~ vs RIKKIO 1 ~
いや~、痺れた。
確実に2017シーズンのベストゲームであり、TEAM照屋が目指してきた野球が体現されたカードでした。
この流れ、勢いをしっかり次のカードにつなげるぞ!
《東京六大学野球秋季リーグ戦》
対 立教大学
10/14(土) 11:00~ 先攻三塁側
10/15(日) 13:30~ 後攻一塁側
こんばんは!藤田です。
チームを支える人たちシリーズ第3弾!
今回は、投手リーダーと、チームビルディング班に集まってもらいました!
今回のメンバー…。これまたよくしゃべるしゃべる笑。
かなり長い対談になってしまいましたが、ぜひとも最後までご精読いただければと思います。
※投手リーダー:内村
チームビルディング班:三浦、山本遼(以下、山本)
———他己紹介をお願いします。
内村(→三浦):三浦のことを嫌いな人、いないんじゃないの?しかも、ただ馴れ合っているのではなく、やることはちゃんとやるし、後輩に対しても指摘することはちゃんと指摘している。自分の長所をちゃんと理解した上で、その長所をうまく使って、存在価値を生み出していると思う。このチーム動かしているのは、三浦だと俺は思ってる笑。野球選手としては、すごいしゃべりかけてくれるから投げやすい(内野手・三浦から投手・内村への声かけ)。
山本:就活期、性格診断を三浦になりきってやってみたら、「ご奉仕大好き菩薩人間」って出た笑。ちなみに、俺は、「無邪気なハッピー野郎、自由過ぎるお子様」。(爆笑)
三浦(→山本):遼は「パッと決めてくれる」。俺がいつも決めきれないときに、遼に相談するとパッと決めてくれるからすごい助かってる。だから、いつも悩んだときの相談は遼にしてる。あとは、すごくまじめな性格なのに、みんなを笑わせようとしてくれる。素でやっているように見せかけて、いろいろ気を使ってくれているんだなといつも思う。野球選手としては、打撃が売りなのかと思いきや、守備や走塁が売りだった。あとは、練習中、めっちゃ声をかけてくれる(外野手・山本から内野手・三浦へ)。「うっせぇなぁ」といつも思うけど…笑。声でも雰囲気を作ろうとしてくれていると感じる。
山本(→内村):投手陣の大黒柱。やるときはしっかりやる上で、ユーモアがある。ダイソン(内村)のところに人が集まるし、ダイソンの一言がトレンドになる。人気者だよね。あとは、俺のどんな些細なボケにも、必ずツッコんでくれる。そういうところからも、ダイソンの優しさをすごく感じる笑。投手としては、体型のわりに、あんまり球が早くない…笑。直球派かと思いきや、技巧派。ツーシームとか動く球を多く使って抑えているよね。
<各自の「ラストシーズンに懸ける想い」>
———「ラストシーズンに懸ける想い」(野球部パンフレット内の4年生の特集企画)にはどんな想いを込めたの?
内村(「走姿顕心」):文字通り、走る姿に心が顕れるという意味。4年間で、気分がへこむときもあれば、あがるときもあった。それでもずっと走り続けてきた(ランニングという意味で)。へこむときは、負けてたまるかという気持ちで走ってて、あがってるときは、よっしゃやったろって思って走ってた。あと、良くないときは、足が遅く、走る姿が悪かった。モチベーションが走りに顕れてたと強く思う。しかもそういう雰囲気って周りにも伝わると思う。だからこそ、自分の走る姿で、心を見せて、周りを引っ張っていけたらなと思ってこの言葉にしました。
三浦(「恩返し」):就活やってて、俺の人生、野球を通していろいろな人に恩返ししようとしていたな、と気付いた。特に両親に対しては強くそう思って、野球を続けてきた。高校野球までは、だれにもなにも物を言えないで、自分で全てを抱え込んでいたけど、慶應野球部に入って、いろいろな人間が自由に取り組んでいて、自分も好き勝手やっていいんだなと思った。その中で、いろいろな人間がいるからこそ、たくさんのことを教わった。それらは、この野球部にいなければ学べなかった。今までは、親に恩返ししようと思って、ずっと野球を続けてきたけど、最後はこれだけいろいろなことを学ばせてもらった野球部に何かしらの恩返しができないかと思って、この言葉にしました。自分が必要と思ったことはとことんやりつくして、この野球部に恩返ししたい。
山本(「童心」):ほんとは三浦みたいに恩返しとか感謝にしようと思ってた。だけど、自分らしくいきたいなと思って。大人になると、役割を全うしていかなければならない中で、なかなか自分を出していけなくなる。だからこそ最後、自分らしさを出していきたいと思った。いい意味で子供らしく、はっちゃける自分でいれば、47人いる4年生の中で唯一の存在になれると思ってます。
<内村>
———各自、どんな取り組みをしているの?
内村:投手リーダーの役割は…、ないね。だけど、決まった役割がないからこそ、なんでもできる。投手スタッフ(投手の学生スタッフ)と投手リーダーで何が違うかと考えたときに、投手リーダーはあくまで選手。選手のリーダーとして、自分が1番選手らしく、1番考えながら野球に取り組んで、神宮を目指さなければならないと思ってる。走姿顕心にも繋がるけど、しっかり選手の模範になれるように、練習には全力で取り組む、能動的に考えて行動するってことを意識してる。
三浦:チームビルディングを通して、チームの方向性を決めてる。慶應野球部OBで、スポーツ心理学を専門に扱っている布施努さんと連携しながら、取り組んでいる。
山本:具体的な取り組みとして、直近で手ごたえを感じているのは、相棒制度(4年生が、1軍メンバー1人ひとりにバディとしてつき、サポートする制度)。俺は岩見(4年・外野手)担当で、自分がどれだけ役に立てているかはわからないけど、あれだけ打ってくれたらやっぱりうれしい(岩見は今季、六大学野球史上初となる5試合連続本塁打を達成)。あとは目標達成シート(部員それぞれが長期、中期の目標を書いて、張り出す)。言語化して可視化することによって、目標に責任が伴うようになったと思う。他にも、コミュニケーションを増やすために、全体ミーティングを定期的に行うようになった。たわいない話でも、話し合うことによって、チームの方向性を統一することができるっていうことをすごく感じている。
<三浦>
———取り組みの結果、変わったなと思うエピソードがあればぜひ。
内村:俺の力ではないと思うけど…。絶対よくなってると思う。雰囲気からも、平均球速が上がってることからも、投手全体でよくなってる。去年は加藤さん(H29年卒OB・現広島東洋カープ)っていう大黒柱がいたけど、今年は誰もいないからこそ、みんなで頑張るぞっていう雰囲気があると思う。あとは、1軍以外の選手のサポートもすごくよくなった。
三浦:布施さんのミーティングで教わったことが、グランドでもよく言われるようになった。あとは、下級生の動きがとても変わってきた。グランドでは上級生より下級生の方が目立ってるし、下級生がチームの雰囲気を作っているなってすごく感じる。上級生としては悔しいし、情けないんだけど。でも、これも自分たちがやってきたことに対する成果なのかなって思ってる。下級生が「優勝したとき、絶対ぼくも涙流しますよ。」って言ってくれるようになったのはうれしい。
内村:今の下級生には、各学年に数人ずつくらい、チーム全体のことを考えている選手がいるよね。俺らのときでは考えられなかった。
山本:特に1軍メンバー以外で、多くの選手が自分の役割を見出すようになって、今まで以上に、チームの結果に対して、感情移入できるようになったと思うし、「自分事」として捉えるようになったと思う。当事者意識とか、優勝に対する本気度は去年のチームより上がってると思う。
<山本遼>
(ここからは各自に質問1つ考えてきてもらいました。)
———内村→三浦 卒部まで残り1カ月を切った中で、多くの上級生がサポートに回らざるを得ない状況だけど、三浦はまだ選手として練習に取り組んでいる。どういったモチベーションで取り組んでいるの?
三浦:もちろん、最後まで神宮を目指さなければいけないというミッションはあると思う。そこはコミットしたいと思ってる。ただ、その中で、「自分は何のために練習に入っているんだろう?」とは考える。正直、今の状況から神宮に立つのはかなり厳しいのはわかってる。だけど、練習に入っている身として、自分のことだけを考えればいいのではなく、下級生に対して、何かしらを残さなければいけないと思っている。上級生で選手として厳しくなってきたら、サポートに回ってチーム貢献にシフトしていかなければならない中で、上級生ってただやらされてサポートするだけではいけないと思う。そのサポートを通してでも、チームに対して、いろいろな働きかけができる。例えば、俺の声で、1軍メンバーや下級生が気付くことがあるかもしれない。だからこそ、声も出すし、下級生がしんどいときも自分だけ空元気で声を出したりした。そういった姿から下級生に「あの人やってたな」っていうのが、少しでも記憶に残ってくれれば、俺は選手として継続してる意味があるかなと思ってる。
———三浦→山本 遼の中で、来年チームビルディングにおけるキーマンってだれ?
山本:泉名(3年・学生スタッフ)、吉田健一郎(3年・学生スタッフ)(以下、よしけん)、山本燦(3年・外野手)。泉名とよしけんは、下級生のころ、神宮目指そうって言って一緒に練習してた。でも気付いたら、2人ともスタッフになってて。俺と一緒にいたことがそうさせちゃったのかなっていう申し訳ない思いがちょっとあるんだけど…笑。泉名はもちろんやってくれると思うけど、よしけんはまだ自分を出せないところがあるから、4年生になって、殻を破ってほしい。燦は、すごく人気者だし、影響力のある人間。あいつの今後が、1軍以外のメンバーを悪い方にも引っ張るし、いい方にも引っ張ると思う。そういう意味で燦には、いい方向に引っ張る存在になってほしい。
———山本→内村 最初は社会人野球を希望してたじゃん。だけど、やらないって踏ん切りをつけた経緯とその後の心境を教えてほしい。
内村:すごくいい質問ですね笑。自分の中では、3年秋を期限にしてた。3年秋で結果が出なかったら、諦めようって。結局ダメだったから、社会人で野球を続けるのはそこで諦めた。で、その3年秋に、投手3年生の話し合いで俺が投手リーダーになった。新チームになった直後、林助監督に「スタッフやれ」って言われたこともあって、スタッフっていうのも頭にちらついていたから、自分の中でもかなり悩んだ。だけど、選手を続ける、しかも投手リーダーとして続ける決断をした。この1年で野球を引退するわけだから、最後の1年肘がなくなっても(肘がどれだけ痛くなっても)やり抜こうと思えた。もし、社会人で続けようとしてたら、ケガが怖くて全然練習できなかったと思う。踏ん切りがついて、めっちゃ練習できたからこそ、今の自分があるのかなと思う。
———投手リーダーも、チームビルディングも、根本的には人に対しての働きかけだと思う。組織をマネジメントする難しさを感じるか?それに対してどのような工夫をして対処しているのか?
内村:人数が多いから、とても難しかった。当たり前のことだけど、「いろいろな人が、いろいろな考えを持ってる」と感じる。だから、自分の考えを共有することが大変だった。そんな中でもどうやって、人を動かしていくか。結局、自分が率先して動くことが大事だと思う。春の石垣島キャンプでの経験がすごく印象に残っている。キャンプだから、いつもより人数が少なくて、最上級生も含めて全員が動かなければ練習が回らない。そんな中で、後輩に指示を出すだけではなく、実際に最上級生である自分が率先して行動することによって、後輩たちの動きもよくなったし、俺の指示がなくても、自ら考えて行動してくれるようになった。だから、自分から行動で示していくことがすごく大事だと思ってる。
三浦:難しいどころか、無理だと思ってた笑。役職上、人前でしゃべる、お願い事をすることが多かった。そのときに、何かしらの説得力と信頼度が必要だと思って、この1年間はいろいろな人としゃべるようにした。同期は当たり前だけど、下の学年ともよく話そうって意識した。ちょっと手荒なコミュニケーションをとったこともあったけど…笑。いい意味で仲良くなれた。だからこそ、自分が何か話すときに、話を聞いてくれる人が増えたし、「頑張ります」って言ってくれる人も増えたと思う。
山本:チームマネジメントは、難しさをすごく感じる。1番難しいのは、全員の方向性を1つにすること。全員が同じモチベーションで、同じ共通意識をもって、同じ目標を目指すのは、すごく難しい。それを達成するのは、一人じゃ無理だなってほんとに思うけど、協力し合えば、できるんじゃないかな、理想に近い形を作れるんじゃないかなって思う。例えば、さっき三浦は俺の決断力を褒めてくれたけど、俺はやってない人に強く言うってことが苦手だった。そういうところは三浦がやってくれた。いろいろな個性を持った人間が協力し合えば、理想の形ができるんだろうなって、4年生になってから、すごく感じた。
内村:付け足しで…。「わかりやすいキャッチコピー」ってマジで大事だと思う。投手の「140km/h+something」ってすごかった。あれのおかけで、何人の投手が140km/h以上を投げられるようになったことか。「速い球を投げよう」じゃ、絶対できなかった。「140km/h」っていうのを明確に打ち出したからこそ、あれだけ多くの投手が140km/h以上を投げられるようになったんじゃないかな。
三浦:こんな長々と話してきたけど…笑。やっぱり「一言で伝わるわかりやすいフレーズ」ってすごく大事だよね。
———各々が考える、勝てるチーム、勝てる投手とは?
三浦:「わかんない」。わかんないからこそ、思ったことをやるしかない。正直、183人全員が同じベクトルを向くことなんて不可能だと思う。そのために何をすればいいのかなんてわかんないし、答えがあったらそれをやっている。わからないからこそ、俺らが考える意味がある。そんなの答えがわかってたら、今めちゃくちゃいいチームになってるし、こんなに悩むこともなかった。まあでも、「答えがないからおもしろい」とも思うけどね笑。
内村:俺はちょっと逆になるけど…。「確信」だと思う。自分は何ができて、何ができなくて、っていうのを明確にする。その上で、何をしなければならないっていうのがわかって、実践していく。そして最終的に、「自分はこれができる」っていう「確信」を積み重ねた投手、そういうことができる投手が多いチームが強いんじゃないかな。
山本:チームによって合うやり方、合わないやり方があると思う。それを前提とした上で、どうやったら慶應が勝てるかって考えたときに、「一人一人が各自の置かれた状況の中でいかにベストを尽くせるか」、レギュラーはレギュラーとして、サポートは各サポートでの役割の中で。自分が置かれた状況で、前を見て、現実を受け止めて、ベストを尽くせる人間の集合体、その人数が多ければ多いほど、優勝に近づくと思う。
———ラストシーズンに向けて意気込みを一言、どうぞ!
内村:走姿顕心にも繋がってくるけど…。LL(ランニングメニューの1つ)は最後の10秒が一番きつい。今シーズンも残り2カードで、LLでいう残り10秒のようなもの。ここからが1番きついけど、最後まで抜かずに、走り抜けたい。
三浦:あと4試合、4連勝すればいいって簡単に言うけど、すごく大変だと思う。明治戦2勝しただけで、「こんなにしんどいんだ」ってみんな実感したと思う。俺は試合に出てるわけではないけど…。もうブッ倒れてもいいかなって思いでやりたい。応援にしても、ボールボーイにしても…。ここでブッ倒れられたら本望だなっていうイメージだな。最後、どんな結果であれ、自分の中で悔いは残ると思うけど、その悔いを少しでも少なくしたい。
山本:法政戦、明治戦でボールボーイをしていたから、選手に1番近いところにいたけど、出てるメンバーは本当にしんどいと思う。明治1回戦なんて、8回まで勝ってて追い付かれて、延長になって、また勝ち越す。本当にすごいし、しんどいゲームをしてると思う。俺らはそのしんどさを選手としては感じられない分、練習では肩が取れる(肩が痛くて投げられない)まで打撃投手をするとか、めっちゃ声出すとか…。あいつらが試合で感じてるしんどさを練習で自分たちが感じるって言うのは難しいかもしれないけど、それくらい自分を追い込んでやり切りたい。みんながそうやっていけば、優勝できるんじゃないかな。自分だけじゃなくて、周りも巻き込んでいけるように。頑張っていきましょ!
(解散後…)
三浦:今日、撮影あるって聞いてたから、ダイソンもKEIOのバッティングシャツ、俺もChampions Tシャツっていう慶應関連の服を着てきた。なんで遼だけ慶應に関係ないJordanのTシャツ着てきたの?
山本:いや俺さ、NIKEのJordan、スポンサーについてるんだよね…。
っていう、冗談。笑
一同:…笑笑
「気品の泉源、智徳の模範
・・・以て全社会の先導者たらんことを欲するものなり」
福澤先生は学問を修める過程で、「智徳」とともに「気品」を重視し、社会の先導者にふさわしい人格形成を志しました。
文武両道を掲げる慶應義塾体育会には、全社会の先導者になるための学問以上により実践的なフィールドが広がっています。
大学スポーツの1番の魅力だと思うのは、ビジネス界のような利益関係にとらわれずに、ただ「勝ちたい」という純粋な志のもと、自分の頭で考え、自由に行動できるフィールドが広がっていることだと僕は思います。
(もちろん結果は求められますが…)
特に塾野球部には、チームの勝利のためになると考えたのであれば、積極的な行動が許される自由闊達な風土があります。
彼ら3人が身をもって学んだこれらのスキルは、普遍的に通用するスキルであり、これからの人生を歩んでいく上で、大きなアドバンテージとなるのではないでしょうか。
明日は応援メッセージの予定です!
午後更新予定!
ぜひご覧ください!
ご意見、ご要望はこちらよりお待ちしております。
【応援メッセージ募集中】
他体育会、サークル、ゼミ、OB、OG、ファン等々の方々で弊部への応援メッセージにご協力いただける方は、ぜひ藤田もしくは弊部部員までご連絡ください!
心よりお待ちしております!