05

TOKYOROCKS!2010 特別号 春季リーグ第8週(通算8号) 掲載
2010年05月27日発行

あのウィニングボール

早慶戦が近づくと、あの早慶戦の感動が甦る。60年晩秋の六連戦である。

安藤元博投手の熱投、鈴木悳夫選手の起死回生の右中間三塁打、一投一打に湧き上がる六万観衆の歓声と悲鳴、学友と肩を組んで歌った勝利の歌・・・。

爾来50年、一塁側学生席に置いてきた我が青春に会う為、神宮球場に何回足を運んだことだろうか。 11月12日、第6戦。安藤の564球目。セカンド村瀬から送られた白球が好田のファーストミットに吸い込まれた。野村がマウンドに駆け寄る。金沢も所も歓喜の輪に加わる。

あのウィニングボールは今どこにあるのだろうか?50代目主将徳武は「あのボールは野球部全員の心の中にあるよ」と答えるだろう。

あの早慶戦から100季目にあたるこの早慶戦が、賜杯を賭けて、いま始まろうとしている。薫風に応援歌が聞こえる。

04

TOKYOROCKS!2010 特別号 春季リーグ第7週(通算7号) 掲載
2010年05月20日発行

私が大学生だった頃、気の合う仲間達と一緒によく神宮球場に足を運んで母校の応援をしていたが、卒業して皆と離れてからはすっかり足が遠のいてしまっていた。

ただ、いつか神宮に戻りたいという気持ちだけはずっと持ち続けていたところ高校時代からの親友が6大学野球の観戦を始めたことを教えてくれた。それを機に私も彼と行動を共にし、長い間抱き続けた神宮復帰を果たすことができた。

その友は同じ高校の同級生だが、それぞれ違う大学に進んだため神宮では敵対する関係になる。だが、母校対決の時も我が方に座りエールを送ってくれる。そんな友に感動し、大学野球の応援の本質は相手校も称えるノーサイドの精神にあることを再認識した。50歳を超えた人生に応援の原点の清々しさを噛みしめながら友と神宮の空の下乾杯する。

03

TOKYOROCKS!2010 特別号 春季リーグ第6週(通算6号) 掲載
2010年05月13日発行

終戦時に小学生、大連にいて社会人野球をよく見に行った。

試合前に流されてムードを盛り上げる曲は、六大学の校歌・応援歌で、主力選手が六大学野球で活躍していたからと教えられた。外地に取り残されている不安を忘れさせる一時であった。

昭和22年に引き上げてきて六大学野球を見て(殆ど平日の午後で放課後駆けつける。)虜になった。当時の各校の選手名が懐かしく思い出される。戦後の混乱期に、異境で見た試合、聴いた曲、復興の軌道に乗りかけた六大学野球が一つに重なり原点にある。

あれから60年。幾多のドラマがあり、今現役の選手は孫の世代の若者になっている。この遙か後輩に「東大を優勝させる会」で奮起を促している。

また畏友田和君が先輩理事、国際野球連盟の副会長として球界の発展に尽力している。こちらの現役には喝采を送りたい。

02

TOKYOROCKS!2010 特別号 春季リーグ第5週(通算5号) 掲載
2010年05月06日発行

「神宮六景」への投稿

定年で仕事を辞めると勤務先名、役職を記載した「名刺」を使う機会が失われる。

私が現在所持する私用名刺の表面は氏名、住所のみ。裏面に十三の「所属団体」名を列挙しており、そのうち六大学野球に関連するのが「神宮ネット裏三田会」と「神宮物産会」。

前者は慶大出身者による母校野球部のフアン倶楽部。三十年近くにわたり神宮球場のネット裏から選手達に熱烈な声援を送っている。今季も慶東第一回戦後に日本青年館で「定時会員総会」を開催、緒戦勝利を祝して大いに盛り上がった。

後者は三井物産OBが中心となり十一年前に結成した六大学野球愛好者の集い。かって同じ職場に勤務した仲間達が夫々の贔屓チームや選手に熱い眼差しを注ぐ。

四月二十四日夕の「春の集い」では、いつに変わらぬ六大学談義で喧々諤々。「神宮通い」に定年は無い。

01

TOKYOROCKS!2010 特別号 春季リーグ第4週(通算4号) 掲載
2010年04月29日発行

東京六大学野球の華と言えば、応援。中でも最大の見どころはチャンス時の応援である。

走者が出た時に流れるファンファーレから曲が移り替わり、ここぞというチャンスには各大メインの応援曲(早稲田の「コンバットマーチ」や慶應の「ダッシュケイオウ」のように)が鳴り続け、得点時には、皆で肩を組み、校歌・応援歌を歌う。音だけでもある程度戦況がわかるようになっているのだ。

応援席を駆け回る迫力いっぱいのリーダー、ハードに動くブラバン、笑顔いっぱいのチア、どれも六大学野球人気を支えている大事な存在だ。今年から学生席が応援席となり、一般の方も入りやすくなった。最初は応援席の独自のルールに戸惑うかもしれないが、一度入ればやみつきになるはず。是非応援席にも入っていただきたい。