明治大学
「四冠」を目標に掲げて挑んだ春、結果は勝ち点4でリーグ2位と悔しいシーズンとなった。最も悔いが残るのは早稲田大学戦。1勝1敗で挑んだ3回戦、0-0で延長までもつれ込むも粘り切ることが出来ず11回に5失点を許し、そのまま敗戦を喫した。結果として、この勝敗が優勝への分かれ道となった。シーズンを通して苦しい戦いが続いたが、いくつか収穫もあった。まずは、チームの絶対的存在、宗山(4年=広陵)が離脱し、ショートのポジションの穴が不安視される中、光弘(2年=履正社)が攻守ともにチームに貢献した。また、最優秀防御率に輝いた髙須(3年=静岡)、大事な場面での起用に応えた松本(2年=鎌倉学園)など多くの投手陣が飛躍を遂げた。1敗に泣いた今季の悔しさは、この夏の糧となるだろう。さらに強くなったチーム宗山で、熱い応援をくださるファンの皆様、お世話になった指導者の方々に恩返しすべく、秋は必ず天皇杯を奪還する。 (岸上さくら)
法政大学
この春を振り返ると、3戦目や勝ち点の重みを感じた春であった。明治戦を終え6勝7敗、勝ち点2という結果は不本意であり、目標としていた“結果”を出すことはできなかった。投手陣はエースの篠木(4年=木更津総合)、吉鶴(4年=木更津総合)が3勝ずつと奮闘し、今季デビューを果たした安達(4年=桐光学園)が13試合中11試合の救援登板で防御率1.50を記録するなど安定した成績を残した。打撃陣は中津(4年=小松大谷)が打率.319、2本塁打と牽引し、松下(3年=桐蔭学園)が2本塁打、そして安定した守備力で自身二度目となるベストナインを獲得した。しかし、チーム打率はリーグ3位、防御率はリーグ2位に終わり最終的には4位で全日程を終えた。敗戦した試合全てが2点差以内での敗戦であり、終盤の粘りや決定機を活かせないなど課題が明白となった。小さな差の積み重ねである大きな差を埋め、歴史や壁を上回るためには、神宮と同じ気持ちで練習に臨み、目の前のことを真剣に丁寧に心を込めて行うしかない。チーム吉安に残されたチャンスは最後の秋のみ。エース2人を10勝させ、そして“結果”を残すためにこの夏を必死で過ごしていく。(黒坂夏希)
東京大学
今季は10戦全敗と悔しいシーズンとなった。リーグ戦前半は打線が好調なものの、失点を多く重ねてしまうという試合が続いた。対して後半の試合では守備は安定していたものの、1点が遠い試合が続いた。しかしながら懸命に戦っていく中で秋に向けての好材料も見られた。投手陣では主力投手に加え、渡辺(3年=海城)、佐伯(2年=渋谷幕張)、前田(2年=熊本)など経験の浅かった面々が堂々たるピッチングを見せてくれた。野手陣では開幕前から期待されていた内田(4年=開成)、中山(3年=宇都宮)、大原(3年=県立浦和)等がバッティングで気を吐き、榎本(3年=渋谷幕張)、井之口(3年)の好プレーも光った。これらの戦力に加えて、秋季リーグ戦では4年生の活躍で神宮を盛り上げる場面が必ずや訪れるはずだ。もう秋までは時間がない。この夏はひとつひとつのプレーの確率を上げることに全力を注ぐ。(岩瀬笑太)
立教大学
昨年の雪辱を晴らし7年ぶりの優勝を誓った今季であったが、6勝8敗1分・勝ち点1の5位という結果で全日程を終えた。今季は4カードが3戦目以降にもつれ込む接戦となったが、勝ち切ることができず不本意な結果となった。課題となったのは、個々の力。大事な場面でのバントミスやチャンスでの一本が出なかった。一方で、この春は収穫もあった。今季は、主将の田中祥都(4年=仙台育英)を中心に野球だけでなく寮生活も見直し、チーム力や結束力を高めることができた。また、エースの小畠一心(3年=智辯学園)を中心に投手陣は力投、野手陣は守備での失策が減るなど、これまでの練習の成果が確実に出ている。勝ち点獲得まであと一歩。この夏でさらにチーム力を高め、『勝てるチーム』となり、秋季リーグで悲願のリーグ戦優勝・日本一を掴むのは立大だ。(町田日菜)
早稲田大学
10勝2敗の勝ち点5で完全優勝を遂げ、優勝回数をリーグ単独最多の47回とし、私たちの今春のリーグ戦は幕を閉じた。収穫は、粘り強さを身につけたことである。先制されても追いつき、追い越し、勝利を掴み取ることができるようになった。立大戦、明大戦では1勝1敗から勝ち点を獲得し、一度負けてからの勝ち点獲得は2019年秋の早慶戦以来であった。野球部・応援部・スタンドの観客の方々全員の天皇杯奪還への執念が身を結んだ結果である。2015年以来の優勝パレードも行い、皆で喜びを分かち合った。日本一からの景色を目指し、全日本大学選手権での優勝を誓う。(藤田南)
慶應義塾大学
今回の春について、収穫はあったものの悔しいシーズンとなった。開幕からの3カードで立て続けに勝ち点を獲ることができたが、4カード目の明治と最終カードの早稲田から勝ち点を獲ることができず、結果的にはチーム全体の打率・防御率共に5位という結果に甘んじた。攻守ともに多くの課題を残しての春シーズン終了となった。しかし、大きな収穫もあった。1年生の台頭だ。特に著しい活躍を見せたのが、早慶戦にてスタメンマスクを被った渡辺憩(1年=慶應義塾)ではないだろうか。リーグ戦を通じて2本の本塁打を放ち、今後チームには欠かせない存在になることは間違いないだろう。渡辺だけに留まらず多くの下級生が台頭している状況に上級生も黙っていないだろう。 過酷な夏になることは全員が覚悟している。秋こそは満員の早慶戦で、天皇杯を手に「丘の上」を歌いたい。(宮田健太郎)