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号外WEB版

通常、紙面にてお届けしている号外スタイルの東京六大学野球情報紙。 2020年秋季からは特別版として、本サイト上にて掲載させていただきます。 野球部員による記事だけでなく、各大学の新聞部や応援部などの様々な寄稿がこの号外を盛り上げます。

TOKYOROCKS2024 春季号外

第3週

この選手に注目!

2024/4/24 UP
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明治大学

前主将・上田希由翔(R6卒=千葉ロッテマリーンズ)が抜けた今、「絶対的四番打者」の穴をいかに埋めるかがチームの勝敗を大きく左右するだろう。多くの選手が空いた四番の座を狙い、日々練習に励んできた。中でも、今年の打線は横山陽樹外野手(3年=作新学院)に期待したい。作新学院高校時代は1年夏の甲子園で鮮烈なデビューを果たすと2年時には侍ジャパン高校代表に選出された。U-18ベースボールワールドカップで強豪アメリカを相手に放った彼の豪快な一発は記憶に新しい。中学時代から世界大会の出場経験があり、大舞台に臆しない度胸はチーム随一だ。プロ球団注目の選手として3年前に鳴り物入りで入学した横山は、春からスタメン出場を飾り、力強いスイングから織りなす持ち前のパンチ力で1年生ながら活躍をみせた。しかしここ2年は怪我に悩まされ、昨季も代打での出場にとどまるなど出場機会は少なく、苦しい時期を過ごした。この冬、悔しさをバネに守備にも磨きをかけ、熾烈な外野のレギュラー争いに名乗りを上げた。春季オープン戦でも結果を残すなど、強肩強打の捕手兼外野手として明治の中軸打線には欠かせない存在へと成長を遂げた。眠れる主砲の破壊力は未だ計り知れない。さあ、横山のバットが火を噴く時が来た。(岸上さくら)

法政大学

法政大学野球部の注目選手は西村友哉(4年・副将=中京大中京)である。シュアな打撃、俊足と強肩を活かした堅実な守備で1年秋よりレギュラーを獲得した実力者だ。2年、3年とリーグ戦出場を重ねるも、本人としては不本意なシーズンが続いた。ラストイヤーの春を副将として迎える彼に求められるものは多い。プレーと生活の両面から本当の意味でチームを引っ張るため、誰よりも自分自身に厳しい冬を過ごした。しかし、春先は思うように結果を残せない時期が長く続き、野球人生初の20打席連続凡退を経験するなど、“どん底”を経験した。そのような状況でも下を向くことなく、大島監督や仲間と共に試行錯誤を重ねると同時に周りの士気を高めようと奮闘する姿から、心から愛され応援される存在となった。“どん底”を味わった彼の心は強く、長く険しいリーグ戦という道において絶対的な支柱になるに違いない。一時は捨てた先頭打者としてのこだわりを強く持ち、チームに流れを呼び寄せる彼の1打席目、初球に注目してもらいたい。(黒坂夏希)

東京大学

この春の東大の注目選手は、投打に活躍が期待される鈴木太陽(4年=国立)だ。入学時から恵まれた体格を活かし、チームでもトップクラスのスイングスピード、140km/h前後を計測するストレートを武器に二刀流に挑戦してきた。昨年までは主に投手として戦線に名を連ねていたが、今季からは長距離砲として期待され打線にも加わった。ここまで2カードを終えて、6番投手として2度の先発登板、全4試合でスターティングメンバーとして出場し2安打を記録している。しかしこの男の持つ力はまだまだこんなものではない。残り3カード、投打に大暴れする鈴木太陽が東大を勝利に導く。(岩瀬笑太)

立教大学

この春の注目選手は、丸山一喜(2年=大阪桐蔭)である。大阪桐蔭高校時代に四番打者として春のセンバツ優勝に貢献した彼は、1年生の春にリーグ戦デビューを果たすと、秋には初安打をマーク。そして、2年目となる今季は持ち味であるパワーとミートを兼ね備えたバッティングを活かし、これまで全試合で四番打者として出場している。 身長181㎝、体重93㎏と恵まれた体格から生み出される豪快なスイングも彼の魅力だ。法政大学第2回戦では4打数2安打と着々と四番としての存在感を現し始めている。「結束」というスローガンのもと、新生立大野球部として7年ぶりの優勝を誓った今季。大学でも彼の存在がチームを悲願の優勝へと導くカギとなることは間違いないだろう。(町田日菜)

早稲田大学

今シーズン、注目してもらいたい選手は前田健伸(3年=大阪桐蔭)と石郷岡大成(3年=早稲田実)である。2人とも今シーズンよりスターティングメンバーに名を連ねるようになった。前田の持ち味は、かわいらしい顔つきからは想像できない豪快なバッテイング。どっしりとした構えから強烈な打球を放つ。早稲田の5番打者として、相手の脅威となる存在だろう。対する石郷岡は快足を生かした走塁と守備が持ち味である。しかし、1カード目の立教戦では適時3塁打を放つなど、彼の打撃力も侮れない。昨年まではBチームにいることの多かった彼は急スピードで成長を遂げている。明治大学から2021年秋以来の勝ち点獲得を目指して戦う今カード、今までとは違う早稲田を見せたい。昨年からスタメンを務めていた選手が多い今年のチームで、新たにレギュラーを獲得した2人から目が離せない。

慶應義塾大学

今年の注目は外丸東眞(3年=前橋育英)だ。1年春よりリーグ戦に登板し安定感抜群の投球を披露している彼は、昨秋は負けなしと圧巻の投球を披露し、リーグ戦優勝・日本一に大きく貢献。慶應が誇る不動のエースへと成長を遂げた。ピッチングにおいてチーム全員から全幅の信頼を集めている彼だが、今期は打撃面にも注目してほしい。今季1週目の東大戦では、際どい球を多く見逃し球数を稼ぎつつ出塁をマークするなど、1人のバッターとしてもチームの攻撃に良い影響を与えている。そんな彼も3年生となった。全日本優勝投手としてリーグ戦でも全大学からマークされるであろう今季、どのようなピッチングを披露しチームの勝利に貢献するのか、是非神宮球場へ見に来ていただきたい。(宮田健太郎)

「立教スポーツ」編集部

昨年の主力が多く残り、今年こそ飛躍が期待されるRIKKIO。「どんな形でもいいから優勝に貢献する。」昨季、レギュラーとして起用されるも怪我の影響で思うように結果が残せなかった主将・田中祥(コ4=仙台育英)の今年に懸ける思いは強い。3月には九州で春季キャンプを行い、互いに厳しく、ひたすら追い込み、結束力を高めた。再出発したタテジマ軍団が臨んだ早大との開幕カードでは、昨年からチームを牽引してきた戸丸(コ4=健大高崎)と菅谷(コ4=市立船橋)の活躍が光った。2回戦では二人で全打点を挙げ、勝利に貢献。また、昨季ブレイクの兆しをみせた桑垣(コ3=中京大中京)、丸山(コ2=大阪桐蔭)にも期待がかかる。さらに六大学の強打者に立ちはだかるのは、立大の精強な投手陣だ。開幕戦で小畠(営3=智辯学園)は7回3失点、大越(コ3=東筑)は5回1失点と共に好投を見せた。経験豊富な沖(法4=磐城)、力強い直球が武器の吉野(コ3=仙台育英)、塩野目(コ4=足利)も安定しており、投手戦を制する実力は十分にある。賜杯への挑戦はまだ始まったばかりだ。チームのスローガンである「結束」を強め、全員野球で立ち向かう。

神宮六景

「明治神宮野球場の景色」

明治大学を卒業し、社会人野球のマネージャーとして8年ぶりに明治神宮野球場を訪れた2001年春、応援団の迫力やバックネット席での諸先輩方、ご家族・関係者の皆さまのご声援に改めて感動したことと同時に、「お前ももっと頑張れ!」と励ましの声を頂いている感覚になったことを今でも鮮明に覚えています。そして現役学生からはプレーを通じてエネルギーを分け与えてもらいました。
東京六大学野球の伝統は現役大学生や連盟関係者だけでなく、私たち卒業生も、出来る限り明治神宮野球場で観戦し声援を送ることが重要であることを再認識できた瞬間でした。
東京六大学野球だけでなく、スポーツを通じ「人間力」を磨くと良く聞かれます。
この「人間力」の解釈は、人それぞれかと思いますが、内閣府が報告しているものに「人間力は社会を構成し運営するとともに、自立した一人の人間として力強く生きていくための総合的な力」とあります。
まさに東京六大学野球を通じ、聖地明治神宮野球場で「人間力」を養ってくれていると確信しています。
球場での観戦が久しい方は是非足を運んで頂き、新しい明治神宮野球場の景色を発見してください。
私もこれから出来る限り聖地に行きます。

明治大学野球部OB 平成6年卒 川口朋保
(三菱自動車:野球日本代表 侍ジャパン社会人代表監督)

第2週

今年のウチはこんなチームです!

2024/4/17 UP
OPEN

慶應義塾大学

今年のチームは「勝つことだけを目指さない」チーム。勿論、チーム目標である「リーグ戦優勝、日本一」に向けて、勝利を目指し、部員全員が日々の活動に邁進する。しかし、その先に、それぞれが目標を持つ。チームとして、その姿勢を表すのが、今年のスローガン「ALL IN “__” 〜日本一の挑戦者〜」である。メインタイトルに据えた「ALL IN “__”」には、日本一との目標に向け、「全てをかけること」、「全員で入り込んでいく」との意味が込められる。また、「“__“」には、 “to win” “for everyone” など、それぞれが目標の達成に必要な言葉を入れることで、部員が個人としてどのように振る舞い、向き合うのか、自主自立を重視するという想いが込められる。ただ野球で勝つことだけでなく、選手一人一人が勝利のその先を目指している姿にも注目してほしい。(宮田健太郎)

明治大学

チームで決めたことは全員で徹底して行う。明治大学野球部の伝統“人間力野球”を体現するように、野球だけでなく私生活からチームで足並みを揃えた。今年のチームの強みは、全員が同じ方向を向いていることである。「輪~神宮を紫紺に~」というスローガンには、チーム、そして応援してくださる方と一体となって日本一を奪還するという想いが込められている。これまで長年にわたり四冠を目指して戦ってきたが、その目標は未だ夢のまま。リーグ戦春秋連覇を達成し、戦後初85年ぶりのリーグ戦三連覇を達成してもなお、手が届かなかった。あと一歩のところで涙を呑んだ過去2年、四冠達成の難しさを現役部員は身に染みて分かっている。それでもチーム宗山は四冠を目指す。リーグ戦の出場経験豊富で、栄光と挫折を知っている4年生、昨秋、入部して初めて優勝を逃す悔しさを経験した3年生、この冬で凄まじい成長を遂げている2年生、そしてフレッシュな新戦力の1年生。チーム全員が強い想いを持ち、さらにレベルアップを遂げた。”三度目の正直”で悲願の四冠達成へ、チーム宗山に一片の迷いもない。(岸上さくら)

法政大学

今年のチームは大きく生まれ変わるチームである。4年生以下、部員全員がリーグ優勝を経験したことが無い。新任の大島監督、髙村助監督のもと偉大なOBOGの方々が創り上げ受け継がれてきた伝統を継承しつつ、新たな法政大学野球部を築き上げるため多くの意識改革を行った。野球面においては、投手陣を中心とする絶対的な守りと積極的かつ隙の無い走塁を追い求め“負けない野球”を目指してきた。吉安(4年・主将=大阪桐蔭)や武川(4年・副将=滋賀学園)、西村(4年・副将=中京大中京)を中心に練習から挑戦者としての貪欲さを大切にワンプレーと向き合ってきた。また、大島監督が常々我々学生に説く“社会で通用する人間形成”の体現を目指し、学生の本分である自立した生活や学業への意識改革も行った。一人ひとりが責任を持ち、日本一を目指す組織の一員であるという当事者意識を持つことで、チームの一体感が醸成された。大変なときは大きく生まれ変わる時である。六大学野球、法政大学野球部としてプライドを持ち、生まれ変わった今年のチームの色を多くの人の目に焼き付けてもらいたい。(黒坂 夏希)

東京大学

今年の東京大学野球部は「突き抜ける」をスローガンに、優勝という目標を掲げたチームだ。東京六大学野球98年の歴史の中で唯一優勝経験がないのが我がチームである。それどころか、過去26年52季に渡って最下位の座に甘んじているのが現状だ。この状況を鑑みて、ここ数年のチームは最下位脱出という目標設定のもとで懸命に戦ってきたものの、達成することはかなわなかった。そのような現状を是が非でも打破するんだという思いがこのスローガンに込められている。新チーム始動時から主将の藤田峻也(4年=岡山大安寺)を中心に、練習の1球1球から全員が優勝に必要なプレーのレベルを常に意識して取り組んできた。 大久保監督、石井助監督がチームを率いる新体制のもと、突き抜けた結果を求める東大ナインの活躍にご注目いただきたい。(岩瀬笑太)

立教大学

“新生立教” 今年の立大野球部を一言で表すのであれば、この言葉が相応しいだろう。大幅な首脳陣の変更、寮生活の見直し、全員参加のミーティング、地域清掃。今年は、新しい立大野球部の歴史の1ページ目を刻もうと様々なことに取り組んでいる。新たな取り組みをするにあたり始めは否定的な意見も少なくなかった。それでもミーティングを重ね、一人ひとりが「どうなりたいのか」、「どんなチームであるべきなのか」を考え、全員が納得して取り組んでいる。すべては強い立教であり続け、応援されるチームを目指すため。生まれ変わった立大野球部を是非神宮球場でご覧いただきたい。(草野梢汰)

早稲田大学

今年のチームは「1試合1試合を全員で戦う」チームだ。野手陣は早くから試合の経験を積む印出太一(4年=中京大中京)、吉納翼(4年=東邦)、尾瀬雄大(3年=帝京)などに加え、新たに戦線に名乗りを上げた前田健伸(3年=大阪桐蔭)、石郷岡大成(3年=早稲田実業)などを擁し誰が出ても戦える層の厚さでリーグ戦に挑む。常にベストメンバーで戦う難しさはあるが、切れ目のない打線で試合のペースを掴んでいきたい。 投手陣は大黒柱の伊藤樹(3年=仙台育英)を軸に、ポテンシャルの高い面々で隙を埋めている。第2先発として台頭した宮城誇南(2年=浦和学院)や、即戦力としてベンチインする髙橋煌稀(1年=仙台育英)、安田虎汰郎(1年=日大三)も試合の締めに控える。また、現状ベンチから外れているほかの部員も、虎視眈々と神宮での活躍を狙っている。優勝を経験していない私たちは、目の前の1試合1試合に全力で向き合い、勝ち点を重ねていく。そんなチームである。(中原由信)

神宮六景

32年ぶりの母校。私が学生時代過ごしたグランド、そして町並みや風景は変わっていますが、法政大学野球部が小杉に存在していることは変わりありません。
大学を卒業し、プロ野球を経験し母校で指導できる機会は、なかなかないことであり、こうした機会をいただき、ありがたく思っています。
プロ野球を経験した人たちが、学生野球の指導することが増えてきていますが、日本野球協会とNPB、プロ野球選手会など、多くの関係者のご尽力があって今日があり、こうした道を作って頂いたことは本当に感謝しております。

「HOSEI」のユニフォームに袖を通して約2か月が過ぎました。
東京六大学野球の「重み」、そして、法政大学野球部の「重み」を改めて実感している日々です。この「重み」は、現学生達にはまだわからない事ではあると思いますが、大学を卒業し、色々な道に進んでからこの「重み」を実感することだと思います。人との繋がりも。
東京六大学野球OBとの繋がり、各出身大学との繋がり、人との繋がり、同期の繋がり、上下の年齢を超えた人との繋がりを今後、学生たちは経験していくことだと思っていますし、いま私はこの事柄を改めて実感しています。

プロ野球の世界を含め長年、野球に関わり、多少なりにも経験値の引き出しはあると思っています。その経験値を学生たちに落とし込めることができるように考えています。
学生は学業が優先であります。その中で平行して如何に野球に取り組んでいくか。
自分で考え、それを実行し、結果へ繋げて行く。この3つがあって成長していくと思いますが、このいずれかの部分で学生が悩んだりした時に、どれだけ答え合わせができて、成長していくかが重要であり、その手助けが出来ればと。

学生と共に、法政大学野球部と共に、東京六大学野球と共に、私も成長していけたらと思っています。

(法政大学野球部助監督 平成4年卒 髙村 祐)

第1週

この春の収穫

2024/4/10 UP
OPEN

早稲田大学

この春の収穫は、まだない。3月初めから中旬にかけて行われた浦添キャンプでは、日々熾烈な競争が行われ、選手全体の底が上がった。初めこそ天候に恵まれない日が続いたが、徐々に気候も気温も上を向き、一人ひとりが目標に向かって死ぬ気で練習に取り組んだ。オープン戦では多くの社会人チームと対戦し、勝利こそ少なかったものの着実に投打の力をつけ、新たな戦力も生まれた。キャンプに帯同しなかったメンバーやスタッフも同じである。自分の立ち位置を分析し、何をすべきか頭と体を動かし続け、キャンプメンバーを脅かす成長を遂げた。しかし、これらすべての努力・変革は天皇杯奪還のために行ってきたことである。7季ぶりの優勝を果たして初めて、収穫があったと言えるだろう。この春チームは確かに技術を磨き、結束を固め、経験を重ねて力をつけた。その力を以てまずは初戦、相対する立大の芽を摘むところから、我々の収穫は始まる。(中原由信)

慶應義塾大学

今春の収穫は、新戦力の台頭と過密なスケジュールを乗り越えタフさを手に入れたことだ。弊部は大分(中津)~鹿児島~大阪~名古屋と日本を横断する1ヶ月以上の春季キャンプを敢行した。中津では慶應義塾の創設者である福澤諭吉の旧居、鹿児島では「知覧特攻平和会館」を見学し、野球以外にも多くの学びを得ながらのキャンプとなった。また、鹿児島期間中は「薩󠄀摩おいどんカップ」に参加し、20連戦という過酷な日程ながらも1試合1試合全力で挑み、チームとしてスキルアップを果たすことができた。また、この春季キャンプを通じて、各選手が大きくスケールアップを果たした。体が一回り二回りも大きくなった選手、コンバートに成功した選手。そして、新たに入部した1年生を含めた下級生を中心にチームの底上げが活発化し、昨年以上にチーム内でのメンバー争いも激しく、氣に満ち溢れたチームに仕上がったと感じている。このように進化し続けるチームの中でも、主将の本間颯太朗内野手(4年=慶應)や副将の水鳥遥貴内野手(4年=慶應)、エースの外丸東眞投手(3年=前橋育英)など、昨年度からチームの勝利に貢献してきた選手も攻守両面において更なる成長を遂げ、チームの顔としてより一層頼もしい存在となってきた。最後に、春季キャンプを始めとする弊部の活動に日頃よりお力添えいただいている多くの方々への感謝を忘れず、昨秋に続き今春も天皇杯を三田山上へ持ち帰ることができるよう、チーム一丸となってリーグ戦に挑んでいく。(宮田健太郎)

明治大学

リーグ戦四連覇を目標に臨んだ昨秋は、優勝をかけた大一番であと一歩及ばす2位という悔しい結果で幕を閉じた。この悔しさを糧にチーム全員で課題克服へ日々練習を積んできた。昨年までチームを牽引してきた投手三本柱が抜け、その大きな穴を埋めるべく投手陣の競争が激化する。新エース・藤江星河投手(4年=大阪桐蔭)や昨秋飛躍を遂げた浅利太門投手(4年=興國)に負けじと、3年生以下の投手が頭角を現している。彼らの活躍がリーグ戦優勝へのカギを握る。また、主将・宗山塁内野手(4年=広陵)を中心とした強力打線は、新戦力の台頭でさらに厚みを増している。悲願の天皇杯奪還に向けてチーム宗山に死角はない。(岸上さくら)

法政大学

法政大学野球部のこの春の収穫は、一言で表すと“結束”であろう。大島監督、髙村助監督のもと、2月より改めて新チームが始動した。グラウンドの工事による慣れない環境下での練習であったが、各々が実現可能性を追求し課題と向き合った。また2月中旬にはBチームの鴨川キャンプ、Aチームの湯之元キャンプを行った。それぞれのキャンプでは圧倒的な練習量をこなし、限界まで体を追い込んだ。また鹿児島キャンプ中には薩摩おいどんカップにも参加した。単に実戦経験を積むだけでなく、東京から遥々来てくれた応援団や校友会、後援会、地元の野球ファンの方々との交流を通じて沢山の方に応援していただいていることや、そのありがたさ、法政大学の絆を再確認することができた。野球だけではない。吉安(4年・主将=大阪桐蔭)や寮長の吉鶴(4年=木更津総合)を中心に寮生活の見直しを行った。全員が責任と当事者意識を持ち、自立した生活を送れる環境を整え、大島監督が掲げる生活からの人間形成の体現を目指した。今年のチームスローガンは「結」。込められた意味の一つである“結束”は十分。あとは満を持してリーグ戦へ挑み、“結果“を残すのみだ。(黒坂 夏希)

東京大学

この春の収穫はフレッシュな戦力の台頭だ。東大野球部では、例年3.4年生がリーグ戦のベンチ入りメンバーの大半を占めているが、今年は一味違う。2月の鹿児島合宿を皮切りに、3月のオープン戦でも投手・野手ともに下級生の面々が猛アピールを続け、経験値の高い上級生でさえ出場機会の保証はない。開幕まで1週間を切った今でもなお、スターティングオーダー・ベンチ入りメンバーのどちらも予測が困難なほど、各選手がしのぎを削っている。自覚十分な上級生、我こそはと名乗りを挙げる下級生の激しい部内競争を経て、ひとまわり成長した東大野球部の選手たちが、優勝に向けた第一歩となる開幕戦へ総力を挙げて臨む。(岩瀬 笑太)

立教大学

立大のこの春の収穫は、「結束」を体現すべく行動し、一体感のあるチームに仕上がったことである。新チーム発足時から、主将の田中祥(4年=仙台育英)を中心に何度もミーティングを重ね、野球はもちろんのこと、生活面から見つめ直し一人ひとりが行動を変えてきた。3月1日からは、一軍が鹿児島県と宮崎県、二軍が新座グラウンドにて『超結束』をテーマに春季キャンプを実施した。鹿児島県では鹿児島在住の大学OBの皆さまに激励をいただき、宮崎県でも西都市の皆さまに歓迎され、野球部OBが両キャンプ地に毎日の補食の差し入れをしてくださった。九州にまで駆けつけて応援してくださるOBもいて、本当にこの部活は愛されていると感じた。今回選んだ写真は一軍キャンプのものだが、春季キャンプでは、両軍場所は違えどそれぞれが目標明確にして練習に励んだ。3月後半に合流してからは沢山のオープン戦で今までの成果にさらに磨きをかけた。先日はリーグ戦を前にして応援団やOB会が激励会を開いてくださり、改めてリーグ戦が始まることの実感をした。OB、応援団をはじめ保護者の皆さま、地域の皆さまなど多くの方からの声援を受け、今立大野球部は部員だけでなく皆さまと「結束」している。昨年の雪辱を払拭すべく、「結束」した立大野球部が戦いに挑む。(遠山夏澄)