暇と雨に萌ゆる緑で体も心もリフレッシュされ、我が部員は活動を再開しました。
大変お待たせしました。忘れたかもしれませんが、二週間前に行われた早慶戦の振り返り、及び、春季リーグ戦の振り返りを行ってまいります。
慶應の先発はエースの髙橋佑樹でした。初回は相手打線を内野ゴロの三者凡退で封じます。
対する早稲田の先発は早川選手。慶應の攻撃は、二つの四球と内野のエラーで満塁とするも先制することは出来ませんでした。
先制したのは慶應でした。三回裏、先頭の二番下山がショートへの内野安打で出塁すると、続く中村のショートへの打球が相手のエラーを誘い、四番郡司のセンターへの犠牲フライで一点を先制します。
続く正木は三振に倒れるも六番嶋田がレフトへの二塁打を放って二死二、三塁としますが、二点目とはなりませんでした。
直後の四回表、先頭の瀧澤選手にレフト前で出塁されると、バントとワイルドピッチで三塁まで到達されます。そして、四番の加藤選手を迎えた打席で、三塁ランナーの瀧澤選手が、なんとバッテリーの隙をついたホームスチールを成功させ、同点とされてしまします。
その後はきっちりと抑えたものの、後味の悪い一点を相手に献上してしまいました。
六回表の早稲田の攻撃、ここまで先発の髙橋佑樹は相手打線をヒット2本に封じ、この回も一番、二番を外野フライで二死とし好投を続けるも、三番の福岡選手に一発を浴び、2−1と勝ち越しを許してしまいます。
慶應の反撃は七回でした。先頭の一番柳町が通算100安打目となるレフト前で出塁すると、続く二番下山はきっちりと送り、三番中村は内野安打、四番郡司は四球選んで一死満塁とします。ここで、早稲田大学・先発の早川選手は、今西選手にマウンドを譲ります。
迎えた五番正木の打席はショートゴロで、その間に三塁ランナーが生還して同点に追いつきます。なおも、チャンスの慶應でしたが、続く嶋田は三振に打ち取られ、逆転に成功することはできませんでした。
直後の八回表は、七回に髙橋佑樹からマウンドを譲り受けた津留﨑に代わって、髙橋亮吾がマウンドに登ります。先頭と次の打者を三振に抑え、三者凡退で攻撃を迎えると思った次の瞬間、一番瀧澤選手にセンターへの本塁打を浴び、勝ち越されます。
結局、この一打が決勝点となり、慶應は初戦を落としてしまいました。
<大学通算100安打を達成した柳町>
初戦を落としてしまい、後がなくなった二戦目、先発のマウンドを託されたのは木澤でした。
初回から自己最速の154km/hの速球と鋭い変化球で相手打線を封じていきます。
ゲームが動いたのは三回表の慶應の攻撃。四球と内野安打で溜めたランナーを木澤がきっちりと送り、一番の柳町につなげると、3球目の変化球を逆方向、レフトの頭を超えるツーベースで二点を先制します。続く、下山は死球。迎えるは、三番中村。3球目、真ん中甘い球をセンターのバックスクリーン横に運ぶ2号スリーランで三点を追加し、この回一挙五点を獲得します。
その後も先発の木澤は7回まで投げ、打たれたヒットは3本、奪った三振は10個の好投で、マウンドを佐藤に譲ります。
八回からマウンドに登った佐藤は、一点を失うも、九回まで投げ抜き、最後は6-4-3のダブルプレーでゲームを締めました。
この日は、三年生投手の好投が光り、また、三回に集中的に相手投手を攻略し、勝利することができました。
これで、一勝一敗。
意地の三戦目へとつなぐことが出来ました。
<10奪三振の好投を見せた木澤>
迎えた三戦目。先発のマウンドは一戦目の雪辱に燃えるエースの髙橋佑樹。
初回は四球でランナーを背負うも、変化球で打ち取り、無失点で切り抜けます。
三回裏、先頭の八番瀬戸西がライト前で出塁します。続く、九番髙橋佑樹はしっかり送り、柳町のファーストゴロで、二死三塁とし、二番の下山が変化球をレフト前に運び、先制に成功します。
七回裏には、ライト前で出塁した正木に代わり、代走に渡部遼人が送られ、内野安打とワイルドピッチの間に三塁まで進みます。
二死二、三塁となり、打席に立つのは髙橋佑樹。甘く入った球を逃さず、センターへ返し、エース自らのバットで一点を追加します。
その髙橋佑樹は九回もマウンドに登り、冴え渡る変化球と巧みなコントロール、溢れる闘志で早稲田打線を完封し、勝ち点を奪うことが出来ました。
負けられない一戦で、エースが最高のピッチングを見せ、雪辱を果たすことが出来ました。
<完封勝利を挙げた髙橋佑樹>
これにより、慶應は勝ち点4で春季リーグ戦を終えます。
勝ち点4。簡単に出来ることではない成績ではあるが、勝ち点4を取っても優勝出来ない事実。
完全優勝でなければ、優勝することが出来ない。
またしても、勝負の世界の厳しさを味わいました。
振り返ってみれば、事実上、明治戦が天王山となったわけで、やはり、あの一点、あの一球が悔やまれます。
勝負の世界に”if”はない。よく言われる言葉です。
後になって後悔しないように、これからの練習、厳しさを一層強めて励んでいくことを決意しました。
秋は必ず優勝。
熱い熱い想いをもって、これからの暑い夏を我々部員一同は迎えてまいります。
春季リーグ戦を終え、神宮に足を運んでくださった方々、テレビやネットの中継で応援してくださった方々、また近隣の住民の方々、いつも温かく見守ってくださって、誠にありがとうございました。
残念ながら優勝という形でご声援に応えることは出来ませんでしたが、秋に向け、熱心に練習に励み、秋季リーグ戦は必ず優勝しますので、今後ともご声援の程、どうぞよろしくお願い致します。