TOKYOROCKS2021 春季号外

通常、紙面にてお届けしている号外スタイルの東京六大学野球情報紙。
今季も特別版として、本サイト上にて掲載させていただきます。
野球部員による記事だけでなく、各大学の新聞部や応援部などの様々な寄稿がこの号外を盛り上げます。
第8週 テーマ

この春のMVP!

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東京大学

この春のMVPは間違いなく我が野球部の主将である大音周平(4年=湘南)と扇の要である松岡泰希(3年=東京都市大付)の2人である。大音は今年から主将として120人を超えるチームをまとめあげ、さらに捕手から三塁手へコンバートしたものの、走攻守に渡って活躍しており、 特に打撃においては法政戦を残し3割を記録している。松岡泰は今年よりスタメンマスクをかぶり巧みに投手陣をリードしているが、持ち前の強肩を生かして数多の盗塁を刺し、幾度となくピンチを切り抜けてきた。勝ちこそ得ることができていないものの、この2人を中心とした活躍でチームは一枚岩になりつつある。この2人を中心とした我が野球部の活躍・躍進に今後も目が離せない。(吉田洸)

立教大学

この春の立大のMVPは何と言ってもこの男、東怜央(4年=福岡大大濠)に間違いないだろう。第6週終了時点で、打率4割1分9厘(リーグ2位)、本塁打3本(リーグ1位)、11打点(リーグ1位)と好成績を残しており、三冠王獲得の可能性も残している。また、チャンスの場面で1本を打つことのできる勝負強さも兼ね備えており、チームの勝利に多大な貢献をしている。彼がバッターボックスに入った際の観客からの拍手がその期待を物語る。彼は1年の春に神宮デビューを果たし幸先の良いスタートを切ったと思われたが、怪我にも悩まされなかなか結果が出ない日々が続いた。それでも、挫けることなくひたすら努力を続けた結果がこのリーグ戦の活躍に繋がったであろう。覚醒した東のさらなる飛躍から目が離せない。(竹間心)

早稲田大学

この春のリーグ戦にMVPはいない。誰もこの結果に満足していないからだ。試合に出ている選手、出ていない選手に関わらず、チームとしての弱さを痛感するシーズンとなった。昨秋の覇者として迎えた今シーズン、各自が思い描いていた結果とは程遠かった。グランド内外で、試合に向けた最善の準備を出来ていただろうか。部員一人一人がこの結果を真摯に受け止め、次への一歩を踏み出す。なかでも、多くが大学野球で競技生活を終える4年生の奮起に期待したい。 春季リーグ戦も残るは宿敵慶大との一戦のみ。リーグ戦の結果はどうであれ、早慶戦だけは譲れない。最高のライバルとの試合に喜びを噛みしめ、必ず勝利をつかみ取る。(鈴木 隆太)

慶應義塾大学

「正木智也」、慶應義塾の不動の4番がこの春のMVPだ。立教二回戦で放った左中間へのアーチは大きなインパクトを与えたに違いない。正木は下級生の頃から主力としてチームに貢献してきた。昨年からは4番、今年からは副将も務め、部の中での存在感は日々大きくなる。そんな彼は今シーズン、打率の結果を見ると苦しんだと言えるだろう。彼の心の中にある4番としての責任感や葛藤は私からは想像に及ばない。しかし、打点、本塁打に限らず、出塁率や粘り強さ、そしてベンチでの声かけやアドバイス。そんな数値だけでは測りきれない貢献度の高さは誰もが認めるであろう。彼が春のMVPであることに異論はないはずだ。(湯川適)

明治大学

この春のMVPといえばリードオフマンの陶山勇軌(4年=常総学院)である。1年生の頃からリーグ戦に出場し、2年前には全日本選手権優勝も経験した。これまで自慢の快足で存在感を示していたものの、打撃では思い通りの結果とはならなかった。リーグ戦開幕直前に自分のためではなく、リーグ優勝のために「首位打者」という目標を掲げ、第6週を終えて打率.500と、ついに目前まで上り詰めた。「陶山が出塁すれば、勝率が上がる」と言われるほど、チームから全幅の信頼を置かれている。今年度は副将に就任し、優勝への思い、そして責任感がより強まった。2年前に見たあの景色をもう1度。明大の韋駄天が勝負のラストイヤーで有終の美を飾る。(鈴木一真)

法政大学

この春のMVPは、”三浦銀二”一択である。法政大学野球部の主将、エースを担う彼の活躍は、これを読んでくださっている皆さんの心にも残っているはずだ。初戦である慶應義塾大学戦では、法政大学史上3人目のノーヒットワンランを達成。続く立教大学戦、早稲田大学戦と好投でチームを引っ張ってきた。打線が続かず、なかなか勝ちをつけることができなかったシーズンであったが、チーム全体に「銀二のために打とう!」という強い気持ちが広がり、チームの結束をより一層強めたシーズンでもあったと感じる。秋は、守備と打線がしっかりと合わさり、オレンジ色のスタンドと一緒に”優勝”の喜びを分かち合いたい。3年半共にしてきたチームメイトとも、残すはあと1シーズンである。誰もがこの夏が勝負であることは分かっている。47度目の優勝へ向け、法政大学野球部は歩み続ける。(小泉翔矢)

応援席から

明大スポーツ新聞部

今春の明大の注目は一度火がつくと止まらない強力打撃陣だろう。第6週終了時点ではチーム打率が.336とリーグ内トップ。その中でも、ひと際輝きを放つのはリードオフマンの陶山勇軌(4年=常総学院)である。その打率は驚異の5割と、打線の火つけ役としてチームをけん引している。
 そんな陶山だが、チームへの相乗効果も計り知れない。「自分が振っていく姿勢を見せる」。打線の核弾頭として積極的な打撃をすることで「(チームに)意識づけができる」。個人の成績だけでなく最上級生として、そして副将として周囲へのサポートも欠かさない。残すはあと2試合。逆転優勝に向け、陶山のスイングに目が離せない。(久保田瞬)

神宮六景

 「コロナ禍での東京六大学野球」

令和3年の東京六大学野球春季リーグ戦は4月10日に観客の上限10,000人として開幕いたしました。開幕してからすぐに東京都がまん延防止等重点措置の対象地域となり第2週より上限5,000人となりました。しかしながら4月25日から三度目の緊急事態宣言が発出されたために第3週第2日から六大学野球史上初めての無観客試合の実施となりました。
東京六大学野球は興行目的したプロ野球とは違いますが、母校の応援をする応援団(部)や学生、ファンが一体となってのリーグ戦を開催するのが六大学野球であり、無人のスタンドでの開催は政府の方針とはいえ、たいへん残念であり寂しい、悔しい思いをしました。
現在も緊急事態宣言は続いていますが、緩和措置により第6週(5月15日)より再び上限5,000人で開催することになり少しだけほっとした次第です。コロナ禍での六大学野球も2年目になり、感染予防対策は一応の成果をあげてはいますが、誰もが感染してしまう可能性があります。春季リーグ戦も終盤を迎え、各校の努力で感染対策を十分に行い5月30日の最終日まで無事に終われたいとを願うばかりです。(東京六大学野球連盟 事務局長 内藤雅之)

第7週 テーマ

ウチの寮はこんなところ

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法政大学

再開発が進み、タワーマンションや商業施設が立ち並ぶ武蔵小杉に拠点を置いているのがウチの寮である。駅から「法政通り」と称される商店街を通り、15分ほど歩くと、寮とグラウンドがある。ウチの寮では、至る所で笑い声が聞こえる。練習の緊張した雰囲気が解け、寮内ではのびのび過ごしている。コロナの影響で、なかなか外でリフレッシュができない状況ではあるが、工夫を凝らし、それぞれの方法で寮生活を楽しんでいる。4年生にとっては、長かった法政野球部での寮生活も残り半年ちょっととなる。グラウンドで仲間との熱い橙志を残すことはもちろん、この住み慣れた寮での何気ない一瞬の思い出も積み重ねていって欲しいところである。(小泉翔矢)

東京大学

我が部の寮は昨年の3月14日に大規模改修が竣工し、大幅に進化した。リフォームであるため、RC造3階建てと躯体は従来のままであるが、マネージャーが活動する事務室を球場に移すことで居室数を35室と10室増加させ、全室個室、風呂やロビーをはじめ、「一誠寮」の額縁と看板以外は全て一新。野球と勉学に打ち込む環境としてはこの上ない環境となり、入寮した選手・マネージャーからは絶大なる信頼を得ている。ロビーでは食事だけでなく、分析や意見交換をする場所でもなっており、欠かせない場所である。私生活でもチーム一丸となって生活し、必ずや額縁の「一誠寮」にタスキを入れる日を実現させる。 (吉田洸)

立教大学

現在3つの寮があり、一部の部員を除くほぼ全員がいずれかの寮で生活している。その中でも今回は第1寮に位置付けられる智徳寮を紹介する。智徳寮には全部で24部屋あり、全て2人部屋となっている。他には食堂、ミーティングルーム、応接室、データルーム、浴室、監督室、コーチ室、マネージャー室が完備されている。今年で92年の歴史を持つ智徳寮は1929年に東長崎(東京都)に建設され、1996年に現在の新座市(埼玉県)に移転した。その後、2007年に改築され現在に至っている。最大の強みはなんと言っても立地だろう。グランドの真隣に位置し、寮から出ればすぐにグランドと室内練習場へ出られる。また、グランドも立教大学新座キャンパス内にあるため、新座キャンパスに通う部員は野球・授業・生活を同じ敷地内で行うことができる。92年の歴史を持つ智徳寮は、これからも野球部とともに歩む。(竹間心)

早稲田大学

西東京市東伏見に位置する早大安部寮。その名の通り、初代部長の安部磯雄先生の名前に由来する。在籍する部員の中でも限られた者しか入寮を許されない。野球における実力はもとより、安部寮生として相応しいと認められた者だけが入寮を許される、いわば野球部員にとっては憧れの場所だ。敷地内には恩師記念碑があり、日々生活を見守って下さっている。寮の出入りの際には、感謝の思いを胸に、記念碑に向かって、深く一礼をする。現部員だけでなく、訪問される諸先輩方が一礼する姿を見ると、今日まで引き継がれてきた伝統の重みを感じ、身が引き締まる思いになる。そんな安部寮の寮生としての生活に限りない誇りを感じながら、日々の生活を過ごしている。(鈴木 隆太)

慶應義塾大学

東急・日吉駅から20分ほど進むと鮮やかな緑の人工芝と白く映えた綺麗な2階建ての建物が見える。我が部の第一合宿所だ。正面を開けるとマネージャー室が隣接し、お客様を迎える。1階は共用部、2階には30名の定員に対して一軍選手とスタッフ陣が居住している。暖かいお風呂に美味しい食事、そして敷地内にはウエイト場が隣接。寮内にも可動域を広げるストレッチマシンが設置されており、まさに野球に集中する環境が整っている場所だ。一部屋あたり4人が同部屋として生活し、共に日本一を目指す。練習後には部屋で各々がこだわりの寝具を用いて日々の疲れを癒す。グラウンドまでの距離も1つ道路を挟んですぐ。今日もマネージャー室にはグラウンドからの元気な声が聞こえてくる。(湯川適)

明治大学

都心のキャンパスからは離れた東京都府中市に野球部専用施設がある。野球場2面、室内練習場、合宿所が隣接されている、何1つ申し分ない”日本一”の施設と言えるだろう。スタッフをはじめ部員全員が同じ合宿所で寝食をともにしている。この全寮制が明治大学野球部の伝統であり、チーム一体となっている要因の1つと言えるだろう。寮内は2人1部屋で生活し、学年の垣根を超え、ポジションのライバルなどが同じ部屋で生活することで切磋琢磨している。「人間力野球」これは明治大学野球部を象徴する言葉である。明治大学野球部では4年生が率先して人が嫌がることをやってきた。特にトイレ掃除を主将・副将・主務が担当することは何十年も伝統として継承されてきた有名な話である。寮内での生活をはじめとする、私生活が神宮球場で表れると部員1人1人が自覚しており、何度もそのような場面に直面し、1球に笑い、1球に涙を吞んできた。今シーズンも第3週の慶大戦で勝ち点を取ることが出来ず、帰寮直後には身体のケアや次週に向けての練習よりもまず真っ先に寮内の清掃をメンバー全員で行った。第5週を終えて、リーグ優勝への望みはまだ残っている。日本一の環境で4年間己を磨いてきた最上級生を中心に日本一を目指す。(鈴木一真)

応援席から

慶應スポーツ新聞会

昨季、あとアウトひとつ届かず逃した優勝。主将・福井章吾(4年・大阪桐蔭)は「勝ちに貪欲に」と、泥臭く1勝を掴み取る姿勢を求めた。しかし、今季初戦は法大エース・三浦銀二(4年・福岡大大濠)の前にまさかのノーヒットワンラン。「ワセダに勝つ、リーグ戦優勝、日本一」という目標を掲げるチームにとって、厳しい船出であることは明らかだった。それでも法大2回戦では鬱憤を晴らすかの如く打線が爆発。本来の力を取り戻した慶大ナインは連勝を重ね、優勝を狙える位置につけている。躍進を支えているのは森田晃介(4年・慶應)、増居翔太(3年・彦根東)の両先発。ともに防御率1点台と安定感抜群だ。王座奪還、そして日本一へ。貪欲に突き進んでもらいたい。(林亮佑)

神宮六景

東京六大学野球で過ごした4年間は我が人生の宝です。そして心から感謝しています。卒業して30年が経った今でも母校のみならず他大学の当時競い合った球友とおつきあいさせて頂いています。明大野球部で培った「誠の心」は全身に染まっています。社会での苦難困難を乗り切る際に役立った原点回帰はまさに大学野球での学びです。

卒業してから社会人野球でプレイしました。レギュラーではなかった自分がどこまで通用するのか自信はありませんでした。弱気な自分が変身した理由は東京六大学野球出身であるというプライドでした。社会に出てから神宮球場での経験価値に気づき、ピンチの時はいつでも瞬間的に明大野球部での生活体験が糧となり幾度も助けられました。

社会人野球チーム熊本ゴールデンラークス(JABA所属)を設立し、代表兼監督としてチームを率いた時のスローガンは明大野球部で学んだ「人間力野球」。まさに明大野球部での教えをそのままに指導し、気づけば監督歴14年。『なんとかせい!』といつも天から聞こえてくる気がしていました。

私の野球感、野球軸は頭の先から足の指先までアマチュア精神です。東京六大学野球からいつも何らかのヒントを得る気持ちを抱いています。これからも野球界発展のため、次世代の未来ある若者に良い形でバトンをつなぐ役割として恩送りしていきます。

人生を好転に導いてくれた東京六大学野球、明大野球部は我が人生の誇りです。東京出張の最終日には必ず神宮球場に野球観戦に行っています。いつも明日への活力をいただき元気与えられています。娘も明大野球部卒(女子マネージャー)で家族は「明治」に過剰反応してしまいます。最後に、現役選手並びに関係者各位に心から感謝し、東京六大学野球連盟の益々のご繁栄をご祈念申し上げます。

九州アジアプロ野球機構 代表理事 田中敏弘 平成4年明治大学卒業

第6週 テーマ

ウチのムードメーカー

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明治大学

試合中に限らず練習中からグラウンドで誰よりも響く声にチーム全員が鼓舞されている。その姿勢から、入学時よりどの学年からも愛され、そして誰よりもチームを愛した。それに加え勝負強さが光る打撃、内野のあらゆるポジションをこなす器用さで更なる存在感を示し、レギュラーを確立した。山田陸人(3年=桐光学園)は今シーズン初戦で自身初のリーグ戦スタメンに抜擢されると、第4週を終えて、16打数9安打で打率.563とリーグトップの成績を記録し、チーム屈指の努力家が長い年月を経て3年目についに開花した。ベストナインとリーディングヒッターの2冠、4季ぶりの優勝に向けて現状で満足するわけにはいかない。人一倍強い責任感を持つ愛されキャラが、自らのバットで優勝を手繰り寄せる。(鈴木一真)

法政大学

明るい人柄でいつもチームの中心にいるのは、中原輝也(4年・内野手・尽誠学園)だ。普段はやんちゃでチームメートに迷惑をかけることもあったが、素直な性格で、野球には真摯で誰よりも真面目に練習する。彼の意思の強さ故、チームメイトとぶつかり合うこともしばしあるが、その度に野球に対する意識の高さを感じる。中原の野球に対する愚直さは、選手一同、誰も敵わない。試合中の声は、チームの士気を上げるだけでなく、心の支えとなっている選手もいる。そんな彼は、チームのムードメーカーであり、法政大学野球部には欠かせない存在である。そんな野球が大好きな中原のラストイヤー、生気溢れるプレーに期待したい。

東京大学

今年のチームのムードメーカーは、チーム最年長である井上慶秀(4年=県長野)である。井上の発言はとても面白く、一言一言にユーモアが溢れており、発言するだけでチームから笑顔と笑いが湧きおこる。人生の経験値が人一倍多いゆえ、言葉の一つ一つに深みがあるのもそうだが、人一倍バットを振り込み、人一倍野球の動画をみて分析し、朝から晩まで野球のことばかりを考える情熱家だからこそ人の心を動かす言葉を発することができるのかもしれない。3浪した分野球やチームへの思いは強く、彼のスイング・プレーがチームの雰囲気の底上げ、そして勝利への原動力となって躍動する。今後も彼のプレーには目が離せない。(吉田洸)

立教大学

今年の立大のムードメーカーは副将を務める田中大夢(4年=東農大二)である。彼は持ち前の明るく前向きな性格で練習や試合時、グラウンドに出ている時、ベンチにいる時など、どんな時も周りに前向きな声を掛けて、チームメイトを鼓舞している。また、グラウンド外でも周りへの気配りを怠らない兄貴的な存在として、同期や後輩から絶大な信頼を寄せられており、チームに必要不可欠な存在となっている。今季も残すところ2カードとなった。彼の明るく前向きな気持ちがチーム全体に良い効果をもたらし、4年ぶりの優勝へと導いてくれるだろう。(竹間心)

早稲田大学

「お前ならいけるぞ!」ベンチからの大声援を背に、打席に立つのは橘内俊治(4年=早稲田実業)である。彼は人一倍大きな声が出るわけではなく、ノリと勢いでチームを盛り上げるタイプでもない。しかし、終盤の大事な場面で打席に立つと、ベンチは異常な盛り上がりを見せる。そのわけは、持ち前のキャラクターと周りからの信頼だ。物腰が柔らかく、誰からも愛される人柄の持ち主。一方でグラウンドでは、どっしりとした構えから繰り出す豪快なフルスイングや、軽快なグラブさばきで、まわりから一目置かれる存在だ。だからこそ彼の出番が来ると、ワクワクする。「いけるぞ!大丈夫や!」自然とそんな声が出る。その背中でチームの雰囲気を変える力を持つ、ムードメーカーだ。仲間の思いを背負い、輝けSHUNJI!(藤内 裕夢)

慶應義塾大学

今日もグラウンドから元気のいい声が響いている。気合を入れる言葉、仲間を励ます言葉、そして笑いをとる言葉。多くの声の主は橋本典之(4年外野手:出雲)だ。野球に声は欠かすことのできない要素である。野球というチームスポーツにおいてあらゆる声の大切さを日々実感しているが、彼の存在感には驚かされるばかりだ。グラウンドで少しばかり元気のない選手も彼を見るとたちまち笑顔になっていく。彼の凄みは声だけでは留まらない。プレーからもチームの雰囲気を盛り上げるのだ。スプレーのように打球を広角に飛ばすバッティング、フェンス際のプレーも華麗にこなす守備は慶大野球部に必要不可欠だ。声で、プレーでチームに貢献する彼の神宮での活躍、そして出塁した時のガッツポーズには是非注目して欲しい。そんな彼はラストイヤー、「笑顔の中心」であり続ける。(湯川適)

応援席から

早稲田スポーツ新聞会

昨秋の覇者が、苦しんでいる。
第5週を終え、2勝3敗1分の5位。小宮山悟監督(平2教卒=千葉・芝浦工大柏)も、連覇に対し「可能性としては限りなくゼロに近い」と話す。
それでも、第4週の法大戦で一つの光が見えた。今季から早大のエース番号『11』を背負う徳山壮磨(スポ4=大阪桐蔭)の復調だ。第一先発として活躍が期待されていた今季だったが、第3週の立大1回戦で3回6失点KOされるなど、小宮山監督も「迷路にはまっている」と表現するほどの不調に陥っていた。しかし、第4週の法大1回戦では気迫のこもった投球で4安打完封勝利。「まったく本調子ではなかった」というものの、持ち味である粘り強い投球で法大打線を抑え込み、マウンド上では何度も吠えた。
連覇は厳しくなったが、まだ2カード、4試合が残されている。徳山ら実力のある4年生の復調は、4連勝を目指すうえで大きなカギになるだろう。早大の伝統である『一球入魂』の精神をグラウンドで体現し、覇者の意地を見せたいところだ。(早稲田スポーツ新聞会=山崎航平)

神宮六景

2020年秋の早慶戦。優勝まであとアウト一つ、のところで早稲田蛭間選手に逆転本塁打を打たれた慶應ナイン。
遡ること34年前の春の早慶戦。同じく優勝まであとアウト一つ、のところで同じ背番号29の早稲田加藤選手に逆転(サヨナラ)打を打たれた慶應ナイン。
大学4年の春に見たあまりにも似た光景に、ただスタンドで立ち尽くすのみ・・・。

リーグ戦の最終週に雌雄を決する早慶戦に臨めることは大変有難いことでありますし、監督、選手がまずは最低限目指すものとして我々のDNAに刷り込まれています。そしてそこで勝利することは、青春のすべてを掛けるに値するもの。「早稲田に勝って日本一」。今も昔も変わらぬ慶應野球部の目標です。

コロナ禍の中、開催されている2021年春のリーグ戦。無観客試合も余儀なくされましたが、関係者の皆さまの御尽力で、神宮の舞台、早慶戦の舞台は用意されました。その最高の舞台で4年生中心の慶應ナインが昨秋の惜しさを晴らし、神宮に舞う堀井監督、福井主将の胴上げを、OBの一人として心待ちにしています。(慶大 審判技術顧問 昭和62年卒 相場勤)

第5週 テーマ

我が部に欠かせない人物

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慶應義塾大学

慶大野球部内で欠かすことのできない人物は全員であると言いたいところだが、今回はあえて2名を取り上げる。米倉孝太郎(4年=鎌倉学園)、片岡宏斗(4年=鎌倉学園)の学生スタッフコンビだ。ともに鎌倉学園から一浪を経て慶大野球部の門を叩いた苦労人である。共に選手として入部するも、チームのためにという思いで裏方へ転身。現在は日々の練習のメニュー調整から首脳陣とのコミュニケーションを担っている。米倉はAチームのチーフスタッフとして、片岡はBチームの新人監督として日々奮闘中だ。管轄するチームは異なるが、共に高校時代で培った阿吽の呼吸でチーム全体の状況を適切に把握し、165名の部員をまとめ上げる。普段は目立つことはないが、リーグ戦、フレッシュトーナメントでそれぞれ試合前のシートノックという大役を務める。慶大野球部に欠かすことのできない2名が躍動する瞬間を是非ご覧あれ。(湯川適)

明治大学

誰もが主務を務める鈴木一真(3年=明大中野八王子)を挙げるだろう。持ち前の人懐っこさと視野の広さ、対応力を活かし、3年生ながら最前線でチームを支え続けている。練習中のグラウンドでは選手同士の掛け声が響いているが、寮内では鈴木を呼ぶ声が方々から響いていると言っても過言ではない。学年関係なく誰とでも分け隔てなく接することができる鈴木に対し、部員はもちろんのこと、監督をはじめとするスタッフも全幅の信頼を寄せている。「このチームで優勝がしたい。」瞳の奥に強い意志を宿し、日々マネージャー業に奔走する鈴木は、逆襲を誓うチームにとって、そして何より我々マネージャー陣にとって、なくてはならない存在だ。(小松﨑実侑)

法政大学

"学生主体"の法政野球部の司令塔となっているのが、学生コーチの仁科亮哉(4年・法政二)だ。彼は、持ち前のリーダーシップと頭の回転の速さで、チームの指揮を執る。普段の練習では学生コーチとして、ノックや練習補助を行うことはもちろん、選手一人一人の調子を見極め、練習メンバーや練習メニューを検討する。また、練習を踏まえ、試合メンバーやスターティングメンバーを監督陣と決定するという重要な役割も担っている。彼は、選手からの信頼も厚く、またスタッフ陣からの期待値も高い。選手とスタッフの架け橋として、「チーム法政」を作り上げる主軸となっている彼は、我が部には欠かせない人物である。リーグ戦では、選手の奮闘はもとより、仁科の熱い声掛け、そして冷静なコーチングにも注目してほしい。(小泉翔矢)

東京大学

今年のチームにとって欠かせない人物は、選手でチームの打撃長を務める高橋佑太郎(4年=私立武蔵)である。彼は、昨年まではリーグ戦にベンチ入りすることなく、Bチームで過ごしていることがほとんどであった。しかし、決して腐ることなく、夜遅くまでバットをふりつづけ、人一倍努力してきた。また、研究熱心であり、バッティングの身体メカニクスをとことん探究し続けてきた。今では、打撃長として打撃面での作戦の確立の先陣を切っており、選手各々に的確な技術的、実践的アドバイスを的確に行なっている。チームの中で打撃面において右に出るものはいないが、現状に満足せず、今でも常に貪欲に学び続ける。彼の探求熱心さ、貪欲さは欠かすことのできない、非常に大切な役割を果たしている。(吉田洸)

立教大学

立大野球部に欠かせない人物、それは総勢140名の野球部員全員である。140名の中には、リーグ戦で戦うメンバーだけではなく、自身の練習と両立しながら連日リーグ戦の対戦相手の分析を行うデータ班、朝・夜のグラウンド整備、道具の管理等を日々行っている下級生、プレーヤーを引退し、裏方からチームを支えている学生コーチ、マネージャーなど様々な役割を持つ部員がいる。その中でも、特に欠かせないのが学生コーチであると私は感じている。学生コーチの存在がなければ、立大野球部が成り立たないと言っても過言ではないだろう。各軍の練習メニュー全般の統括、選手の状況とコンディショニングの確認、選手と指導者の間に入ってお互いの意見を橋渡しするなど学生コーチの仕事は多岐にわたり、責任も大きく重要である。今年度の学生コーチは4年生が後藤大成(4年=北海)、佐山智務(4年=文京)、畠山寛大(4年=広島城北)、北山凌大(4年=神戸国際大附)、泉名剛大(4年=東農大二)、坂本光生(4年=聖学院)の6名であり、3年生が4名の計10名である。
計10名の学生コーチを統括しているのは、チーフの後藤大成(4年=北海)である。彼は選手として野球部に入部したが、2年時の6月にプレーヤーを引退し、学生コーチに就任した。抜群のリーダーシップと明るい性格で、部員の皆から慕われる存在である。また、チームのためなら一切妥協を許さず、厳しくとても熱い指導を施す。今季から背番号40番でベンチに入り、3塁コーチャーという試合の勝敗を分けると自身でも自負している重大なポジションを務めている。私がオープン戦、リーグ戦でベンチにスコアラーとして入らせていただいているが、彼の存在感と常に先の塁を狙う3塁コーチャーとしての天性の判断力はとても大きいと感じている。
前半戦を3勝1分負けなしとスタートダッシュに成功できたのは、選手のがんばりはもちろんのことだが、後藤を始めとする学生コーチの支えがあったからに違いない。無観客となった状況でも神宮と寮に残る部員が一丸となって春季リーグ戦優勝を目指す。(竹間心)

早稲田大学

早稲田の「50」番が静かなのは寝ているときだけだ。球場全体に響き渡る声の主こそ、我がチームに欠かせない人物、新人監督の占部晃太朗(4年=早稲田佐賀)である。攻撃時には3塁コーチャーズボックスから、守りの際にはダグアウトのド真ん中から仲間を鼓舞する。日々の練習から、誰よりも長くグランドに立ち続ける。それだけではなく、毎晩、日が変わるまで、バッティングピッチャーとして、その一球に魂を込める。スローガンである「一球入魂」の通り、今この瞬間も彼はチームのために身も心も削っている。あとは彼の想いに選手たちが応えるだけだ。彼の“熱き想い”を背負ったナインが神宮球場にアーチを描く。(鈴木 隆太)

応援席から

「立教スポーツ」編集部

今年のRIKKIOは、溝口監督(90年度卒=湘南)が「再出発のチーム」と称したように、チームとしての戦い方をまだまだ模索中だ。選手個人の経験不足など一抹の不安も抱えつつ、春季リーグ戦へと足を踏み入れた。しかし、いざ開幕を迎えてみれば今年のタテジマ軍団は、"ノらせて"は危険だった。切り込み隊長の道原(法3=駒大苫小牧)を筆頭に、全打者が初球から貪欲にバットを振ってくる。積み上げてきたものが少なく最適解が無いからこそ、選手たちは常に活躍の機を窺う。1球に対するハングリー精神が、他チームとは一線を画すのだ。一度出塁を許せば、走者も自ら積極的に次の塁を目指す。ここぞという場面で東(社4=福岡大大濠)、山田(コ3=大阪桐蔭)、宮﨑(コ3=大阪桐蔭)らが豪快な一打を放ち、点を取る。
その爆発力は、3週目で昨季の覇者・早大という強敵に、二桁得点をあげたことで証明済みだ。現在開幕から負けなしの3連勝で単独トップ。この猛勢をキープしつつ、次戦でもチームのスローガン通りに「一進」し続けてほしい。(永﨑勇汰)

神宮六景

コロナ禍の中ではありますが、令和3年度の春季リーグ戦が開幕し、熱戦が繰り広げられていることは大変うれしく思います。開幕に至るまでの関係者の皆様のご尽力に対しまして心より敬意を表します。
「当たり前」と思っていたことが「当たり前」でなくなった今だからこそ、神宮球場という最高の舞台で野球ができたことに対して感謝の気持ちが込み上げてきます。

さて、私が早稲田大学を卒業してから20年が経過しました。初めて神宮球場に足を踏み入れたときの高揚感は今でも忘れられない思い出です。
大学を卒業し、社会人となってからは関西を拠点として勤務していたこともあり、神宮球場からは足が遠のいていましたが、30歳になろうとするときに審判員として再び神宮球場に足を踏み入れる機会を得ました。

審判員をしてみて、改めて運営側の大変さを知りました。審判員に限らず、先輩理事、公式記録員等たくさんの人の支えがあってリーグ戦が運営されていることは、学生時代から理解はしていたものの、自分自身が仕事をし、家庭を持つ身となってから実際にその立場に身を置くと、どれだけの犠牲を払ってその任務についてくれていたかを痛感いたしました。

また、リーグ戦は野球部のみで成り立っている訳ではありません。スタンドを盛り上げ、神宮球場に熱気と活力を与えてくれる応援部は大切な仲間です。そして、新聞部は野球の魅力を活字で存分に伝えてくれています。多くの学友の思いが結集して最高の舞台を演出してくれています。大学野球にはプロ野球にも高校野球にも社会人野球にもない魅力が溢れています。大学生が懸命に取り組む舞台を今後も大切にしなければなりません。

学生として過ごした4年間で終わりではない。未来の学生のために素晴らしい舞台を残してあげること、さらに充実した舞台に整えてあげることは卒業生の使命であると思います。
私は昨年の秋季リーグ戦をもって12年間務めた審判員を退任いたしました。未来の学生のために「次に何ができるか」を模索していきたいと思います。(平成13年卒 中西良太)

第4週 テーマ

影のスペシャリスト

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早稲田大学

今年の早稲田を支えるデータ班は、その頭脳をフル回転させ、チームを勝ちに導くための分析を行っている。中心となる2人が、内田悠佑(4年=早大学院)、大迫健一朗(4年=修猷館)である。この2人を含め、自らデータ班としてチームの力になりたいと手を挙げてくれた人が多くいる。彼らは練習に参加しながら、その前後や休日を使い、夜遅くまで粘り強く分析に取り組んでいる。「データ班として、チームの優勝・日本一に貢献したい」同期の前でそう力強く語ってくれた姿が印象的で、その言葉と背中はチームの結束をより一層強くした。戦うのは神宮の舞台に立つ選手だけではない。データ班も影のスペシャリストとして、このチームに欠かせない戦力となり、共に戦っている。チームへの熱い思いを体現する仲間がいることを、誇りに思う。(藤内 裕夢)

慶應義塾大学

神宮球場のベンチ裏で試合を見守る青い札を下げた補助員。彼らは慶大野球部の中で「神宮仕事」と呼ばれる影のスペシャリストだ。「神宮仕事がチームを勝たせる。」その心意気で前日の荷物の準備から試合中のサポート、そして片付けまでを率先して行う彼らは勝利に欠かすことのできない存在である。重要な役割を担うのは入部したての1年生。神宮球場での緊迫感を肌で感じながらも、試合を重ねるごとに逞しく成長していく。また、現4年生には「神宮仕事」出身のベンチ入りメンバーが名前を連ねる。当時リーダーを務めた新美(外野手・慶應)、副将:上田(内野手・郡山)をはじめ、学生コーチとしてチームを中心から支える米倉孝太郎(一塁コーチ・鎌倉学園)、森野壮眞(三塁コーチ・慶應)。彼らのように「神宮仕事」がリーグ戦で躍動する。そんな未来を期待している。(湯川適)

明治大学

第68回全日本大学野球選手権大会のメンバーにこの男の名前は刻まれた。登板機会こそなかったものの、当時2年生ながら明大野球部の38年ぶり6度目の選手権優勝を経験した貴重なメンバーの1人だ。柳澤憲人(4年=明治)は140キロ越えの速球をコースに投げ分け、将来が期待されていた。しかしその後は結果がなかなか出ずに苦しい日々が続き、再び神宮のマウンドに返り咲くことはなかった。明大野球部にはアナライザーは存在しない。しかし最上級生となった今季から自ら志願しデータ分析でチームに貢献している。今季初カードとなった東大戦を終えて、チームは2試合で36安打28得点と神宮球場で大暴れした。メンバーとして日本一の景色を見た彼が、今度はチームに思いを託し、もう1度頂点を目指し逆襲を果たす。(鈴木一真)

法政大学

今や野球部に欠かせない存在となっているのが、「アナライザー」である。練習時に選手の動画を撮影し、分析することで有効的かつ的確なサポートをしてくれている。また、リーグ戦時には相手チームを徹底的に分析し、選手それぞれの特徴や傾向から対策を練り上げ、データで野球部を支えている。そんな“法政のブレイン”の指揮を執るのは、東拓(4年・日大鶴ヶ丘)と佐藤航太郎(4年・法政)だ。選手からアナライザーに転向した二人であるからこそ、彼らの“優勝”に対する想いは誰よりも熱い。試合前に行うミーティングでの、データの緻密さ、選手への伝え方から、その熱意が伺える。彼らの“情熱”と“データ”がチームを勝利に導く。(小泉翔矢)

東京大学

今年のチームの影のスペシャリストは、学生コーチの齋藤周(4年=桜修館中等教育)と横井佳(4年=聖光学院)の2人であると私は即答する。このコンビは我が東大野球部にとって必要不可欠な存在であり、巷では「東大野球部のブレーン」と称されている。その名の通り、新体制になってからこの2人が学生コーチの中心となり、練習メニュー・体調コンディション管理・ノック・技術指導・首脳陣と選手の連携・分析など、ありとあらゆる場面にて取り仕切っている。まさにチームの司令塔の役割を果たしており、部員から大きな信頼を得ているが、決して表舞台には立とうとせず、黙々と各々の仕事を全うする。縁の下の力持ちであるこの2人の支えがあってこそ、今の東大野球部は成立している。(吉田洸)

立教大学

現在、立大野球部は4学年で総勢140名の大所帯である。140名の内、選手が118名、スタッフが22名という内訳である。これだけの部員数がいると様々な者がおり、スタッフも役割が分かれていていろいろな技能を持った部員がいる。この部員140名の中に影のスペシャリストはたくさんいるため、それぞれの才能を取り上げたかったが、その中でも今回は自分の時間を費やしてチームのために日々、尽力している1人であるデータチーフの泉名剛大(4年=東農大二)を取り上げることとする。泉名は昨年の11月の新チーム発足時に選手を引退し、データチーフのポジションに就いた。泉名が取り纏めているデータ班は自チームの分析とリーグ戦で戦うチームの分析を行っている。自チームに関しては、紅白戦とオープン戦などの実戦で投手の投球のデータや野手の走塁のタイムや打球方向などを集計し、分析している。その他、試合を見て感じたことなども全て取り纏めを行う。リーグ戦で戦うチームに関しては、今までのリーグ戦とオープン戦のビデオを全て視聴し、データを細かく分析している。バッテリー面で言えば、球種、スピード、配球、牽制のパターンなど、野手面でいえば、足の速さ、打球方向、小技を使ってくるかなどを多角的な視点で分析し、選手とスタッフに情報を提供している。彼の優しい人柄によって、学年を問わず多くの部員から寄せられる信頼は厚い。泉名の活躍なしでは、チームのリーグ戦優勝は果たせないであろう。(竹間 心)

応援席から

東京大学新聞社

就任2年⽬となる井⼿峻監督率いる東⼤は、今春もいまだに勝利をつかめずにいる。明治⼤学戦は2試合で計28点を奪われるなど⼤敗を喫した。しかし勝利への兆しも⾒えている。初週早稲⽥⼤学との開幕戦では惜しくも敗北したが、終盤の猛攻で1点差まで詰め寄った。
翌⽇2回戦では東⼤打線は安打2本と抑え込まれるも、投⼿陣が⼒投。得点を許さず引き分けに持ち込んだ。

昨年に引き続き開幕投⼿を務めた井澤駿介投⼿(農・3年)、主将からの信頼が厚い⼩宗創投⼿(育・4年)を中⼼に継投で試合を作る。正捕⼿の松岡泰希選⼿(育・3年)は対明治⼤学1回戦で盗塁を三つ阻⽌するなどの強肩を持ち、守備で貢献する。打線は⼀、⼆番打者の阿久津怜⽣選⼿(経・3年)と中井徹哉選⼿(農・3年)が打率0割台と苦しむ。
クリーンアップを務める主将の⼤⾳周平選⼿(理・4年)、副将の井上慶秀選⼿(育・4年)と⽔越健太選⼿(経・4年)に⾛者をためて打順を回せるかが勝利への鍵となるだろう。【安部道裕】

神宮六景

1979年春、田舎の高校(岩手県立一関二高)を出て、一浪の末に立教大学への入学を許され、そして東京六大学野球でのプレーを夢見て上京。本当に右も左も分からずに飛び込んだ立教大学野球部智徳寮。日焼けして大そう大人びた先輩諸氏にびっくりし、寮生活のいろはからグランド整備など厳し過ぎるご指導を受け、必死になって耐えて忍んだ下級生時代のこと、そして華やかな神宮球場でプレー出来た晴れがましい気持ち、その暗と明が交差する4年間は、本当に何物にも代え難い貴重な宝物です。2年生の秋のシーズン、あの縦縞のユニフォームに初めて袖を通した時の喜びは、今でも忘れません。

さて、現役時代のリーグ戦での悔しい思い出を書きたいと思います。それは、4年生秋のシーズンに最下位になったことです。好投手野口(⻄武ドラ1)をエースに擁し、春の3位から何とか優勝したいと意気込んで迎えた最終シーズンでした。しかし、結果は対戦順に、明治・早稲田に1勝2敗。東大に連敗。慶應に1勝2敗。法政にも1勝2敗(1分け)。勝点0の最下位という結果に終わってしまいました。1勝はするものの勝ち切れなかった悔しさは、40年近く経った今でも思い出すたびに蘇ってきます。
個人的には、最後の試合になると思って臨んだ法政2回戦で逆転サヨナラホームランを打てたことが良い思い出です。最終学年、最終シーズン、最終カード、最終試合の最終打席で打てた唯一のホームランでしたが「このままでは終われない。せめて勝点一つでも。」というチームメイトの執念が後押ししてくれたものと思っています。

今は、OB会の運営に携わっていることもあり、母校の応援に神宮球場を訪れる機会が多くあります。信濃町駅で下車し絵画館辺りにさしかかると応援団の演奏、太鼓の音、そして歓声が聞こえてきます。それを聞くと気持ちが高ぶってきた現役時代と同じ道を歩いて神宮球場に向かいます。
現役諸君、熱い思いで応援しています。精一杯のプレーで神宮を沸かせてください!

セントポールズ・ベースボール倶楽部
幹事⻑ 加藤哲也(昭和58年卒)

第3週 テーマ

この選手に注目!

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立教大学

この春の立大の注目選手は切り込み隊長、道原慧(3年=駒大苫小牧)である。昨秋にリーグ戦デビューを果たし、慶應義塾大学との1回戦に代打で出場し、リーグ戦初打席で二塁打を記録した。50m5秒9をマークする彼は、走塁のみならず、俊足を活かした広い守備範囲と長打力も併せ持っており身体能力が高く、走攻守三拍子揃った選手である。今シーズン背番号1を背負う道原。立大のスピードスターとして、神宮で暴れる姿をご覧いただきたい。(竹間 心)

早稲田大学

試合終盤、緊迫した展開でグラウンドに姿を現す「背番号8」のユニホーム。その集中した眼差しには、普段の穏やかな雰囲気とは裏腹に、内に秘めた熱い闘志が溢れている。小西優喜(4年=早稲田実業)はここ一番で頼れる勝負強い男だ。彼が担う役割はプレーだけではない。チームの生活課として、グラウンド外の生活にも目を光らせている。本来は我々マネージャーが末端まで神経を張り巡らせなければならないところ、今年のチームは広い視野を持った彼の一声に随分と助けられた。真面目に、真摯に、ひたむきに、グラウンド内外で「一球入魂」を体現する彼が、勝負所で結果を出すのはもはや偶然なんかではない。先日の東大2回戦、チームが苦しい状況の中、9回の代打でリーグ戦初打席初ヒットを放った。4年生として迎えるラストイヤー、頼れる「背番号8」が、勝利の立役者としてスポットライトを浴びる日が来るだろう。(藤内 裕夢)

慶應義塾大学

今年の慶大からは2名の選手をピックアップする。1名は生井惇己(3年投手・慶應)、2人目は新美貫太(4年外野手・慶應)だ。昨年の六大学野球をご覧いただいた方は記憶に新しい2名ではないだろうか。生井は昨秋、早慶戦での逆転ホームランを許した投手。新美は春のリーグ戦で早川投手(現・楽天)からホームランを放つなど活躍し、MVPに輝いた。2名ともこの春に対する思いは誰よりも強い。昨秋の雪辱に燃える生井はオープン戦で連日の好投を見せた。昨年同様に緊迫感のある場面で登板し、要所を締めてくれるだろう。新美は流れを変える選手として、ベンチでの声出しから打席での立ち振る舞い等、オープン戦からとても頼もしい存在だ。ブルペン、ベンチを支える2名がグラウンドに出る時はとても重要な場面であることに違いない。神宮球場で躍動する両名の活躍を見逃すな!(湯川適)

明治大学

注目選手といえば村松開人(3年=静岡)だろう。1年生の頃から内野のユーティリティープレイヤ―としてリーグ戦に出場し、昨年の夏に行われた春季リーグ戦では持ち味の50メートル5.8秒の俊足と勝負強さで「1番セカンド」で開幕スタメンを勝ち取った。しかし打撃の不調によりレギュラー奪取とはいかなかった。この冬で身体を一回り成長させ、自慢のスピードに磨きをかけ、打撃は見違えるほどにパワーアップした。オープン戦でも着実に結果を残し存在感を示している。初のベストナインに向け準備は万端だ。リードオフマンとして、そして内野の絶対的レギュラーとして、4季ぶりのリーグ戦優勝に向け、観衆を魅了する脚で神宮を駆け回る姿を目に焼き付けていただきたい。(鈴木一真)

法政大学

2021年法政大学野球部で注目していただきたい選手は2人いる。一人は、パンチ力のある打撃が武器の岡田悠希(副将・龍谷大平安)だ。高校時代には、“東の清宮、西の岡田”と称され、高校通算で34本塁打を記録した。大学でもその打撃は健在で、昨年秋にはリードオフマンとして活躍した。そして今年の春には2番打者として、また、副将として、チームを牽引していく。もう一人は、打撃陣の主軸となる小池智也(外野手・八戸学院光星)だ。昨年の出場は無かったものの、今季より4番バッターとして抜擢された。初週の慶應義塾大学戦では、1試合に1安打ずつとまずまずの結果であったが、今後の試合で、彼の奮闘を期待したい。以上2名の選手の躍動をぜひ神宮球場で体感してほしい。(小泉翔矢)

東京大学

今年のチームの注目選手は数多く存在するが、特に注目して欲しい選手は阿久津怜生(3年=宇都宮)である。浜田前監督が期待の新戦力として目をかけていたものの、当時新歓担当をしていた私に入部しない旨を伝え、アメフト部へ入部。しかし、昨年の春季リーグ戰の慶應戦の接戦を神宮球場にて観戦したことをきっかけに野球への思いが再燃し、昨年秋より入部。昨年の秋季フレッシュトーナメントでは9打数5安打1打点3盗塁と大暴れ。持ち前の野球センスと脚力を存分に発揮した。その勢いのまま、今年の春季オープン戦でも好調を維持し不動の1番ライトのスタメンの座を勝ち取った。リードオフマンとしての活躍が期待されたものの、先週の早稲田戦では9打数ノーヒットで出塁すらできなかった。しかし、首脳陣の信頼は揺らがない。阿久津の覚醒がチームにとって必要不可欠であり、彼のこれからの活躍には目が離せない。(吉田洸)

応援席から

スポーツ法政新聞会

2年ぶりに4月開催となった春季リーグ戦。10日に行われた開幕戦で、開幕投手を務めたのは、主将の三浦銀二(4年=福岡大大濠)。「キャプテンとしてエースとして絶対に勝つという気持ち」で先発マウンドに上がった三浦は、145球を投げ、実に62年ぶりとなるノーヒットワンランで法大を勝利に導いた。自身初のノーヒット投球について「緊張しました」と試合後に振り返った三浦。しかし、堂々とマウンドに立ち、投球するその姿はまさに『絶対的エース』の姿だった。
翌11日はベンチで積極的に声を出していた三浦。自身が登板しない時でも、チームを盛り上げようとする『主将』としての姿がそこにはあった。
29年ぶりの投手で主将の大役を務める、背番号『10』の絶対的エース・三浦銀二のラストイヤーから目が離せない。(五嶋健)

神宮六景

卒業後、愛知県の工場に勤務して神宮での観戦は出来ず、約30年後の平成15年に東京勤務となってからは、昭和47卒六大学同期の集い、年末恒例の忘年会に欠かさず出席し、神宮で戦った同期と誠に得難い絆を確認してきた。

2年前OB会長を仰せつかり、頻繁な神宮通いが再開した。この50年の野球の変化は大きい。
平成7年野茂英雄投手が大リーグで活躍して以降、日本野球界の頂点が米大リーグとなり、下は中学硬式野球に至るピラミッド構造が確立し、レベルが大きく向上したことが第一。
第二は、50年前、球速計はなかったが、東京六大学野球も、多分140km前後から現在150km台へ、落ちる変化球も鋭く、投げ方も大きく変わっていることである。
それは多分、高速度カメラなど計測技術の利用で野球が科学技術化し、投球メカニズムの解剖が進み、トレーニング法も確立してきたためであろう。

第三は、人材供給ソースとして、中学硬式野球人口は変わっていないが、軟式野球人口は激減し、少子高齢化でなお減少する。バブル崩壊後、社会人野球チーム数が200から80台へ減少して、高校球児の進路が大学中心へ変化し、益々東京六大学野球へ甲子園常連校の有力選手が数多く来る時代となった。昭和30年代の隆盛復活を願う。

さて、母校のこの50年の変化はどうであろうか。体重身長は増加し、肩も強く、足の速い選手も増えたが、なんとも投手の制球力なく、投手を中心とした守備で接戦に持ち込み、4年生の奮起で遠からず連敗脱出の日がくることを祈っている。

昨年春勃発したCOVID19で観客数制限を余儀なくされており、また応援団に外野の一角で孤立して応援して頂いているのは誠に気の毒である。早期に多くの観客の下、六大学恒例の応援風景が復活することを祈っている。(東大野球部OB会長 昭和47年卆 岩城正和)

第2週 テーマ

今年のウチはこんなチームです!

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東京大学

今年の我が東大野球部は、各々が役割をしっかり全うし、例年以上に組織的に動けていると思います。新型コロナウイルスによる影響を受け、他大学と比べて練習が思うようにできませんでしたが、その分意見交換や目的共有などを徹底し、むしろ結束力が高まりました。実力では何枚も上手である相手に勝つには、組織力で実力をカバーし接戦に持ち込むほかありません。限られた時間の中で各々が意識を高く、かつ目的を一致させて活動することができるのが今年の特徴です。早速その成果が先日行われた早稲田大学とのリーグ戦で発揮され、昨年秋の王者に対し2試合とも接戦に持ち込むことができました。勝ち切るにはもうひとつ成長することが不可欠ですが、まだまだ発展途上であり、未知数の可能性を秘めている魅力的なチームでもあります。(吉田洸)

立教大学

今年のチームは4年生37名を中心とした一体感があるチームである。掲げられたチームスローガンは「一進」。「一」には、一体感(部員全員が一つになる)、一位=優勝の意味を、「進」には、優勝に向かって全員で進む、進化するという意味を込めた。今年は例年を遥かに超える一体感を求め、チーム力でリーグ戦優勝に向かって日々過ごしてきた。全部員が同じ思いで目標を達成する為に、チーム作りを徹底している。今の現役部員は誰も優勝を経験したことがない。だからこそ、優勝に対しての想いと熱い執念はどの大学よりもあるに違いない。スーパースターと言われる存在がいない今年は、例年以上に“チーム”で戦い、勝利を掴んでいく。(竹間 心)

早稲田大学

「一球入魂」本年のスローガンであり、早大野球部で脈々と受け継がれてきた精神だ。主将の丸山壮史(4年=広陵)、副将の岩本久重(4年=大阪桐蔭)を中心とし、練習の一球にひたむきに励んでいる。昨秋早慶戦で、2本の本塁打を放った蛭間拓哉(3年=浦和学院)、強心臓の仕事人熊田任洋(2年=東邦)をはじめ、優勝を経験した野手が多く残る。また、徳山壮磨(4年=大阪桐蔭)、西垣雅矢(4年=報徳学園)の経験豊富な2人に加え、個性豊かな投手が揃い、投打ともにバランスの取れたチームとなっている。神宮の舞台で、目の前の一投一打に懸ける選手の「一球入魂」に是非ご注目頂きたい。(鈴木隆太)

慶應義塾大学

今年のチームは、「繋勝~Giving Back~」をスローガンに掲げ、日々厳しい練習に取り組んでおります。昨年は秋、あとワンナウトを取り切ることができず、部員全員が悔しい思いをしました。本年はその雪辱を果たすべく、より成長することのできた冬、そして春であったと感じています。今年のチームは主将・福井章吾(捕手・大阪桐蔭)を筆頭とし、エース・森田晃介(投手・慶應)、主砲・正木智也(内野手・慶應)の3本柱を軸にチームを形成しています。さらに3人に加え、増居翔太(投手・彦根東)などの経験豊富な下級生、そして努力によってベンチ入りを掴んだ上田寛太(内野手・郡山)、石川涼(外野手・興南)ら4年生がチームを支えます。そして、部内の激しい争いを勝ち抜いたメンバーがスタンドで応援する部員の想いを背負って戦う。そんなカラーが色濃く出ている本年のチームです。チーム一体となって戦う慶應の戦いぶりを是非ご覧ください。(湯川適)

明治大学

下級生の頃にチームの主軸として活躍し、日本一を達成した選手たちがついに最終学年となった。残り春・秋1回ずつのリーグ戦となった4年生の天皇杯奪還にかける思いは計り知れない。週1回、全体練習後の貴重な自主練習の時間を使って丸山和郁(4年=前橋育英)や山田智希(4年=富岡)学生コーチを中心にミーティングに時間を割いた。4年生が何事も率先して取り組むという、明治の伝統を例年以上に体現していることが、3年生以下の選手にも伝染し、チームの一体感はさらに高まっている。大舞台での経験豊富な4年生がさらに進化を遂げた姿に注目していただきたい。(鈴木一真)

法政大学

2021年法政大学野球部は、加藤重雄監督、大島公一助監督を迎え、新体制で優勝を掴み獲る。主将の三浦銀二(4年=福岡大大濠)を始めとする選手一同は、昨シーズン5位の悔しさを糧に今シーズンの躍動を約束する。今年は投手陣の安定感、打撃陣の粘り強さ、そしてチームの雰囲気の良さは、優勝を勝ち獲る他ない。昨年に続き、コロナ禍で活動に制限はあるものの、今年のチームの結束力は随一であり、応援してくださる皆様に勇気を与え、より一層愛していただける存在となることを誓う。(小泉翔矢)

神宮六景

2021年4月10日春季リーグ戦が法政大学廣瀬総長の始球式でスタートした。
2年ぶりの春の祭典だ。私は32年ぶりに助監督として参加をしている。

神宮の異様な熱気と輝きは変わらない。六大学野球の根強いファンの方や学生の関係の方、野球の関係の方‥様々な視線は温かい。外野席には学生時代に何度も勇気づけられた応援部が熱く激しく華やかに応援をしている。球場全体に緊張感があるが温かさもある不思議な場所が六大学野球の神宮球場である。

ベンチからグランド内外の選手や観客席を冷静に見る自分は不思議だ。まじかで見る選手の必死さと緊張感が伝わってくる。グランドの選手は一投一打に注意を集中しベンチの選手は最前列で激励を送っている。全員が勝利を求めて最善を尽くしている。気持ちがあるが冷静な判断や適切な表現ができないのが学生らしさでもある。彼らを良い方向に導き潜在能力発揮の手助けをするのが私の役割である。

初戦の結果は、三浦主将の好投により「ノーヒットワンラン」62年ぶりの快挙の勝利である。「ワンラン」とは聞きなれない言葉である。この真相は8回表1アウトランナー3塁の場面、内野手を定位置に守備させ本塁でアウトにする守備体型ではなかったことで起きた。三浦主将の記録よりチームの勝利を優先した。三浦主将に申し訳ない気持ちで歩み寄ると記録ではなく彼もまた勝利のことしか考えていなかった。彼は真のチームプレーヤーであり立派な第107代主将である。彼の飛躍とチームの勝利を確信した。
2回戦は慶応大学の投打の粘り強さに圧倒された。開幕カードは1勝1敗で終えた。

六大学野球の神宮球場は学生を成長させるためにある、いわゆる、神宮は学びの場である。野球をするだけで人生に役立つ実践知が得られる場所、それが六大学野球の神宮球場であろう。学生達には「神宮の学びの先にあるもの」を懸命に努力して味わってほしい。(平成2年卒 大島公)

第1週 テーマ

この春の収穫

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法政大学

未曾有の事態が起こった昨年を経て、2021年、春季リーグ戦が開幕しようとしている。今春は、自グラウンドでのオープン戦が出来ず、遠征が続いた。例年とは違う動きの中で、4本の柱が、法政大学野球部を支えた。投手で主将の三浦銀二(4年=福岡大大濠)、長身左腕の山下輝(4年=木更津総合)、パワーピッチャー古屋敷匠眞(4年=八戸工大一)、甲子園準優勝投手平元銀次郎(4年=広陵)、この4人の投手を中心に守りからリズムを作る「チームの勝利の形」を形成できたことがこの春の“収穫”である。この春も感染対策を徹底した上での開催になり、なかなか元通りの開催とはいかない。だがしかし、私たち法政大学の野球は変わらない。オレンジ色の“橙志”を燃やして、春連覇を達成したい。(小泉翔矢)

東京大学

この春の収穫といえば、新型コロナウイルスの感染対策を全員で徹底し、無事に東大球場での活動再開をすることが出来た事である。他大学が制限付きで学内での練習や対外試合を行っている中、我々は学外のグラウンドでかつ小規模での個人練習での調整を余儀なくされた。しかし、それは決して「ハンデ」ではなく、各々が知恵を出し合うことでむしろ結束力ならびに組織力が強化された。活動再開後は実戦練習や対外試合をこなし、準備は万全。主将の大音(4年=湘南)をはじめ、全部員が例年以上に仕上がっていると手応えを感じている。各々が「変革」したことで生まれ変わったこのチームで、連敗脱出を成し遂げる。(吉田洸)

立教大学

この春の1番の収穫は、新戦力の台頭である。今年のチームはリーグ戦の経験が豊富な選手が少ないという中で新戦力の台頭は大きかった。投手陣は、昨年の2枚看板であった、中川颯(現オリックス・バファローズ)、中﨑(現明治安田生命)の穴をどのように埋めるかが1番の課題であった。その中で、今年は栗尾(4年=山梨学院)、宮(3年=國學院栃木)、池田陽(2年=智辯和歌山)の3名の他に、新戦力の島田(3年=龍谷大平安)、荘司(3年=新潟明訓)、石元(2年=佼成学園)、野口(2年=東海大相模)の投手陣がどの場面でも投げられるというのは大きな強みである。野手では、主将の太田(4年=智辯学園)、東(4年=福岡大大濠)、山田(3年=大阪桐蔭)のリーグ戦経験豊富な3名が軸となる。その他では、捕手の黒岩(3年=静岡)、内野手の安藤颯(3年=立教新座)、井上剛(3年=佐久長聖)、佐藤元(3年=福岡大大濠)、外野手の道原(3年=駒大苫小牧)が主な新戦力である。彼らが奮起をすれば優勝に大きく近づくことは間違いない。4年ぶりのリーグ戦優勝を成し遂げるために、チーム全員で1つになって戦っていく。(竹間 心)

早稲田大学

この春の収穫は何だろうか。「一球入魂」をスローガンに掲げ、一球に対して日本一のこだわりを持つという思いでスタートした……はずだった。しかし迎えた春季オープン戦では、掲げた目標とのギャップが目に見えて明らかになる。相手の隙を突くどころか自らの隙が噴出し、日々の一球に対する意識の甘さが露呈した。「一球入魂」を体現した練習が出来ているのか、苦しい場面で踏ん張りがきくのか、敗戦のたびに原点である「一球入魂」に立ち返った。積み上げてきた練習が報われる唯一の方法は、迎える春季リーグ戦での優勝、そして日本一を達成することだ。「これまでの過程こそがこの春の収穫だ」そのことを証明するために、「一球入魂」を体現する早稲田が、頂への歩みを進める。(藤内 裕夢)

慶應義塾大学

今年の春は徹底した感染対策のもと、A、Bチームともに多くの試合を重ねた。試合数はAチームだけでも開幕までに30試合弱。休養日を除けば、ほぼ毎日試合である。多くの試合をこなし、身体的、精神的にも自らを追い込んだ。そして、試合で見つけた課題を次の打席、次の試合で修正する大切さを肌で感じ、課題解決に取り組むプロセスは選手を大きく成長させたに間違いない。この春はキャンプを実施することはできなかった。しかしながら、キャンプを行うこと以上に個人、チームそれぞれに超える収穫があった。「繋勝」のスローガンの下、昨秋の雪辱を果たし、天皇杯奪取に向けて戦う準備は万全だ。(湯川適)

明治大学

新型コロナウイルス感染拡大に伴い、2月に予定していた沼津キャンプは中止を余儀なくされた。3週間にわたる強化期間を設け、主将の丸山和郁(4年=前橋育英)を中心に、テーマとして掲げた「限界突破」を果たした。この1か月間では、例年以上に実戦での経験を積むことが出来た。勝つことにとことんこだわり、試合後のミーティングは時間をかけて気が済むまで行った。投手陣は今年からエースナンバー「11」を背負う竹田祐(4年=履正社)など4年生が安定した結果を残し、明治の守り勝つ野球を体現することが出来た。副将の陶山勇軌(4年=常総学院)やリードオフマンとしての活躍が期待される村松開人(3年=静岡)が自慢の快足で神宮を駆け回り、勝利をもぎ取ってくれるだろう。「impossible is nothing」この春に逆襲を果たす。