井手監督・大久保助監督インタビュー第2弾
TOKYO ROCKSをご覧の皆様、こんにちは!
本日は井手監督、大久保助監督のインタビュー第2弾をお届けします!
第1弾をまだご覧になっていない方はこちらからぜひご覧ください。
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―単刀直入に、野球というスポーツは好きですか?
井手監督(以下敬称略):野球?子供のころは好きでしたね(笑)
大久保助監督(以下敬称略):身近なスポーツでしたね、というより子供の遊びかな。
井手:僕らの時代は野球と相撲しかなかったからね。
大久保:昔はそうでしたね。
井手:僕は体が小さかったから相撲はダメだったの。野球は上手くいったから好きだったの。
―では、今はどうですか?
井手:なんだろうね、もう身体にしみこんでいるから、好きとか嫌いとかじゃなくて(笑)
野球しか知らないんです。他のスポーツも見てれば面白いけど、野球ほどはよくはわからないから。
伊沢:もう野球がしみこんでいるのですね。大久保助監督はどうですか?
大久保:そうですね、子供のころの遊びで言うと、ボール遊びをするでしょ。昔はゴムボールを手で打って走ったり捕って投げたりして、それがおもしろくてね。だから小学校くらいになって少年野球チームに入って、それからはずっと野球を続けていますね。
井手:とにかく野球が上手くいったの。だから好きなんだね。
大久保:そうですね。ちょっと自分の中で上手くいったと思えたからね。またやりたいってなったんだね。
―次に、大学時代からプロや社会人まで含めて一番印象に残っている試合について教えてください。
井手:試合?僕はやっぱり初めて勝った試合かな。3年で大エースが抜けた後、はじめて初戦で勝ったんだ、それが一番覚えていますね。
大久保:春でしたっけ?
井手:そうそう、3年の春の第1戦で、延長10回0点で、自分でサヨナラヒット打ってね。印象深いよね。どうなるかと思ったけど勝てたんだ。
大久保:私は4年の赤門旋風と言われた時も印象に残っている試合は何試合かあるけど、3年の春に早稲田に逆転サヨナラで勝った試合があって、それが一番が印象深いかな。うちが後攻で向こうが先攻で、4回まで2対0でリードされていたんだけど、9回の裏に1点取って逆転勝ちした試合です。5回表の1アウト満塁のピンチに面白いプレーがあって、それが伏線で。うちがダブルプレーで1点にしのいだんですよ。それがすごく印象的だったんだけど、1アウト満塁で、僕がショートでセカンドに同級生がいて、セカンドゲッツーで守ったんだよね。すごい良いライナーが飛んできて、セカンドの前でバウンドして跳ねたの。ヒットだと思ってみんな盛り上がったんだけど、実は肩のあたりにボールが当たって、それがセカンドベースの上にたまたまきてショートで入った僕が1塁に投げてゲッツーアウトになったんだ。新聞では「曲芸的併殺」とか言われてね。その回で1点は取られたけど3点でなんとかおさまって、裏に1点を取って3対3になって。9回裏1アウトで、僕の前の選手が1塁に出て、僕がヒット打って1アウト1塁3塁になったんです、それで、僕の後の2番の選手がスクイズ失敗して2アウト1塁3塁、それで次の初球に練習していたダブルスチールのサインが出たの。とにかく1塁ランナーは遅めにスタートして、キャッチャーが投げたらすぐにホームに来いという練習をしていたんだよね、そしたらまさにその通りの状況になって。1塁ランナーでスタートしたら、キャッチャーが見事に投げたんだよね、そこで3塁ランナーが走ってきて、サヨナラ勝ちというね。そういう劇的なサヨナラ勝ちでした。しかも練習していたダブルスチールが成功してね、印象に残ってますね。
伊沢:やっぱり実践的な練習も大事ですね!
大久保:そうそう。新聞には「曲芸的併殺」が試合を変えたって書かれたけど、まさにそうだったね。
伊沢:監督助監督が紹介してくださったどちらの試合も、確かにそれぞれエピソードがあり印象に残りそうな試合でした。ありがとうございました。
―なぜ首脳陣として東大野球部に戻ってきてくださったのか、お聞きしたいです。
井手:僕は、プロ野球で学んだことは何とか還元したいなと思ってね、それだけですね。
大久保:周りに坂本君(S58卒)や三角(S58 卒)といった卒業した後、若くして彼も監督やってるし、いずれOBとしてそういう機会があればと思っていたんだけどね。定年して時間もできたので、井手監督と同じように、社会人でやらせてもらった経験を今の選手に伝えられればなと思って。たまたまそういう巡り合わせが60になって回ってきたという感じですかね。
―最後に、東大で硬式野球をやる醍醐味、もしくは東大野球部の魅力をお聞かせください。
井手:単純だけど、(自分が)神宮に出られるのが東大しかなかったってことかな。
大久保:まさにその通りですね。
井手:僕は1年浪人して慶應も受けたんだよね。それで慶應の面接で「野球部か。うちで野球やるのかい?」と聞かれたんだけど、「いいえ、滅相もございません」って答えたね(笑) 慶應ではできると思わなかった。
大久保:そうだね、僕も神宮に出られそうってことだね。僕がちょうど高校の時に最初の赤門旋風ってのがあって、江川っていう剛速球を投げる凄いピッチャーが法政に入ったんだよね。そのピッチャーが最初に負けたのが東大だった。それが僕が高校の時で、その当時のチームに高校の先輩が5人いて、みんな試合に出ていたの。そういうのもあって、高校の先輩もいるし神宮でやるなら東大かなと思っていてね。それと高校の時から公立は基本的に打倒強豪私立!って感じだったからね(笑) そういうのができるのが東大かなと思ってね。
伊沢:聞いていて、東大で硬式野球をやる理由や醍醐味は今も昔も変わらないんだなと思いました。今の子たちも同じようなことを言っているので。
大久保:東大野球部の永遠のテーマだよね!
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以上、井手監督、大久保助監督のインタビューをお届けしました。
お楽しみいただけたでしょうか?
監督・助監督にまずは1勝を届けられるよう、次の慶應義塾大学戦に向けて部員一同精進します。
今後とも温かいご声援のほどよろしくお願いいたします。
井手監督、大久保助監督ありがとうございました。