私が早稲田大学野球部に入部させて頂いたのが平成元年。当時の石井連藏監督からの教えが今の私の礎となっています。
“プロ野球は選ばれし一流選手の中で更に努力をした人だけが成功する世界。しかしながら、アマチュア野球は、不器用でも、ただただひたむきな努力を続ければ、アマチュア野球での一流選手になれるのだ”
兵庫県の無名な県立高校から入部した下手くそな私は、この石井連藏監督からのお言葉を日々自分に言い聞かせ、困知勉行を続けました。ベンチにも入れてもらい、試合にも出ることが出来ました。自分では出来る限りのことはやり尽くしたと思っていましたが、ただ、改めて4年間を思い返すと「もっともっと努力出来ていたはず。。。」と後悔の念に駆られるのが隠さぬ正直な気持ちです。
早稲田大学野球部の4年間で、「強いチームを作るためには、神宮球場で試合に勝つためには、その中で自分がチームに貢献できることは何か」ということを考えることが出来るようになりました。今は、ある企業の役員をしていますが、故石井連藏監督からの教え、早稲田大学野球部での経験が経営のベースになっています。会社の組織作りも野球のチーム作りと同じ。全員がベンチ入りし(ユニフォームを着て)、試合に出られる訳ではないが、ベンチに入れない社員(選手)も仲間であり、夫々に唯一無二の役割があり、そこに存在価値が生まれます。如何に高いモチベーションを保ち、各々の社員(選手)が質の高いパーフォーマンスを発揮することが出来る環境を作れるか、私の仕事(役割)はそれだけだと思っています。
日本の野球界を牽引してきた東京六大学野球を卒業した選手は、きっと、色々な形で世界の経済発展にも貢献していると思います。早稲田大学野球部で学んだことを人生の礎として、高遠之理想、誠実な心で、豊かな未来を創造することに努め、後輩達と一緒に、人類と社会の発展に寄与し続けていきたいと思います。