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ラストシーズンに向けて☆日吉達也☆

主務・日吉達也(静岡)

 

 

【 『失敗とマネ』の4年間 】

 

 

入部当初は野球のレベルの高さや

マネージャーの役割の重大さにただただ驚くばかりで、

甲子園で活躍していたテレビの中の人たちが目の前にいるという現実に

圧倒されていました。

 

 

1年、2年、3年と学年が上がるにつれて

マネージャーとして外に出る機会が多くなりました。

 

そして自分たちの代になると「主務」「チーフマネージャー」となり

チームの方向性を決める大事なポジションになりました。

 

それまで先輩マネージャーの陰に隠れていた私も

野球部の「顔」となりました。

 

 

そんなマネージャーとしてのこれまでを振り返ると

2つの思い出があります。

 

 

○マネージャーとしての思い出①

 

マネージャーとして一番の思い出はやはりアメリカキャンプです。

 

入寮当初、3年生と4年生のマネージャーが2人で行っていて、

後発組のお見送りをした記憶があるアメリカキャンプに

まさか自分が主務として行くことになるとは思ってもいませんでした。

 

 

企画は1年前からスタートし、アメリカはおろか、

大学のキャンプで沖縄に行ったときに初めて飛行機に乗った、

というほど経験が全くない私にとって異国の地でのキャンプなど

とても想像のできるものではありませんでした。

 

旅行会社の方や現地のスカウトの方から色々な指示や質問を受けても、

監督に話をすることが怖く、

英語で来たメールの文章に返事をするのにも一苦労。

私たちのために色々な段取りをして指示を与えてくださる方々が

怖くて、怖くて仕方ありませんでした。

休みの日の昼間や夜寝る前にアメリカキャンプのことを考えて

一人で泣くこともありました。

 

 

今年の年明けから搭乗券の予約や下見、途中に沼津キャンプ、

直前の荷造り、いよいよ出国と、怒涛の毎日でした。

 

「出国」と一言で言っても人も荷物もかなり多いため、

少しの移動でも大変なことでした。

空港内での段取りが悪く、みんなを立ち往生させてしまったことは

今でも鮮明に覚えています。

 

キャンプ地のベロビーチやアリゾナでも

慣れない土地や施設にバタバタ。

 

時差ボケの影響もあり、とにかくきつかったです。

 

 

そんな中でもグランドキャニオンの壮大な景色や

メジャーのオープン戦観戦など、

アメリカらしさを体感することができました。

 

英語での会話も少しは通じて、

コミュニケーションを取れたことも小さな自信になりました。

 

 

そして何よりも私がアメリカに行って良かったと思うことが二つあります。

 

 

一つ目は「自分の考えを主張する」ことができるようになりました。

 

お世話になったスカウトの方や

コーディネートしてくれる方たちから常々言われていたことは

「お前はどう思う?」という私自身の考えを問う質問でした。

 

「~だと思います」という曖昧な表現ではなく

「~と考えています」「~をしたいです」と

はっきりと自分の意見を述べるように厳しく教えていただきました。

 

 

二つ目は野球漬けだった私の視野を広げることができました。

 

「アメリカ」という地図でしか見たことない土地に実際に行って

文化や言葉の違いを肌で感じることができたのは大きな経験になりました。

 

 

○マネージャーとしての思い出②

 

今春のリーグ戦、16試合10勝5敗1分けという

六大学の歴史の中でも稀に見ぬ成績でした。

 

前述したアメリカキャンプは明治大学や駿台倶楽部あるいは、

資金を工面してくれた家族など多くの方々の

ご支援・ご協力があってこそ成り立ったものであり、

その人たちの恩に報いるためにも何とか勝ちたいと思っていました。

 

昨年は実力のある4年生がいながらも

春秋ともに優勝を逃す苦しい1年だっただけに、

奇跡とも言えるような内容での優勝でしたが、

自分たちの代で優勝できたことはとてもうれしかったです。

 

新チームになった当初は

リーグ戦を勝ち抜けるようなチームになるとは思えませんでしたが

監督、コーチ、トレーナーの皆さん、OBOGの方々の

熱心なご指導が私たちを勝たせてくれました。

 

 

そして、私個人的に、印象深いのが試合前の打撃投手です。

神宮での試合前の打撃練習でユニフォームを着て投げさせてもらいました。

 

チーム内に左投げが少ないという事情ではありましたが、

打撃練習とはいえ、ユニフォームを着て

グランドに立つ機会を得ることができて、

とても楽しい、幸せな30分間でした。

 

 

神宮でユニフォームを着てボールを投げられたことは

マネージャーの私にとっては忘れることのない素晴らしい経験になりました。

 

 

○4年間を振り返って…

 

私は「あっという間の4年間だった」とは口が裂けても言えません。

 

失敗ばかりで辛く苦しいことがほとんどだったマネージャー生活でした。

 

ですが、そんな失敗も大学生だから許されることであり、

その失敗を正してくれる大人がすぐ近くにいることが

明治の野球部の最大の良さだと私は思っています。

 

監督、コーチの考えを近くで聞き、社会人の方々とお話をしたり

同じ席で食事をさせていただいたりする機会に恵まれたことは

マネージャーという役職ならではのことです。

 

監督やコーチなど、社会人の立ち居振る舞いをマネすることで

たくさんのことを学ぶことができました。

 

 

私は「数えきれないほどの失敗と大人のマネ」によって

成長することができました。

 

 

最後の秋のリーグ戦、

入部してから今まで私たちに対して厳しく指導してくださった

監督、コーチやOBOGの方々、

選手の身体のケアに携わっていただいたトレーナーの方々、

春の沼津市、夏の高森町、今年3月のアメリカなど

キャンプ地でお世話になった方々、

いつも神宮で力強い応援で後押ししてくれる応援団や

応援席に来てくださる方々など

数えきれないほどたくさんの方々のおかげで

野球部として、野球部員として活動できていることを胸に刻み、

この4年間に成長した姿を皆さんに見ていただくことが

私たちにできる唯一の恩返しではないかと考えております。

 

秋のリーグ戦優勝と、

春成しえなかった大学日本一に向けてチーム全員で頑張ります。

 

この秋も、今までと変わらぬ、ご支援ご声援の程、宜しくお願い致します。

 

 

明治大学野球部主務 日吉 達也