【受験生応援企画 夏編】Vol.2
TOKYO ROCKSをご覧の皆さま、こんにちは!
今回は「夏の学習法〜浪人生〜」と題し、浪人を経験した部員に、浪人時代のエピソードを中心とした様々な質問に答えてもらいました!
私も浪人した身として、これは皆さんにみて欲しい!というアドバイスをたくさんもらったので、ぜひぜひ読んでみてくださいね。浪人生ではない方もこれを読んだら浪人に対するイメージが少し変わるかもしれません。
小宗 創 投手 (文科Ⅲ類→教育学部3年/私立武蔵)
岸野 亮 投手 (理科Ⅱ類2年/湘南)
インタビュー担当 木村 舞穂子 (理科Ⅱ類1年/マネージャー/国立)
[(左から)小宗投手、岸野投手]
――東大(野球部)を目指したきっかけはなんですか?
小宗「東京六大学野球で高校の時に果たせなかった神宮で投げて勝つということを体現したかったからです。」
岸野「東大進学は高校入学時から漠然と考えていましたが、野球部に入ることは決めていませんでした。高校の先輩である宮台さん(H30卒)や、直近の先輩である笠原主将(4年/内野手/湘南)が活躍しているのをみて、いつの間にか野球部に入って自分も活躍したいという気持ちが強くなっていきました。」
→小宗投手のように明確な目標を持って東大を志望している人もいれば、岸野投手のように最初は漠然と目指してみようかなと思った人もいると思います。きっかけはなんであれ、合格したいという気持ちは受験生みんな同じだと思います!自分の意思を貫くことが大切ですね!
――浪人時代のエピソードを教えてください。
小宗「いろいろな学校の人と知り合えて世界が広がりました。目標がみんな同じで一緒に頑張ることができたので、そこまで辛くなかったです。」
岸野「僕の高校は学年の半分くらいが浪人するため、通っていた予備校にもすでに友達が多い状態だったので、新しい友達はあまり作りませんでした。特に仲が良かった友人で、めちゃくちゃ成績が良い人がいたのでその人と競って(?)いました。全然勝てませんでしたが目標となる人がいるのは勉強のモチベーションになり、とても良かったと思います。
浪人している期間の4分の3くらいはあまり苦しくはなかったです。しかし12月くらいになってからは急に不安に襲われ、苦しい毎日でした。その日々を乗り越えたからこそ今の自分があると思いますし、同じ苦しみを味わっているということで、浪人をした人に非常に好感が持てるようになりました。」
→浪人のきつさは人それぞれだと思いますが、岸野投手の言う通り、やり切ったということは自分にとって本当に大きな自信になると思います。ぜひ最後までやり切っていただきたいです!
――浪人期に特に力を入れた教科はなんですか?
小宗「英語が苦手だったので1日に必ず1つ英作文を書いたり、英語のWEBラジオなどを聞いたりしていました。」
岸野「僕は数学がめちゃくちゃ得意とか英語がペラペラとかいう感じではなかったので、全ての科目を平均的にとることを意識していました。極端に苦手な科目や極端に得意な科目をなくすということです。そうすれば、試験本番で頼みの綱だった科目で大失敗して落胆…ということはなくなり、試験本番でハマった科目は高得点が取れ、ハマらなかった科目でも大崩れしないからです。だいたい2教科くらいハマります。このスタイルを唱えている人は少ないのですが、我ながら良い作戦だったと思います。」
→私もリスニングと英作文が苦手でした…同じような悩みを抱えている方はぜひ小宗投手おすすめの勉強法を実践してみてはいかがでしょうか?岸野投手のようにオールマイティーに取れるようにするのは、教科数が多い東大では負担も大きいかもしれませんが、確かに合格に近づく大きな1歩のような気がします!
――浪人期の息抜きの仕方を教えてください。
小宗「家に帰ったらまったく勉強しないと決めていて、家ではゲームをしたり漫画を読んでいたりしていました。」
岸野「息抜きは散歩をしていました。1人でするときもあれば友人とすることもありました。散歩コースを3つくらい作り、その日の気分で音楽を聴いたりしながら歩いていました。僕は10〜30分くらいの散歩でしたが友人で2時間くらい散歩している人もいました。彼も無事合格していたので、1人1人適切な散歩時間があるのだと思います。」
→浪人中はどうしても座っている時間が長くなるので、岸野投手のように外の空気を吸って体を動かすというのは私もとても大切だと思います!小宗投手のように、家と予備校のメリハリをつけている人は、私の周りでも確かに多かった気がしますね。
――夏休みの生活スタイル、勉強法について教えてください。
小宗「予備校が開く9時に合わせて登校し閉館する21時ぐらいまで自習室にこもっていました。寝る時間はまちまちで大体1時ぐらいで朝起きる時間は7時半とかだったと思います。」
岸野「生活面では、規則正しい生活を心がけていました。7時に起きて、朝ごはんを食べて予備校に向かい、21時まで勉強し、22時に帰宅。ご飯を食べたあと1時間弱勉強をして、0時に寝ていました。1日のトータル勉強時間は12時間ほどだと思います。この生活も毎日やっていると死んでしまうので、1週間に1回くらいはのんびりする日を作っていました。
また、夏休みは盛大な目標を掲げがちですが、実際に達成できるのはその半分くらいなので、目標は小さめにすることをおすすめします。僕は古文漢文を1日3題ずつやろうとし、さらに英語を毎日読むみたいな計画を立てて、頓挫しました。」
→2人とも予備校で朝から晩までというルーティーンを繰り返していたようですね!夏休みは長いので、もしかしたら大きな目標を掲げることよりも、生活リズムを整えることこそが1番重要なのかもしれません。
――科目ごとの割合を教えてください。
小宗「英語4割、数学3割、国語1割、世界史1割、日本史1割 です。」
岸野「勉強の割合は 数学>化学=物理>英語=古文=漢文>現代文 でした。シンプルに数学が苦手だったので時間を割いていました。化学と物理は苦手というよりはそもそも現役時は勉強不足だったのでじっくりやりました。英語は得意ではなかったのでかなり勉強しましたが、相対的にこの順位です。古文漢文は1度覚えてしまえば割と解けるのでそこまで勉強はしませんでした。現代文はほとんどできませんでした。」
→これは文理で違いが出るところですね!自分の得意、苦手教科をしっかり考えた上で、ぜひ2人の割合を参考にしてみてください!
――おすすめの勉強方法はありますか?
小宗「友達と一緒に過去問をといて点数を競い合ったりすると、負けたくないと思い頑張って勉強するようになりました。」
岸野「数学は復習が1番おすすめの勉強法です。1週間勉強したことを、その週の終わりにもう1回解いてみたりしました。あと1ヶ月後くらいに自分を試す気持ちでこれいま解けるかな?みたいな感じでもう1回解きました。解けなかった問題はチェックをつけて、次の日にやったり、また1週間後にやったりしました。するといつの間にかできるようになっていました。この勉強法は物理化学にもおすすめです。英語はリスニングを移動時間にやると毎日習慣化できていいと思います。僕は電車の乗り換えが1回あったので、最初の電車はリスニング、次の電車は英単語という感じでやっていました。古文漢文は敷居が高いだけで1回覚えればできるようになります。1回意地でも覚える、というのがおすすめの勉強法です。」
→小宗投手が言うように友人と競い合うというのは、自分を高めてくれると私も思います!岸野投手も、2つ目の質問で目標となる人がいたと言っていましたね。岸野投手は教科ごとにおすすめの勉強方法を教えてくれました!取り入れられる勉強法がたくさん見つかるのではないでしょうか。
――現役時にしておけば良かったと思うことはありますか?
小宗「基礎的な実力を伸ばすことを飛ばして東大の過去問とか解いたりしましたが、良くなかったと思います。」
岸野「基礎です。数学は全く基礎を確立せずに難しい問題だけ解いていました。模試では毎回10点台でした。英語も英単語を覚えていませんでした。」
→2人とも基礎の徹底をあげてくれました。現役時代はなかなか時間を取るのが大変かと思いますが、現役生の皆さんはぜひ参考にしてみてくださいね!
――おすすめの参考書を教えてください。
小宗「『英文問題精講』がおすすめです。短めの文がたくさんあり、文法や語彙力として学べるもので、持ち運びにも適していました。」
岸野「これはセンター後に取り組むものですが、『大学への数学 東大 入試の軌跡』はおすすめです。東大の数学10年分が載っているのですが年ごとに受験生の声が収録されており、どの順番で解いたとかどこでつまずいたとか書いてあって面白かったです。コラムとかもあるので勉強中の息抜きにもなりました。あとは市販のものではないですが、予備校のテキストです。あれは本当に良くできていると思います。」
→参考書はたくさんあるので選ぶのが難しいですが、この2冊は『お墨付き』ということで、ぜひ本屋さんで手にとってみてはいかがでしょうか!岸野投手が言っているように、予備校のテキストはよく練られていると私も思います。予備校に通っている方は、予備校のテキストをとことん使いこんでみるのもいいかもしれませんね!
――最後に受験生への応援メッセージをお願いします。
小宗「自分の実力が伸びているかはその時々ではわからなくても1年後などから振り返ったら全然違うので毎日の積み重ねがとても大事だと思います。自分は浪人の時でもA判定取れませんでしたが受験したときは絶対受かると思っていたので強い気持ちをもつようにしましょう!」
岸野「僕は現役の夏の東大模試では合計80点くらいしか取れず、ぶっちぎりのE判定でした。ちなみにこのとき、高校同期の大久保投手(3年/湘南)は余裕でA判定をとっており心から尊敬しました。現役の本番も50点差くらいのE評価で落ちました。しかし、自分を信じて勉強し続け、なんとか合格することができました。とにかく、周りに何をいわれようと勉強するのは自分です。また、たまには自分を甘やかすことも大切です。メリハリをつけて頑張ってください!応援しています!」
→判定に一喜一憂せず、とにかく自分を信じてコツコツやりきることが、合格に近づく道だと教えてくれました!思うように結果が出ず焦っている方もいるかもしれませんが、いつか必ずやった分だけ結果はついてきます。今は種をまいている時期だと思って、少しずつ前進していきましょう!
今回のインタビューはいかがでしたか?
次回は7月28日に【東大野球部員の勉強法・夏編】というテーマで、受験勉強について部員に聞いたアンケート結果をお届けします。
お楽しみに!